160530「オタク」という言葉に、みんなはどんなイメージがありますか?

多くの人は、きっとあまりいいイメージではなく、ちょっとマイナスの意味で使うことが多いと思います。でもオタクと呼ばれる人は、そんな風にマイナスイメージを持つような人たちばかりではありません。実はその人たちは、ある分野にすごく詳しく、話を聞いてみると「なるほど」と思うようなことをたくさん教えてくれたりします。

たとえばマンガが大好きなオタクの人がいたとします。その人は、明治維新を舞台にしたマンガを読んでいると、討幕派・尊王攘夷派やそれにかかわった人達のことが気になってきます。そしてより深くその作品を知るために、関連する本をどんどん読み始めます。知識を深めることで、さらにその作品を楽しもうとするのです。自分が大好きなテーマを中心に、より深く知りたいと思い行動するのが、オタクと呼ばれる人たちだと思います。

みなさんのも、「知りたい」と思う気持ちが強い時の方が、勉強を楽しく感じることはありませんか? 数学の難しい問題にぶつかった時、わからないから飛ばしてしまった問題より、どうやったら解けるのだろうと参考書などを使って解いた問題の方が頭に残っていることってありますよね。

この夏は、好奇心の扉を開いて勉強のオタクを目指してみよう。

160523先生が住んでいる熊本はつい先日、過去に例を見ないほどの大地震に襲われました。熊本中がパニックになり、先生も家族を連れて避難生活をしながら過ごしていました。
地震が少し落ち着き、教室の生徒たちの無事を確認しようと教室に来たとき、先生の机に一通の手紙が届いていました。それは長崎から送られていました。
差出人は去年、高校受験合宿で先生が担当した班の班長を務めた女の子でした。

そこには
模擬入試で味わった悔しさ
勉強が辛くて苦しくて何度も諦めそうになったこと
それでも歯を食いしばってやり抜けたこと
模擬入試の後に先生がメッセージを書いた受験票が今でも筆箱に入っていること
そして、無事に志望校に合格することが出来たこと

合宿を終えてから今までのことがたくさん書いてありました。

 
あの合宿は、長い長い人生の中でのたった5日間、されどこの子にとって大きく人生を変える5日間になったのだということがとても伝わる手紙でした。

地震が起きてすぐは、家には住めるような状態ではなく、何から手を付ければいいのか分かりませんでした。これから一体どうなるのだろう。いつまでこの生活が続くのだろう。家族や親戚、教室の子どもたちは無事でいるだろうか。不安なことが多くあり過ぎて、途方に暮れていました。

元に戻るにはまだまだ時間がかかります。でも、どれほど辛くても、歯を食いしばって頑張った君に負けないように頑張ろうという思いが湧き上がりました。
この一通の手紙にどれほどの勇気と力をもらえたことか。

この合宿のように、手紙のように、ほんの少しのキッカケでこれからの人生が変わることがあります。

ぜひ、たくさんのことに進んで挑戦し、そのチャンスを掴みとって下さい。

160516日本剣術の世界には、右と左の両手にそれぞれ1本ずつ刀を持って攻守を行う「二刀流」(別名「二刀剣法」)という特殊な技法があります。(「二天一流」という流派を開いた江戸時代初期の剣客である宮本武蔵が、この剣術を重視したことは有名ですね。) この言葉、現在では派生して、2つの異なる手段をもって事にあたること、あるいは同時に2つのことを行うことも意味します。今、この漢字三文字が代名詞のようになっているプロ野球選手がいます。ご存知、北海道日本ハムファイターズに所属する大谷翔平選手です。

高校時代から注目されていた彼は、2012年に日本ハムに入団した後、賛否両論が渦巻く中、プロ野球では非常に珍しい、「投手と打者の兼任」にチャレンジしています。プロ入り2年目に、野球の神様と呼ばれたベーブルース以来96年ぶりの「2桁勝利&2桁本塁打」を達成(日本では初)、更に昨年はパ・リーグの投手部門三冠に輝き、今年も打撃面が絶好調と、短期間で驚くべき進化を遂げています。まだあどけなさが残る普通の若者が、どうしてこのような圧倒的パフォーマンスを発揮できるのか。それは彼の生い立ちと関係がありそうです。

大谷選手曰く、「ボクは野球を始めた頃から、他の子どもよりもボールが速い自覚がありました。」そんな彼が、今ではNPBタイ記録の球速162km/hを投げる歴代日本人最速投手となっています。つまり、出発点はこの「自覚」だったわけです。この「(他の子どもより)ボールが速い」という自覚。その「自覚」があったからこそ、その「強み」を意識し、「自信」を持ち、「もっと速く投げたい」と「練習(行動)」につながっていったのです。成長というのは、「何かに優れているという自覚を持つこと」から始まるのかもしれません。

