英語のPresent(プレゼント)には、2つの意味があるのをご存知でしょうか。
「贈り物」という意味が一つ。もうひとつは「今」という意味があります。

ところでみなさんは今を大事にしていますか?
「過去」を振り返りすぎて自己嫌悪におちいっていませんか。
「未来」を考えすぎて不安を感じていませんか。
大事なのは「今」この瞬間です。
いろいろな大人がみなさんを不安にさせる話をするかもしれませんが気にしないで下さい。先のことばかり考えず、今この瞬間になすべきことを一生懸命やってください。勉強以外のことでもかまいません。先のことばかり考えすぎて「今」をおろそかにしていては望む未来はありません。

砂時計をイメージしてください。上の砂は「未来」ですね。下の砂は「過去」の砂です。真ん中の細くなった部分が「今」です。さらさらと砂が今を刻みながら落ちていきます。この細くなっている部分だけに気持ちを集中してください。「未来」のために「今」だけを全力で取り組んでください。そうすれば望む未来がやってきます。また、物事を考える時、イメージすることは重要なことなので「イメージする力」を持ってください。

最初の話に戻りますが、Present(プレゼント)の意味に「今」があるのは、神様が「今」を大事にしなさいと私達にプレゼントしてくれたのかも知れませんね。

バンクーバー冬季オリンピックが終了しました。
みなさんはどんな競技、場面が印象に残っていますか。
メダルをとれた、とれなかったというのは確かに重要なことです。しかし、競技を終えた選手の顔を見ていると、大きなプレッシャーの中、最後まで全力で競技に集中し、自分の力を出し切ることができたかどうかがその人にとって非常に大きな宝物になると感じました。

各地で高校入試も終了しました。
「オリンピックの場=入試の場」と考えてみると、「本番で自分の力を最大限出せる」ということが、非常に重要なことであるとわかります。心身ともに追いつめられ、せっぱつまった状態で、いかに自分の持てる力の最大を発揮できるか。入試は土壇場力が試されています。

その“土壇場力”について考えさせられることが2つありました。
ひとつは浅田真央さんの涙です。自分の限界までやりきったからこそ、銀メダルであっても出せる悔し涙です。すごい「根性と意識の高さ」だと思いました。

もうひとつは、同じフィギィアスケートで織田選手の靴紐が競技中に切れたことです。
これは明らかに「準備不足」です。それまでの努力が本番前のちょっとした準備不足ですべてパーとなりました。

逆に超一流メジャーリーガーのイチロー選手は、毎日自分のスパイクを磨きます。
グローブ、バットも他人には触らせません。そういった自己管理、完全な準備があるからこそ、ああいった驚くべき数字を出せます。天才というより、そういうことが最も重要であるという意識が高いので超一流になれたといえます。

みなさんも「準備をきちんとしておくこと」「物(道具)を大事にすること」 この2つをしっかり頭において、目の前のすべてのことに一生懸命に取り組んでください。

冬季オリンピックが終わりました。熱心に観戦していた人も多かったのではないでしょうか?
様々な競技があって楽しかったですね。普段はあまり日本ではポピュラーでない競技もたくさんありましたが色んなところで頑張っている人がたくさん居るのだなと思いながら見ていました。

日本人選手も活躍していましたね。フィギアスケートやモーグル・カーリングなど期待を一心に背負って凄いプレッシャーと闘ってきた選手に改めて心から拍手を送りたいと思います。

結果として日本人選手団は金メダル0で課題を残した大会となったわけですが閉会式の選手の表情やインタビューのコメントなどを見ていると暗さは全くありませんね。
それどころかむしろすでに次の課題に向けての意気込みを語っている選手がほとんどです。
こういう部分が一流たるゆえんなのでしょう。

目の前のやるべきことに最善を尽くし、結果に関してはしっかり正面から受け止め、自分で課題を探し克服する、という手順を体が覚えているのだと思います。

この姿勢は皆さんの学習への取り組みにも参考になるのではないでしょうか。人は真剣に物事に取り組めば取り組むほど様々な課題や障害とぶつかってしまいます。
でもそれを克服していく事が人間を成長させてくれるし、幸せにしてくれるのでしょう。

真剣に取り組まなければ課題や障害にも気付かない生活を送ってしまう。
オリンピック選手のプログから次のような言葉をみつけました。

【難題のない人生は『無難な人生』 難題のある人生は『有り難い人生』】

皆さんはどちらの人生を選びますか?ティエラの生徒は後者を選んで欲しいと思っています。

皆さん、アメリカンフットボールを知っていますか?
アメリカでは日本と違って、とても盛んなスポーツです。
少し古い話ですが、1990年にカレッジフットボールの雄と言われている強豪ノートルダム大学をオレンジボウルで10-9で破り、コロラド大学が念願の全米制覇を成し遂げました。

実はこの試合には、涙無しでは聞けないエピソードがあります。
当時、ノートルダム大学は最強と言われ、このオレンジボウルでも誰もがノートルダム大学の勝利を信じて疑いませんでした。
対するコロラド大学に、とても悲しい出来事が起きました。コロラド大のエースQB(クォーターバック/チームの司令塔)が白血病になり、試合に出場できなくなったのです。
彼は何とか試合に出場できないかを医師と相談してきましたが、病状は思わしくなく、とても試合に出場できる状態ではありませんでした。

試合当日。
彼はオレンジボウルが開催されるフロリダに向けて、出発する飛行場にいました。せめてチームを激励しようと思い、病院から駆けつけたのです。しかし、そこで容態が急変し、そのまま病院に担ぎ込まれましたが、そのまま息をひきとりました。
コロラド大の監督は、試合会場で待っている選手たちを前に、彼が亡くなったことを告げました。そして、彼が乗るはずだった飛行機で送られてきた、彼が書いた手紙を読み上げました。

「みんなのところへは行けないが、フロリダの星になって、空からみんなを応援している」

手紙にはそう書かれていました。
試合は、会場のほとんどをノートルダム大のファンが占める、コロラド大にとって完全アウェーの中で行われました。
コロラド大がリードして迎えた、試合終了間際。あと1プレーでタイムアップになるところで、ノートルダム大はコロラド大のゴール前3ヤードまで攻め込みました。この1プレーでタッチダウンを獲ればノートルダム大の勝利、止めればコロラド大の勝利。

その時、コロラド大の選手たちは集まり、手を握りあって、空を見上げたのです。
何かに話しかけるように、ずっと空を見上げました。
星になって見守る彼も一緒に戦ったのです。
そして、コロラド大は悲願の全米制覇を成し遂げました。
この夢はエースQBを務めていた彼にとっての悲願でもありました。
試合に勝利した瞬間、選手たちは監督とともにグラウンドにひざまづき、空に向かって祈りを捧げました。