18年ぶりの「アレ」の熱が冷めやらないので、先週に続き阪神タイガースのお話です。
阪神ファンの間で有名になった「春の大山」という言葉を知っていますか?この「大山」というのは、阪神タイガースの4番打者、大山悠輔選手のこと。
4年前の2019年、当時小学5年生の阪神ファンの少年によって綴られた詩が元ネタなのです。
一部紹介します。

「あったかいし6時だ。サンテレビを見よう。西のピッチングに、近本のヒット。でもこれがいちばん、春の大山。ホームランに、ヒット たまにダブルプレイ。まあまだ春だから。春の大山 打つんだ。」
※西、近本は阪神タイガースの選手
※サンテレビは開局以来ずっと阪神戦を完全生中継している兵庫県神戸市の地方テレビ局

少年は熱烈な阪神ファンなので、「春」をテーマに自由に詩を作る学校の課題で、春先のシーズン序盤は調子が上がらず、いまいち打てない大山選手のことを書いたのでした。
「打てなくても、まだ春で始まったばかりだから、大丈夫」という、これからの活躍に対する期待を込めた詩は、SNSで拡散され、阪神ファンの間で絶賛されました。
少年の詩はほほえましくもなんだか渋みがあって、大山選手への愛がにじみ出ています。

大山選手は、ドラフト1位で入団した時は決して周囲から期待されていたとは言えず、華々しいスタートではありませんでした。
2018年にはリーグ最下位も経験しました。
しかし、入団7年目の今年は「阪神の4番」という重圧を背負いながらも、ここまで全試合を4番スタメンで戦い続け、安定感あるプレーでチームを引っ張り、とうとう18年ぶりの「アレ」へと導いたのです。

大山選手は家族や阪神のチームメイトへの感謝を述べていましたが、詩を書いた少年のような、大勢のファンの存在にも、とても勇気づけられたと思います。
大山選手の強さの裏側には、共に泣き共に笑う、常に自分を支えてくれる人たちの存在がありました。

プロ野球のレギュラーシーズンはもう少しで終了ですが、受験生の皆さんの戦いはこれからが本当の勝負です!秋からは本格的な入試対策に突入します。
皆さんにとっての「アレ」はズバリ「合格」でしょう。
プレッシャーにおしつぶされそうな時、成績が上がらず自信が持てない時、君たち一人ひとりに、家族や能開の先生や仲間という、共に戦う人たちがいることを忘れないでください。
皆さんが「アレ」を勝ち取るマジックは、もう点灯していますよ。

阪神タイガースが18年ぶりのセ・リーグ優勝を決めました。
ファンのみなさん、おめでとうございます!

タイガースのお膝元の兵庫県に住んでいますが、大変な盛り上がりです。
近所の家電量販店や飲食店などでは優勝記念セールも始まりました。
この優勝による経済効果は、日本全体で900億円以上と言われていますから凄まじいですね。

タイガースの本拠地と言えば「阪神甲子園球場」です。
夏の高校野球大会でも使われているので知っている人も多いと思います。

甲子園球場を象徴する風物詩が、球場の外壁を覆う「ツタ」ですが、なぜツタで装飾されるようになったのか知っていますか。

1905年、「阪神電鉄」は大阪と神戸を結ぶ路線を開通しました。
当時、阪神電鉄と路線開発で競争を繰り広げていたのが「阪急電鉄」です。
阪急電鉄は、当時農村だった宝塚に路線を通して住宅地として開発。
さらに宝塚歌劇団や温泉を作って、沿線に華やかな街を作り出しました。

ライバルの存在を脅威に感じた阪神は、対抗するビッグプロジェクトを立ち上げます。
当時人気だった中等野球(現在の高校野球)に着目し、阪神沿線に野球の聖地を作って人を集めようと考えたのです。
1924年、こうして阪神甲子園球場は完成しました。

その年の中等野球大会に間に合わせるため、たった4ヶ月半で作られた甲子園球場は、完成した当初は外壁がコンクリートむき出しの状態で、とても殺風景でした。
そこで、阪急の宝塚歌劇団のような華やかさを出すため、ヨーロッパの古城を参考にして外壁にツタを急遽植えたのです。

甲子園球場が誕生したのも、あのツタの装飾が生まれたのも、ライバルとしのぎを削る中で生まれたアイデアでした。

競争関係にあった阪神電鉄と阪急電鉄ですが、2006年に経営統合し「阪急阪神ホールディングス」となりました。
今は同じグループで切磋琢磨しながら、関西に住む私たちのくらしを支えています。

ライバルの存在が自分を高めてくれる。
なんだか能開での勉強と似ていますね。
勉強は決して孤独なものではありません。
隣を意識し、みんなで競い合い、時には肩を組みながら、全員でレベルアップしていきましょう。

