150413皆さんは「アマゴ」と言う魚を知っていますか?
サケの仲間で、一生を河で過ごす魚です。
先生の住んでいる岐阜県の長良川は、天然のアマゴで有名です。多くの釣り人が、とても長い釣竿を使ってアマゴを釣っています。
4月の今ぐらいの時期から5月にかけて旬を迎え、塩焼きにして食べるとほっぺたが落ちるほどおいしいですよ。

また、アマゴはとても縄張り意識が強い魚でもあります。
河の決まった場所に自分だけの住処を持って、他のアマゴが来ると体当たりをして追い払います。当然、体の大きな強いアマゴはより広くて、えさが豊富な縄張りを持ち、中くらいのアマゴは少し狭い縄張りを持ちます。
そして住みやすい場所は限られていますから、さらに体が小さいアマゴはほんの少ししか縄張りを持てません。

では、さらにさらに体が小さいアマゴはどうでしょう。
彼らは縄張りを持つことができません。住みやすい場所は全て別の、体の大きなアマゴにとられてしまったからです。仕方なしに小さなアマゴは河を下っていきます。海へ下るわけです。
でも、アマゴの体は淡水(しょっぱくない水)で生活するようにできているので、海水(しょっぱい水)の中ではとても息苦しいわけです。海へ下ったアマゴの中には途中で命を落とすアマゴもたくさん居ます。

こうしてやっとの思いで海へ下った小さなアマゴは、広い海で大きな縄張りを持つことができます。つらい海水のなかで懸命に努力するわけですね。広い縄張りと豊富なえさのおかげで、海へ下った小さなアマゴの体はぐんぐんと成長します。
そして、河で広い縄張りを持っていた大きなアマゴよりもさらに体が大きくなったころ、深緑色だった鱗がなんと銀色に変わるのです。
全身が銀色のうろこに包まれた大きなアマゴは「サツキマス」と呼ばれるようになります。

かつて体が小さかったアマゴは、数々のつらい事苦しい事を乗り越えて大きく成長しサツキマスになりました。いつもいつも楽に成長できるわけではありません。
これは人間でも一緒です。今までよりも難しい問題にチャレンジするとき、新しい友達と最初に会話するとき、通う学校が変わったとき・・・・・・。つらいと思うことがあるかもしれません。しかしつらいと思うことを乗り越えようとがんばっている時に、人は一番成長します。
つらい事から逃げずに努力を続けることが一番大切なことだと先生は思います。

最後にサツキマスの話をもう少ししましょう。海へ下ってサツキマスになったアマゴは、ある時期に故郷の河へ帰ります。そうすると、河にずっと住んでいたアマゴは体の大きさにびっくりして尻尾を巻いて逃げ出します。
こうして小さかったアマゴはサツキマスとなって、最後には一番大きな縄張りを得ることになるわけです。