161107先日、能開岐阜地区と福井地区に、元プロ野球選手・中日ドラゴンズの和田一浩さんが教育講演会で来てくださいました。

和田さんは、プロ野球ファンなら誰もが知っているスター選手です。アテネ五輪やWBCでも日本代表チームで活躍。2010年には中日ドラゴンズのリーグ優勝の原動力となり、シーズンMVPにも輝きました。2015年に通算2000本安打を達成し、イチロー選手や松井秀喜選手と同じ「名球会」への仲間入りを果たしました。

和田さんを一言で表すなら「遅咲きの努力家」です。
プロ野球界の門を叩いたのは、他の選手よりもかなり遅い24歳のときでした(ちなみに大谷翔平選手もイチロー選手も18歳で入団しています)。スタートが遅い分、即戦力としての期待が大きかったのですが、なかなか思うような結果が出ません。それでも和田さんは常に向上心を持ち、血のにじむような努力を続け、入団から6年目、30歳にしてようやくレギュラーに定着。そこから豪快な打撃が開花し、スター選手へと上り詰めていったのです。
 
岐阜と福井の講演会では、「きっと花咲く春は来る」と題し、能開の生徒と保護者の方に、自身の数々の努力のエピソードを交えながら、夢を絶対に諦めないこと、そして夢に向かって努力し続けることの大切さを熱く語ってくださいました。
その中で、とても印象に残った話があります。

「現役時代、2000試合以上に出場しましたが、毎試合“緊張”していました。スポーツも勉強もそうですが、“なるべく緊張しないように”と、緊張することをネガティブに捉えている人が多いのではないでしょうか。
私はそうは思いません。どんどん緊張してよいと思います。
なぜ人は緊張するのか。それは“うまくやりたい”という“向上心”があるからです。その“向上心”を持ち続けることを大切にしてください。
緊張しているので、いろいろ失敗することもあるでしょう。大事なのは、その失敗を次にしないように気をつけることです。そのくり返しで人は成長していけます」。
常に万全の準備で試合にのぞみ、向上心を持ち続けた和田さんだからこそ出てくる言葉なのだと思います。

何事にも全力で取り組むことで生まれる緊張感。その中にある「成長の種」を大きく成長させていきましょう。