140602いや~、暑い日が続いていて、季節はすっかり夏ですね。
外を歩いているとあまりの暑さにフラフラになってしまいます。
なるべく太陽の光を直接受けたくないので、信号を待つときも街路樹の陰で待っています。
そんなときに、ふと青々と茂った葉を見上げると、先日聞いた話を思い出しました。

「植物には芽・花・実・葉・穂がありますね。顔にも目・鼻・耳・歯・頬があります。
目と芽、鼻と花、耳と実(み)、歯と葉、頬と穂(ほ)。
漢字で書くと別々のように見えますが、
同じ音を持つ言葉で呼ばれているのは偶然でしょうか?」

う~ん、確かに言われてみれば人間の顔のパーツに使う言葉も、植物のパーツに使う言葉も同じ音を持つ言葉ですね。
言われるまで気づきもしませんでした。とても偶然とは思えませんねぇ。

「じつは、古代の日本語(『やまとことば』といいます)では、「め」「はな」「み」「は」「ほ」のそれぞれの組み合わせは同じ語源なんです。

例えば、鼻と花。
鼻は顔の真ん中に突き出ています。
花は植物の枝先の先端に咲きます。
はなは「端」とも書き、「最初」や「先端」を意味します。
「はなから」や「しょっぱな」という言葉は聞いたことがあると思います。

「からだ」の「から」は「幹」で、手足は「えだ」と呼んでいたそうです。
今のように「手」と「足」と分けて呼ぶようになったのは奈良時代のことです。

このように、遠いご先祖様は人間も植物も同じものだと考えていたんですね。
全ては同じ生命であると。」

ほほ~っ!
たしかに、漢字はあとから中国より伝わってきたものですから、もともと使っていた古代の日本語に当てはめていったから「め」が「目」と「芽」に別れたんですね。

この話を聞いて、昔の人は本当に自然とともに生きていたんだなと思いました。
自然と向き合い、自然を感じ、自然を想って生活していたのですね。

今の君たちに「自然と向き合え」「自然を感じろ」と言っても、「そんな暇なんて無いですよ!」と言うかも知れませんね。
たしかに、1学期も折り返し地点を過ぎ、ゼミの内容は学校のはるか先を進んでいます。
全く学習していないテーマを、参考書を片手に必死になって予習しているわけですから、時間もかかって当然です。
完璧にできなくて悔しい想いをしている人も多いかも知れません。
でも安心してください。
能開は「くり返し学習」ですから、これからの夏期講習会や2学期のゼミでもう一度同じテーマを学習していきます。
そうしてくり返すたびに、力が伸びていることが実感できるでしょう。
予習の時間も短くて済むようになります。
時間と心にも余裕が出てきます。そのときにはぜひ自然を感じて欲しいですね。

ちなみに「み」は2つあるから「耳(みみ)」、「ほ」も2つあるから「頬(ほほ)」と呼ぶそうです。
なるほど。たしかに「め」も小さい子には「御目々(おめめ)」と言いますね。