みなさん江戸しぐさをご存じですか。

以前、私が歩道を歩いている時に、後ろから自転車に乗って通りすぎたおじいさんが、振り向きざまに私に罵声をあびせて過ぎ去っていきました。おもわず私も腹が立って「何だろう。この態度は!」と思ったのです。
なぜあんな言い方をされなければならないのか、全く理解ができませんでした。今思えば自分の落度にも気づかず、おじいさんを一方的に非難していたのです。
 
先日、新聞の欄に「江戸しぐさ」という投書が載っていました。
それを読んでいると江戸の人々は、雨の日に互いの傘を外側に傾け、ぬれないようにすれ違います(傘かしげ)。あるいは道を歩いて人とすれ違うとき、左肩を路肩に寄せて歩くこと(肩引き)などを身につけていて、そのしぐさを「江戸しぐさ」というそうです。この話を読んだ時、私は自分の行動を思い出しました。あの時の私は周りのことは考えず、自分の歩きやすいように歩いていました。でも狭い道だったので、おじいさんからすれば通行の邪魔になったのでしょう。私はそのことに気付きませんでした。歩道を歩くときはお互い譲り合いの気持ちを持つことが大切であるということを改めて実感しました。
どんな些細なことでも普段から思いやりを持って生活することが大切なのです。それを江戸しぐさという言葉から学んだような気がします。

あなたたちは思いやりや感謝の気持ちを持って日々の生活を送れていますか?あなたたちにとっては当たり前のことかもしれませんが、何の問題もなく生活ができるのは、誰かがあなたたちのことを支えてくれているからです。どうか自分のことばかりでなく、もっと周りに目を向けてください。勉強1つをとっても、たくさんの人があなたを支えてくれていることに気付くでしょう。