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 さて、諸君、今から書く漢字を正しくよめるだろうか?
1 一段落
2 他人事
3 三階 
4 二人組 
5 大地震
さあ、書いて、書いて。
わざわざ出すということは…。いろいろ考えるでしょうが、とりあえず答えを書いてください。

3問以上正解ならかなり優秀です。
どちらかというと小学生の諸君の正解者が多いのではないでしょうか。

さあ、発表するよ。

1 いちだんらく、(ひとだんらく)でない。 
2 ひとごと、(たにんごと)じゃないの?
3 さんがい、(さんかい)ではない。 
4 ににんぐみ(ふたりぐみ)ではない。 
5 おおじしん(だいじしん)ではない。

実際、きみたちが書いた答えで、使われることも多いです。
それに言葉は生き物で。長い年月、多くの人が使っていけば、間違いも、真実になります。
でも、まずは正しい読み方、書き方を学んでいくべきです。それにこれらの言葉はアナウンサーの
ひとなら決してまちがえない漢字だそうです。NHKのアナウンサーの方が言われていました。
きちんと覚えると、ちょっと自慢できるかも。お家でも話してみてください。

言葉は、時代とともに使われ方も変化しますね。
たとえば、「すごい」…という言葉。基本的にはマイナスイメージのことに使われる言葉です。
だから、よく聞く「すごくおいしい」も、できたら使わない方がいいらしいです。

「羅生門」や「鼻」とかで有名な、芥川龍之介は以前、東京では、「とても…」が来たら
あとに「~ない」がこないと変だったと言っていました。

もうひとつ、話しましょうか。
「緊張感」という言葉を、良くないもの、楽しくないものと感じる人が多いみたいです。
でもそうではありません。「いい意味での緊張感」なんて時々聞きますが、あまりいい使い方ではないですね。

でも実際には、緊張感があるほうが、楽しいわけです。
映画やドラマでもよく聞かれるサスペンス! ハラハラ、ドキドキ、それこそが本当の楽しさです。
楽(らく)であることや、安心なことは、本当は楽しくないことです。

ところで皆さんは、能開にきてノートを出すとき、緊張しているかな。
「先生はなんといってほめてくれるか?」 
「(ノートまとめ)がんばったんだけど、どうかな?」
「(B)(A)とりたいな…」なんてね。
まさか、出来ていない宿題に、恐る恐る…なんてことはないよね。

どんなことにも、恐れず、楽しんで進んでいってほしいな。(ワンピースのルフィーのようにね。)

これからは、漢字検定を受検する人も多いと思います、ぜひ正しい言葉の使い方を学んでください。
(受験での大切さはもちろんですが)よい文章を正しく書くことは、本当によい学力をそだてます。

140519サッカーの日本代表チームのキャプテン、長谷部誠選手のことを知っていますか。サッカーに詳しい人はもちろん詳しくない人でも知っている人は多いと思います。名門高校でサッカーをしていましたが、プロ1年目は出場機会もなく、なかなか代表選手に選ばれなかったのですが、今ではドイツのプロサッカーリーグの選手です。長谷部選手は、ダンドツのまじめさが有名で、日本代表メンバーの間では、まじめな話をしている人に対してタカ&トシという芸人の「欧米かっ」というギャグを真似して「長谷部かっ」というツッコミを入れるギャグまで生まれたそうです。

そんな彼が書いた一冊の本に書かれていたことをお話します。今では100万部を超えたそうですが「心を整える」という本です。久しぶりに読んでみました。その本の中に、ドイツには「○○○○は人生の半分である」ということわざがあると紹介されています。○○○○には、漢字4文字が入ります。

すぐに答えを言いますが「整理整頓は人生の半分である」これは日頃から整理整頓を心がけていれば、それが生活や仕事に規律や秩序をもたらす。だから整理整頓は人生の半分といえるくらい大切だという意味です。
整理整頓という文字は、いろんなところで見かけます。教室にも書かれているかもしれません。部室や工場なんかでもよく目にします。本の中では、目に見える整理整頓をすることで心の掃除に通じるとありました。

新年度がスタートしてから1ヵ月半が経ちました。新しい学校、新しいクラス、部活動そして新しい学年の勉強が始まり、多くの中高生は中間テスト真っ最中です。自分の限界と戦えていますか。あいだにゴールデンウィークもあったりして、やるべきことはわかっているのにやる気が出ない、しんどい、辛いと感じている人もいるかもしれません。気持ちはわかっているのに心意気がでない。この時期に多くの人がそういう病気になるので五月病という言葉があるのでしょう。大人もそうですからね。だから上手くいってないと感じている人も慌てふためく必要はないと思いますが、まず身の回り、家の机の上の整理整頓をしてみてください。
身の回りの整理整頓が心を整えます。家族や友人との人間関係、勉強、部活など悩むことは生きている間、絶えません。でもそのせいで自分がやりたいことができないのはもったいないです。どうせやるなら、まず自分の心を整え、夢を描く時間を作ること。この時間は無駄ではないです。そして今からやるべきこと、やりたいことの計画を立てて、自分に対して堂々と「今を頑張っています」と言えるようになりたいですね。

