180717西日本の豪雨災害に被災された方へ、心よりお見舞いを申し上げます。
なかなか復旧が進まない被災地の状況を報道で知り、とても悲しい気持ちになります。一日も早い復興をお祈りします。

さて日本は災害列島といわれるほど自然災害が多く、地震、台風、洪水などで多くの人が苦しめられてきました。昭和の時代でも、100人や200人の死者がでる災害や事故は毎年のように起こっていたように思います。それが平成になって犠牲者が減ってきたのは、社会の仕組みや生活の工夫の中で、私たちの防災の取り組みが進んでいるからです。

例えば阪神淡路大震災の時、地震の後のガス漏れで多くの火災が発生したため、地震と同時にガスが自動的に止まる装置が開発されました。家具が倒れてその下敷きになった人が多くいたため、家具を固定する突っかえ棒をつける家が増えました。携帯電話に緊急地震速報が流れるようになりました。5年前からは、重大な災害が予想される時に、気象庁が特別警報を出して避難を促すようになりました。どんどん防災の仕組みは進んでいるのです。

今回の水害で被害の大きかった岡山県は、もともと他府県より自然災害が少ない場所だといわれてきましたが、そのような場所でさえ、このような災害にあうこともあるのです。想定外はあるかもしれないと考えて、いざと言うときにどう行動するかを決めておくことは、とても大切です。避難するための安全な場所も、洪水と地震では違うかもしれません。皆さんの住んでいる場所がどのような場所なのか、家族で話し合って、もう一度よく見直してみましょう。

私たちが台風や地震を止めることはできません。ただ、被害をゼロにはできないとしても、最小限にとどめる工夫はできるのです。大きな怪我を小さな怪我にすませることができるのです。

いよいよ夏休みが始まります。海水浴やキャンプ、旅行など楽しいことがたくさん待っていますが、一方で、自然災害への心構えも忘れないでいてください。皆さんがよい夏休みを過ごしますように。