道ばたに落ちている石ころ。
普段は気にも留めず、通り過ぎてしまうような、なんてことのないものです。
でも、それって本当に“ただの石ころ”なんでしょうか?
見る人によっては、まったく違うものに見えていることがあります。
たとえば、猟師の人。
私たちが何も考えずに見ている石ころや木を見て、
「この土地は栄養の少ない石灰岩質かも」
「ってことは昔は海だったのかな」
「ってことは、この辺りにはこんな動物がいるかもな」
と、どんどん読み取っていくそうです。
同じ景色でも、知識や経験があると見え方がまるで変わるんですね。
知識には、そんなふうに世界の見え方をガラッと変えてくれる力があります。
これは特別な人だけの話じゃなくて、私たちの身近な生活にも当てはまります。
たとえば、先生は子どものころから野球が大好きで、今でもよくプロ野球を観ています。
選手の特徴や戦術をある程度知っているので、
「あの選手はここで変化球を投げるかも」
「この場面で選手交代かな」
とブツブツ言いながら楽しんでいます(さすがに迷惑なので、ひとりで観るようにしています)。
一方で、サッカーはあまり詳しくありません。
解説の人が
「中盤でのフォーメーション変更が…」
「オフサイドトラップが…」
と言っても、正直よくわかりません。
でも知識がなくても
「今のシュート、すごかった!」
「この選手、ドリブルめちゃくちゃ速いな」
くらいのことは感じられるので、だからこそ世界中でサッカーが人気なんだなあ、と勝手に思っています(サッカー好きの人、ごめんなさい)。
ちょっと話がそれましたが、要するに、知識があると、物ごとがより深く、そしてもっと楽しく見えてくるということです。
「勉強なんて、何の役に立つの?」と思うときがあるかもしれません。
でも、学ぶことは、世界を見るための“新しいメガネ”を手に入れるようなもの。
同じものが、違って見えるようになる。それが、学ぶことの本当のおもしろさなんです。
今日も、知らないことや不思議に思うことに出会うかもしれません。
そんなとき、「ふーん」で終わらせずに、ちょっと立ち止まって調べてみてください。
明日から、世界の見え方が少し変わっているかもしれませんよ。