160606勉強もスポーツも、先生やコーチからのアドバイスで目覚しい成長を遂げることがあります。昨年、プロ野球で「トリプルスリー」を達成し、チームをリーグ優勝に導いた東京ヤクルトスワローズの山田哲人選手もコーチのある指導によりその才能を開花させました。
「トリプルスリー」とは、「打率3割以上・ホームラン30本以上・盗塁30個以上」を同一シーズンで達成することで、打力、走力において極めて高い能力が求められます。日本のプロ野球での達成は実に13年ぶりのことで、「トリプルスリー」は昨年の流行語大賞にも選ばれました。

山田選手のブレイクは、杉村繁打撃コーチとの出会いがきっかけでした。
杉村コーチが練習でこだわったのは「ティーバッティング」です。通常のティーバッティングは、斜め前からトスされたボールを正面のネットに向かって打つだけですが、杉村コーチは「11種類のティーバッティング」を山田選手に課しました。
腰を低く落として打つ、一本足で打つ、ワンバウンドの球を打つ、左打ちで打つ、バランスボールに座って打つ・・・。11種類もあるので、当然練習時間は何倍にもなり大変ですが、山田選手と杉村コーチは妥協せず、試合前の練習で必ずこの11種類のティーバッティングを行っていきました。
「“正しいフォーム”を作っても、試合に出るとどうしても相手投手が繰り出す直球や変化でフォームが崩されるんです。だから試合前に必ずこのティーバッティングで“正しいフォーム”に戻してから試合に臨むようにしました。結局、ゲームの中で自分を助けてくれるのは“正しいフォーム”なんです」と杉村コーチは語ります。
この練習を取り入れた一昨年、山田選手はセ・リーグ右打者のシーズン最多安打を記録して大ブレイクし、昨年、遂にトリプルスリーを達成しました。11種類のティーバッティングはいまも継続して取り組んでいて、今シーズンの打撃も好調で、日本球界初の2年連続トリプルスリーも視界に入ってきました。

みなさんの日々の勉強においても、「正しいフォーム」を定期的に確認し、修正していくことが重要です。人の話をしっかり聞くこと、手を動かしてノートを書くこと、長時間の勉強に集中すること、テストにのぞむ姿勢。それらをしっかり再確認し、自分の頭と体にしみこませていく機会が「週1回のゼミ」です。
毎週のゼミで勉強の正しいフォームを再確認し、それからの1週間、学校や家庭での勉強、次のゼミに向けた予習に全力で取り組む。その学習サイクルを構築し、継続して取り組んでいくことで大きな成長を手にできるはずです。
EXオープンが終わりⅠ期ゼミも半分を過ぎました。学習内容が難しくなり、一番大変な時期ですが、そんな時だからこそ真剣勝負でゼミに臨み、正しい勉強の仕方をしっかり身につけていきましょう。