さらに、今の彼の主軸になっているものの一つに、高校時代に実践していた、花巻東高校の佐々木監督から教わった「目標設定シート」の存在がありました。そのツールを使って、「目標と、それを達成するための手段(方法・過程)」を明文化したのです。また、別の目標用紙には、「俺がこの道の開拓者になる」「野球界の歴史を変える」「夢は近づくと目標に変わる」といった文字も並んでいました。時に、「言葉が人生を決める」とも言われますが、大きな成果を出す人たちは皆、夢や目標を達成するため、日々のトレーニングを積み重ね、そして、確固たる信念のもと、夢・目標を書いたり、人に言ったりするなどのアウトプットをしているのです。

そもそも、大谷選手は、なぜ二刀流にこだわるのでしょうか。あるインタビューでの返答で、彼の二刀流への想いをうかがい知ることができます。
「ピッチャーはゲームを作れます。バッターはゲームを決められます。それぞれの立場での野球の面白さを同時に感じることができるのが二刀流です。誰もやったことがないようなことがやりたい。つまり、自分しかやっていないところに魅力があります。そこに“自分にしかできない仕事”があるんじゃないか、と思ってやっています。」
誰も成し遂げたことのない大きなことが目の前にある。周囲からいろんなことを言われても、自分ではそれをやりきる自信はある。だから、それを楽しんで行うことができる。やるしかない。もしかしたら、失敗してできないかもしれない。でも、そこに挑戦しなくては先がない。非常に大きな覚悟を持って、今のプロ野球界に乗り込んできたのでしょう。
これだと決めた事柄に対して、「覚悟」して「挑戦」する姿勢、年齢・ジャンル関係なく、ぜひ見習いたいですね。

160509みなさん、こんにちは。
新学年が始まって1ヶ月が経ちましたね。新しいクラスや先生たちに慣れてきて、だんだんと生活が落ち着いてきたのではないかな。

ところで最近の生活に大きく影響するようになったのが携帯電話。特にスマホ。中には、電話機なのかゲーム機なのか分からないような人にだけはなりたくないと思っていたが、・・・なっている人もいたりするけど。

スマホの登場でいろんなことができるようになって、人々の生活が大きく変わったけれども、考えてみたら電話で生活が変えられたのは実は2回目なのですよ。テレビやパソコン、冷蔵庫、エアコン、車などなど、今の便利な生活があるのは、「電話のお陰」なんです。

昔々、電話を誰かにかけるには、途中に交換手という人がいて、電話の線を手でつないでいたのです。線は1本しかないから、「この人と話したいんだけど・・・」『はい、つなぎま~す。』「今度はこの人と・・」『はい、ちょっと待って・・・。はいどうぞ。』という感じです。

人ですよ、人。
どんどん電話が増えると人ではつなぎきれなくなりますよね、そこでリレーっていう機械に変えたのです。人間の替わりにカチカチ切り替えてくれる機械です。ところがこの機械がカチカチやっているうちにすぐに壊れる。真空管っていう電球みたいなものもすぐにダメになるので、これも新しいものに変えなきゃいけない。その間は故障中になる。でも電話を使う人はどんどん増える・・・・。

「ん~、何とかしなければ!」
電話会社の人はそう考えたわけです。それなら、電話を使う人を減らしたり、この地域はしばらく電話が使えませんなどとやっても良かったのだろうけど、それは逃げる策なので解決にはならないですよね。
特に電話会社の人たちには、もっとたくさんの人が自由に話せるようになることで、みんなを幸せにしたいんだという夢があったそうです。

そこで、研究に研究を重ねて「トランジスター」というものを発明したんです。これで切り替えることなく、すぐにつなげられるようになった。このトランジスターがたくさん作られ使われるようになって、ICチップになって、皆さんの身の回りのいろんなところに使われているんですよ。車もテレビも全部そうです。

しかもすごいなと思うのは、この発明は、突然にひらめいたものではないということです。
何とかしなければという気持ちで考えて考えて、頑張って頑張って、とことんやって作り出したものが、今の私たちを支えてくれているのです。電話に感謝しなければいけませんね。

さぁ、私たちも同じですよ。
「何とかしなければ!」と追い詰められたときにどうするかですよ。楽になるように、きつくないように進んでいっても、本当の解決にはなりません。一瞬楽になっても、あとでもっともっと大変な目にあうのですから。未来を明るく変えるには、さらに深く考えて、早く行動して、何とかしてやるぞ!という気持ちで前に前に進むことです。

そこに工夫が生まれ、発明が生まれます。
こうなりたいんだという「志」をしっかり持って追いかけることも、もちろん大切なことですね。皆さんの未来は中学受験や高校受験だけではありません。受験で言えば大学受験のときにどれだけすごい自分作っているか。もっと言えば、大人になったときにどうなっているかでしょうね。

未来を変える発明。とことんやった人はたどり着けます。
自信を持って突き進んでいきましょう!