2学期の授業が始まりましたが、ここからは進度が速くなり、また難しい単元も増える時期です。1学期と同じ感覚でやると結構大変かもしれませんので要注意ですよ。そして難しくなってくるこれから気をつけてほしいことがあります。特にいつも「しっかり」「まじめに」やっている人こそ。

学年が上にいくほど、ちょっとやったらわかる、そしてできるようになることはだんだんと少なくなっていきます。小学校までと同じやり方で、中学校の勉強はできません。中学校と同じやり方で、高校の勉強はできません。すこしずつ「進化」させていかなければなりません。

また、小学校のうちは学校のテストで100点を取ることはそれほど難しくはありませんが、中学校で100点、特に全教科で毎回100点を取ることは非常に難しくなります。それが高校に行くとなおさらです。同じ期間のうちに以前の数倍、数十倍の内容をこなさないといけませんし、理解をしないといけません。

その上で気をつけておきたいこと。それは、はじめのその時に「わからない」「できない」ということを決しておそれない、ということです。「しっかり」「まじめに」やりたい人ほど、できないとついついその場でできるまでやろうとします。しかし、宿題やテストには締め切りや制限時間というタイムリミットがあります。制限時間の中でできないと、あせりますし心も乱れていきます。

そういう時にはリラックスしなさい、とまではいいませんが、決して「わからない」ということをおそれないでください。いつもの自分にもどって、落ち着くためにも。

生まれたてから子ども時代までは、だれでもたくさんのことをおぼえ、身につけます。それはわからない、できないことをおそれていないから、自然に身につけていけるのです。気をつけないと人は年を取るごとに、自然に物事を身につけることができなくなっていきます。知らない、わからないのがこわくなっていくから、知ったふり、わかったふりすらしてしまうのです。だから、学べなくなっていくのです。

学び方の一つの方法として「8割原則」という考え方があります。すべて理解できなくても、その内容がだいたいわかれば次に進め、またはとりあえず使ってみなさいという考え方です。といっても80%できればそれでほうっとおきなさいというわけでなく、あとでもう一度学んでそれを10割、100%にしなさいということです。

寝かせたまま次に進んでおいて、あとで振り返ると分かるようになることもありますし、ある程度まで進んで、その単元の全体像がつかめると、以前からわからなかったこともわかるようになることもあります。場合によっては6割、4割理解から始めてもいいかもしれません。

とりあえずやってみる。できないからしない、のではなく。そうしているうちに少しずつつかみかけていく。そしてあとで何度も何度も繰り返す。これが本当にあとで力になる勉強法なのです。