140512みなさんの住んでいる町や土地には有名なものや自慢できることはありますか?
先生の住んでいる山口県は、全国的には歴史の町として有名かもしれません。明治維新の時には山口県出身の歴史上の人物もその中心にたくさんいましたし、有名な場所もたくさんあります。山口に来たときにはたくさん巡ってほしいなと思います。
しかし、今日は全く新しい、山口発信の全国的にも有名な「お酒」のお話をしたいと思います。「獺祭」(だっさい)というお酒です。ひょっとすると、みなさんのお家の方が飲んだことのあるものかもしれませんね。これを作っている会社が山口県岩国市にあります。旭酒造という会社です。商品名の由来としては、会社がある場所の「獺越(おそごえ)」という地名から取ってつけたそうです。
日本酒を飲む人が年々減ってきている中で、8年前くらいから右肩上がりに急成長を続けているのがこの旭酒造です。このお酒は現在、非常に注文が殺到しており品薄状態にあります。手元に届くのが1か月先になるくらいの商品です。
みなさんはまだ飲むことができませんのでお酒の細かい説明はしませんが、
今日はこれを造っている「旭酒造」という会社のすごいなあというところを紹介します。

①本社がある場所は「過疎地」
有名であったり、規模が大きな会社は大都市にあったりというイメージもありますが、実はこの旭酒造がある「岩国市周東町獺越」という場所は、びっくりするくらいの「過疎地(かそち)」です。例えば、この近くにある小学校の全校生徒は9名です。ほとんど人が住んでいないのです。皆さんの学校のクラスの人数よりも少ないのではないでしょうか。周りには大きなお店もコンビニもない。周りを山に囲まれた静かな、とっても小さな町。
全国でも有名なものを造っている工場があるなんて!先生はこのことが一番びっくりしました。

②杜氏ではなく、「会社の社員」がつくるお酒である
お酒は普通、「杜氏(とうじ)」と呼ばれるお酒を造る責任者の下で作られます。杜氏は「お酒造りのプロ」です。この人たちが造って、会社の社員がお酒を販売する。普通はこの形です。しかし、このお酒を造っているのは、この会社の社員。専門はお酒を販売する人なのです。つまりお酒づくりにおいては素人だったわけです。
ここに至るには色んなきっかけがあったそうですが、一番は「自分の理想のお酒が造りたかった」。社長さんが理想にしていた味にどうしてもできず、杜氏と意見が分かれてしまったそうです。そして出した結論は「自分で造る」。
元々この酒蔵の息子であった社長さんは、今までの自分の経験と知識を活かして現在の
獺祭を造り上げていきました。

理想へ近づけるためには「妥協」をしない。そんな信念を感じます。

③世界へ目を向ける
現在の旭酒造の目標は「世界で成果を出す」こと。狭い日本を飛び出して、世界にこのお酒を広めたい。
「世界で売れなければ日本酒の未来はない」という強い信念のもとに、世界で勝負を挑もうとしています。進出先はフランスだそうです。
それは何故か?フランスは食に対してのこだわりが非常に強く、例えば市場規模の大きいアメリカで売れるには、まずフランスで認められないと難しいといわれるほどだそうです。それだけこの場所で売れることが重要なんですね。
実は、今年の3月に「第一号店」のお店をオープンして獺祭を売り出しています。
世界挑戦はまだ始まったばかりです。

何かに挑戦しようとする時、今の自分の実力や環境で達成できる目標を決めるのではなく、
「自分は何をしたいのか」を一番に考えて行動することが重要であると、先生はこの話しを知った時に改めて感じました。
例えば今回で言えば「理想のお酒を造りたい」そして「世界へ日本酒を広めたい」という想いだったのかもしれません。決して簡単ではなかったでしょうし、たくさんの困難もあったでしょう。しかし、それらを全て乗り越えて今がある。
全国で知ってもらえるような会社が、地元の山口県から出てきたことを先生は誇り思いますし、とても勇気をもらいます。全国のみなさんに故郷を知ってもらえることが先生はととても嬉しいです。

能開での取り組み、例えば毎回のテストやゼミ、一週間の家庭学習や講習会・合宿では、みなさんがそれぞれ目指していく、夢や未来を「自ら切り拓く力」を養っています。
宿題が大変だなと感じることもたくさんあるでしょう。ノートを上手にまとめることができない・・・今この時期だからこそある悩みかもしれませんね。
しかし、だからこそ、力がつく。本物の実力を身につけることができる。困難なき道に成長はありません。
「今の自分だったら、このくらいを目指せそう」ではなく。本当に目指したい、達成したい目標は何なのか。それを描いて努力することが何より大切です。みなさんの可能性は
無限大です。やりたいと思うこと、なりたいと思う自分を思う存分描いて、全力で突き進んで下さい。結果は出たときにしっかり受け止めればOK。次はどうするかを考えよう。

幾多もの試練を乗り越えて、地元・日本・世界で活躍できる人材となってください。
先生も山口から応援しています!