180409先日、高校の同級生に偶然遭遇しました。正確に言うと、街でばったり会った、とかではなく、テレビ番組で見かけました。何気なくテレビのチャンネルを変えようとした瞬間、いきなり知り合いが登場して、思わず固まりました。
高校の美術コースでクラスメイトだった彼。頑張っていることはなんとなく小耳にはさんでいましたが、まさかテレビにまで出る人になっているとは…。ローカル局のとあるトーク番組に出てきたのですが、その肩書は「劇団俳優」。それも、脇役が多いとはいえ、けっこう有名な劇団のベテランと言われるまでになっていました。高校の時からあまり変わっていないし、ところどころ方言が出るので間違いなく本人です。

一緒に美術を学んでいたはずの彼が、なぜ俳優さんになっているのだと、頭に?マークが並びましたが、高校時代、文化祭でやった演劇の出し物で、彼が主役を務めていたことを思い出しました。ただし、自分から積極的にやったわけではなく、男子が数人しかいなかった我がクラスで、ほぼ強制的に決まった配役でした。文化祭の出し物とはいえかなり本格的に取り組んでいて、主役にかかるプレッシャーは相当だったと思います。練習中、さじを投げそうになる彼を何度も見ましたが、本番では見事に主役を演じ切り、クラスは見事最優秀賞に輝きました。
 
文化祭の後、特にお芝居に目覚めたというわけでもなく、なぜかまったく別ジャンルのスポーツ系の進学先を選んでいた彼。どうして演劇の道に進んだのかは分かりませんが、きっと、高校時代に立った舞台の思い出が心のどこかに残っていたことは確かでしょう。強制的に主役に決まり、長いセリフに苦労していたけれど、舞台をやり遂げた喜びやスポットライトを浴びる快感は、自分が歩んでいく道を決める要因になったのかもしれません。同窓会などで会うことができたら、ぜひ詳しく聞いてみたいものです。
 
さて、新しい学年が始まりました。とにかく日々の勉強や部活で精いっぱいだよという人も多いでしょう。しかし、ぜひ怖がらずにいろんなことにチャレンジしてみてください。自分の人生の主役は自分しかいないのだから、その可能性の翼をどんどん広げて、歩む道の選択肢をたくさん作ってください。自分はこれしかないと、決まった枠に閉じこもる必要もありません。思いもよらないところに、自分の人生という舞台を輝かせるきっかけが見つかるかもしれませんよ。