「不撓不屈」(ふとうふくつ)
好きな言葉です。というより憧れの四字熟語です。
この言葉の意味とは、「どんな困難にも負けず、挫折しないで立ち向かうこと。諦めないで困難を乗り越える」ということです。
なぜ憧れるかというと、これまで生きてきた半世紀は諦めや挫折だらけで、私の性格や行動と対極にあるものだからです。学生時代から社会人になって果たして何度挫折や諦めを味わったことか。例を挙げるときりがないほどの挫折マンです。
この言葉をいつ知ったかというと、私が中学校時代に太平洋戦争で出征した海軍軍人の自叙伝を読んだことでした。この人は海軍の戦闘機パイロットで200回以上出撃して戦い、命のやり取りをするのですが、その最中に敵機の銃弾を頭部に浴びて右目を失明し瀕死の重症を負いながらも、その後4時間以上飛行機を自ら操縦して基地にたどり着いたり、あるときは片目が見えないため見張りが疎かになり不意に敵機15機に取り囲まれ、15対1の絶望的な状況になりながら、驚異的な操縦術と精神力で逃げ切ったという経験の持ち主です。この偉人の座右の銘が「不撓不屈」。
私はこの人の強さにも憧れましたが、それよりもどんな窮地に追い込まれても諦めず困難を乗り越えていく強烈な精神力と行動力は、とても想像だにできず、ある種の畏敬の念を抱かせたものでした。
この人の人生は、特殊な環境(戦前・戦中の日本)のなかでの培われたものなので今と時代が違うわけですが、私もかつて何かの困難や壁にぶつかった時に、この偉人の苦労や困難の経験と比較して、「自分の苦労なんてほんとに小さなものだ。」と自分自身を鼓舞したり、「この偉人ならどう考えてどのように立ち向かっただろうか」、と考えたものです。また、できれば自分もこの言葉を座右の銘として、いつか堂々と出せる人生にしたいと憧れたものです。
学生の皆さんはこの古めかしい言葉をきいて、あまりピンとこないかもしれません。
また、私と同じように挫折や諦めを乗り越えられずにいる日常を送っている人もいるかもしれません。
しかし、そんな自分から脱皮したいと思いませんか。今よりも強い自分になりたいと思いませんか。
もしその気持ちがあるなら、ただそれだけでいいのです。前述の偉人のようなとてつもない精神力なんてなくても大丈夫です。その言葉に少しの関心をもって、ほんのちょっと強い自分になってほしいと思います。
これからある受験や就職、社会に出てからの人生において、様々な困難に直面したときに、この「不撓不屈」という言葉を思い出してもらえたら幸いです。


先生、実は3ケ月で10キロのダイエットに成功したぞ。
もう2学期ですから小中高のどの受験生も、今の学力と合格に必要な学力が気になっている頃だと思います。やるべきことをやったのに、なかなか成績が思うように上がらず、時にはライバルとの学力が気になる人もいると思います。「自分には○○の科目ができる素質がない」とか「□□さんは頭が良いから…、私は…」という声が生徒から聞こえてきたりもします。
国 1、数 1、社 1、理 1、英 1、音 1、美 1、技 1、体 1
今日は、相撲の話題です。この秋場所を一人横綱で闘い抜いた日馬富士(はるまふじ)の話です。彼は全身にけがを抱え、今までも休場しながら、相撲を取ってきました。必ずしもいいコンディションで取り組みを迎える訳ではありません。今場所は、3人の横綱が初日から休場し(相撲の試合を休み)、ひじにサポーターがトレードマークである横綱の日馬富士の、後に引けないプレッシャーは相当なものだったでしょう。序盤戦(本場所の15日の内の7日目まで)で4敗し、周りから引退を噂された日馬富士。14日目が終わった時点で、彼は10勝4敗。首位で走っていた大関の豪栄道は11勝3敗。千秋楽で直接対決という場面を迎えました。もう負けられない日馬富士。その一番(相撲の取り組み)で豪栄道に勝って、11勝4敗の相星(引き分け)となり、優勝決定戦にもつれ込み、再び大関を下して逆転優勝しました。