季節も夏から秋に移り変わり、読書の秋がやってきました。
先日、ふと思い立って本棚の中からマンガを取り出し読み始めました。

そのとき手に取ったのは「君に届け」という作品です。
主人公は女子高校生で、ありふれた日常の青春と恋愛模様を描いたマンガです。
映画・アニメ・ドラマ化もされているので、知っている人がいるかもしれませんね。
今日は、その中からとてもいいシーンがあったので紹介させてください。

そのシーンは、主人公の友達の『あやね』の進路指導の場面です。
今の自分の成績からみて堅い進路を決めたあやねに対し、担任の荒井先生はこう言います。

「自分の限界をものすごい手前で先に決めてるんじゃないのか?」

あやねは、自分はこの程度だからこれぐらいの学校でいい、と進学先を決めていました。

荒井先生は「レベル下げるのも1つの手だ。悪いことじゃない。」と認めつつ、「選択の幅を自分自身で狭めていないか」と語りかけます。
これをきっかけにあやねは一歩を踏み出します。

受験を控えているみなさんの中に、同じような気持ちで受験先を決めようとしている人はいませんか?
自分の中で無理そうだからとあきらめてしまったところはありませんか。
本当にその学校に行きたいですか?少しだけ自分と対話してみるのはどうでしょうか。
自分と向き合い全力で取り組んでいるからこそ見えるものが、きっとあると思います。

自分の進む方向が決まったら、あとは全力で自分のできることをやっていくだけです。
限界を自分で決めないように少しずつ出来ることを増やしていけば、限界だと思っていたところはいつの間にか限界ではなくなっていると思います。
そういう積み重ねが自信につながっていきます。

春夏と季節は過ぎていきました。
残りは秋と冬。
この季節を乗り越えて満開の桜が咲く中で笑顔を満開に咲かせる春にするために、がんばっていきましょう。

近年、アニメを中心としたBGМ音楽家として頭角を表しているエバン・コールさん(35歳)をご存知でしょうか。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品が有名ですが、彼はアメリカ・カルフォルニア州の生まれで、ボストンにある名門・バークリー音楽大学を卒業後、2012年より日本を拠点にゼロから創作活動を開始し、幅広い楽曲作りで目覚ましい活躍をされています。

そんなエバン・コールさんの新しいサントラ作品集の音源が昨年末に出たので、聴いてみました。
全127曲中で特に好きなのは、事が瞬時に変化する様の描写が絶妙な『光芒一閃(こうぼういっせん)』という曲なのですが、よくよく眺めてみると、他にも『四面楚歌』『虎視眈々』『大願成就』といった古風な四字熟語のタイトル曲が乱立しています。
数えてみたら26曲もあって、実に2割も占めていました。(作曲者は米国人なのに、なんで?)

知識の源である語彙力を測るため、四字熟語は入試にも度々取り上げられています。
『自由自在』『一問一答』『百戦錬磨』『起承転結』『万里一空』『不易流行』『花鳥風月』『誠心誠意』……、思いつくままにいくつか挙げてみましたが、キリがありません。
(狭義では、日本におよそ10000語はあるらしいです。)
元々は、いにしえの中国の故事成語に由来するものが多いとはいえ、日本人の日常に自然と溶け込んでいる四字熟語。
「四文字という短い語に込められた複層的な意味の深さ」「音にしたときのリズムの小気味よさ」「漢字を並べたときのビジュアルの面白さ」などをイメージしますが、総じて、美しく含蓄に富み、しかもどことなくカッコいい。
そういうところに、みんな惹かれるのではないでしょうか。
四字熟語は、授業やテストに向けて暗記するためにあるのではありません。
先人の知恵が凝縮された、いわば人生を豊かにしてくれる存在なのです。

ところで、「外国人に伝えたい日本の四字熟語は何か。」という調査があって、その結果、トップは『一期一会』でした。
しかも、中高生から40代までの男女1000人を対象にした別の調査(四字熟語の人気ランキングリサーチ)においても、圧倒的多数で第1位になっています。
意味的には「一生涯に一度限りの機会であること」ですが、前述のエバン・コールさんもかつて、観光ビザでわずか3か月間ほど日本に滞在していた際、シェアハウスのルームメイトの友人との出会いを通じて、幸運にも音楽クリエーター集団加入への道が開かれ、ひいては、日本での成功へとつながっていきました。
自分自身を振り返ってみてください。
昔の出来事にとらわれ、引きずっていませんか。
また、将来への不安を過大に受け過ぎ、萎縮していませんか。
でも、私たちは、過去でも未来でもなく、現在を生きています。
「今・この瞬間」に縁のあった一期一会を大切にすることを、少しずつ少しずつ積み重ねることによって、「未来」への新たな可能性を広げていきましょう!