140728昨夜、家に帰ると庭の木にセミの幼虫を発見しました。

セミの脱殻ではなくセミの幼虫、そう動いているのです。羽化する前のセミの幼虫を見るのは先生も初めてで、30分ほど観察してしまいました。
セミの幼虫は一生懸命、上へ上へと登っていきます。まるで土の中での今までの生活を振り返るように一歩一歩ゆっくりと。

今朝、その幼虫は無事に脱殻になっていました。一晩かけて立派な成虫になったのでしょう。もしかすると今、先生の頭の上で鳴いているセミが、この脱殻の主かもしれないと考えると、なんだか嬉しくなってきました。

セミは種類によっては地下で17年間も生活します(アブラゼミは6年)。その間、長い口を木の根にさしこみ、道管より樹液を吸って成長します。もちろん安全な生活ではありません。地下といってもモグラ、ケラなどの天敵がいます。
中には菌類に冒されて死ぬ幼虫もいるそうです。そんな苦労を乗り越えて、ようやく日の当たる地上の世界に出てきても苦労は絶えません。成虫にもクモ、カマキリ、鳥などの天敵がいます。
しかも、寿命は残り1ヶ月(成虫期間は1・2週間ほどとよく聞きますが、これは成虫の飼育が難しくすぐ死んでしまうことからきた俗説です)。

この期間に子孫を残すために、オスのセミはパートナーとなるメスのセミを探します。1ヶ月以内に『お嫁さん』を見つける確率は何と60%。4割のオスのセミは子孫を残すことなく死んでしまいます。何とも辛い「人生」、いや「セミ生」ですね。

君たちをセミに例えると、今は幼虫期となります。学生時代を幼虫期とするならば、幼虫の期間はおよそ20年。そして、その後の人生は平均寿命で考えても60年以上あります。本当に幸せですね、その長い成虫期間(大人の期間)を充実した日々にするためには、やはり今が大切です。
何事にも本気で取り組み、しっかり成長していきましょう。

この夏休み、懸命に生きているセミに負けるな!

140722昨日(7月21日)は海の日でした。
いよいよ夏がやってきますね。

夏が来ると、先生が小学生の時に夏休み限定で通った水泳教室を思い出します。

その水泳教室は、昔からある水泳教室で、昔は海で行われていました。先生の時代は近所のプールで行われていました。「平泳ぎ」と「立ち泳ぎ」を教えてもらえます。
いくつか「級」があって、はじめは何泳ぎでもいいから25mおよぐこと、それができたら平泳ぎで100m、300m、500m、1000m。1000mまで泳げたらやっと立ち泳ぎを教えてもらえます。立ち泳ぎを教えてもらうプールはなんと水深2m。足がつきません。

教えてもらうといっても、手取り足取り教えてもらえるのは最初だけ。
あとはひたすら半日、泳ぎ続けます。

先生は最初25m泳げるのがやっとでした。
平泳ぎなんて、手と足がうまく動きません。

でも、泳ぎ方を教えてもらうのは最初だけなのです。
ですから見よう見まねで平泳ぎを覚え、ひたすら半日泳ぎながら力の抜き方、リズム、スピードを工夫し、体で覚えました。

100mまではなんとか進みました。次は300m。何度も300mに挑戦します。しかし、100m泳いだところで、とてつもない疲れと限界を感じ、足をついてしまいます。

ある日、「きつさをなんとか我慢して100mを越してみたらどうなるのか」そう思って、必死に手を、足を動かしました。何度も死ぬかと思いながら。150mを越したとき、ふっと手と足が軽くなりました。それから、一気に300m泳ぎました。

「ランナーズハイ」そんな言葉を聞いたことがありませんか。
まさにその瞬間だったと後になって思いました。
限界を越した瞬間、できるようになる。新しい自分に出会える。

夏期講習会が始まります。
目標やなりたい自分にたどり着くまでに、壁が訪れるかもしれません。

その時に、手を、頭を必死に動かしてみてください。必死に。

そうすれば、必ずできる自分にたどり着けます。

自分の力を信じて、頑張り抜く夏にしましょう!

