-このお話は、リンという女の子の実際にあったお話です。-

リンは小学4年生の女の子です。
「パティシエすばる」という本を読んで、パティシエに憧れていました。
リンもすばると同じ小学4年生。すばるみたいに、素敵なお菓子を作ってみたい!
そう思ったリンは、お母さんに
「リン、マカロン作る!」と宣言します。
お母さんはびっくり。
「え、なんでマカロン?マカロンって作るのすごく難しいんだよ。リンちゃん、一人でお菓子作ったこともないでしょ。最初からそんな難しいのにチャレンジしなくてもよくない?」
最初はクッキーとか簡単なものから作ったら…というお母さんに、リンはムカッ。
「リンはマカロンを作ってみたいの!」
「なんでママは最初からリンには出来ないって決めつけるの!?」

…確かにチャレンジする前から出来ないって決めつけるのは良くなかったかな。
お母さんは反省して、リンに材料を買うお金だけ渡し、いつも通り会社に行きました。

お母さんが帰ってきて家のドアを開けると、お菓子の甘~い、いい匂いがします。
「ママ、マカロンちゃんとできたよ!」
「お姉ちゃんの友達にもあげたら、美味しい、リンちゃんすごいって言われたよ!」
リンの笑顔も声も弾んでいます。
「そうか~、すごいなぁ。難しいと思ってたけど、やればできるんだね。チャレンジしてみてよかったね。」
お母さんは、あえて難しいものに一人でチャレンジし、やりきったリンに改めて感心したのでした。

物語の世界では、ここで「めでたし、めでたし…」で終わるところですが、現実世界ではそうはいきません。この成功体験で気をよくしたリンは、翌年のバレンタインでも大量のマカロンづくりにチャレンジします。が、結果は大失敗。生地が全く膨らまず、大泣きします。夜お母さんと一緒にチョコクッキーを作り、なんとか翌日友達に配るのには間に合いましたがリンにとっては手痛い失敗経験となりました。中学生になってからの3回目のチャレンジも失敗。そして翌年の4回目のチャレンジで、やっと友達に配れる量のマカロンづくりに成功します。一度の成功、一度の失敗で放り出さず、何度もチャレンジすることで、コツや自信がついてきたようです。

どんなことでも、チャレンジしてみないと、うまくいくかどうかは誰にもわかりません。
皆さんも、この夏、何か一つ「チャレンジ」してみませんか。過去にチャレンジしてみてダメだったものに、もう一度チャレンジしてみるのもアリですよ。
夏休みは「夏のティエラエココンクール」も開催されます。
環境作文部門・エコイラスト部門の2部門で皆さんのチャレンジを待っていますよ。