140714「地震・雷・火事・親父」、昔から言われている4大怖いものです。どれも遭遇すると大きな被害を及ぼしたのでしょう。

昔の人は一般的な知識で説明や理解ができないこと、つまり不思議なことは恐ろしいことだったのです。その最たるものが地震と雷だったのでしょう。生きていくための基盤である大地が揺れる、地形が変わる、甚大な被害をもたらす、生命が脅かされる、世の中にこれほど怖いものはなかったにちがいありません。兵庫県や東北地方の地震被害の大きさは君たちも知っているとおりです。落雷自体はある一点に限られますが、夜中でも昼間のように明るくなる異常現象、この世のものとは思えぬ轟音、しかも結構長い時間ピカッ、ゴロゴロ、バリバリとそこらじゅうで言っているわけですから、たまりません。邪神・悪魔、あらゆる悪者が迫ってきていると考えたのでしょう。

さて、時が経てさまざまな不思議も科学的に説明できるようになりました。一部予報もできるようになりました。オヤジもずいぶん優しくなってきたようです。

君たちは毎日、家庭学習をし、週末にはティエラの教室に通ってきて勉強していますが、勉強と学力の間には何の「不思議」もありません。手を抜いたり、油断したりしていると間違いなく成績は下がっていきます。参考書で調べたり、ノート作りをする、問題を解く、これらが長時間であったり、多かったりすればきちんと学力はついていきます。

もちろん学習時間が「時間つぶし」では学力はつきません。かたちだけでなく、中身をいかに濃いものにしていくかが大切です。ゼミや講習会の教材、webテスト、さらに夏合宿など君たちの学力アップの道具はそろっています。目標があり、それを実現するための準備は整っている、であればもう「怖いもの」はありません。どんどん挑戦していきましょう。

梅雨のこの時期は雷を伴う大量の雨も降り不安定な気候です。体調に気をつけよう。地震は起こらないでほしい。火事はしっかり用心しよう。時々は恐ろしいオヤジ(オフクロでもいい)に出動を願って刺激してもらうのも良いかもしれない。

勉強に「不思議」はない。頑張りが良い結果を生む。これは昔から変わりません。

140707フレディ・ノック氏という冒険家を知っていますか。
彼は11歳から高所の綱渡りを始めました。 その後、スタントマンとして空中曲芸や曲芸バイクなどを披露するなど人々を驚かせてきました。彼が46歳の時、ドイツ最高峰のツークシュピッツェ山という標高2,962mの山に渡されたケーブルカーのロープ上を綱渡りするという無謀なチャレンジをしました。ロープの長さは995m。ロープの直径はわずか5cm。
山頂のため、いつ強風が吹くかわからない状況の中で、命綱もバランス棒もなしで挑戦したのです。彼は90分もの時間をかけてなんとか渡りきりました。

皆さんは綱渡りをしたことがありますか。
空中に張った1本の綱の上を歩く曲芸です。
綱渡りをする時は、普通は綱や足元の状態が気になり下を向いてしまいます。
しかし、下を向いたとたん恐怖で、足ががくがくと震えるようになり、すぐに落ちてしまうのです。綱渡りのコツは下を見ず、顔を上げ、前をしっかり見ることです。
たどり着きたい場所を見つめ、前に前にゆっくりでもいいので進んでいくのです。

人生も綱渡りに似ています。
下を向いて歩いていると、自然と悪いことを考えるようになります。
「失敗したらどうしよう、できなかったらどうしよう」など、悪いことを考えるようになります。下を向くから、考え方も下向きになるのです。
まずはしっかり顔を上げることから始めましましょう。
そして、まっすぐ前を向き、目標を見つめてゆっくりでも良いので次の一歩を踏み出していきましょう。