150323家人(奥さん)に怒られた。
正月までにはと思っていた自室の片付けがいっこうに進まないからだ。さらに時間がたった分悲惨な状態になり、重い腰を上げて再開した。たいへんなのと片付けの才能がないので家人に応援を頼んだが、スパッと断られた。

一人さみしいのでラジオを聴きながら、とにかく続けた。その途中、モノであふれかえっている部屋をながめ、あきらめ半分にボーとしていて、ハッと気付いた。「総量」が変わっていないのだ。
整理整頓と称して、これは右、これは左と動かしても、並べ替えているだけで、部屋全体にあふれかえるモノの総量が減るわけではないからだ。
至極、当たり前のことだが、これに気付くと気付かないとでは、かなり違う。あふれかえっていたら外に出さないと収まらない。逆に、足りないなら外から入れないと足りないまま。目先ばかりにとらわれて全体を見渡さないと、問題の根幹の解決にはならず、その場しのぎでしかなくなる。それでは部屋の外に出さねばと、物置にせっせとモノを運び入れた結果、久しぶりに床が見えた。たったそれだけで、幸せ感でいっぱいだ。

さて次。物置がいっぱいになりかけていることに気がついた。家人に怒られるかもしれない。そうか、家全体のモノの総量は減っていないのだ。いよいよ捨てるしかないのか。断捨離か。さて、どうしよう。家人から見れば小さなことだが、当人にとっては大きなことだ。「悩みは尽きないな。生きているんだもの。」という相田みつをさんの言葉が浮かぶ。「手伝ってくれないか。」の一言が言えない。

その空間をながれるラジオで、武田鉄矢さんがこんなことを言っていた。
「人という字は人と人とが支え合ってできている。金八先生の名言ですが、これは嘘。
人という字は、ひとが立っている形を表した字です。人は一人で立って歩いていくものです。
武田さん、そりゃないよ。その昔、感動したんだ。物置の片づけを一人でしなさいってことか。

そのとき呆然としながら考えたことがある。「モノ」と「悩み」は同じだ。尽きなく増え続け、左右に動かしても置き直しても解決に至らない。すき間がみえたら幸せ。そんなものを年中持ち歩いているのが「人」だ。モノを持ちつつも一人で立って、そして支え合っていければいい。理想だろうけれども。そうですよね、金八先生。

(終礼で「後日談)
結局、先生のしらない間に、物置に蓄えたものを家人(一番怖い人)が一気に捨ててしまいました。呆然としましたが(笑)、なんとなく幸せでした。

150316同じカリキュラムで、同じ時間(3年間)を過ごしてきたはずなのに、なぜ学力差がつくのでしょうか?

先日、東京マラソンを見ました。日本人トップでゴールした今井正人選手を応援していました。30km過ぎまでは先頭集団にくらいついており、「優勝できるのでは?」というかすかな期待を抱きながら見ていましたが、結局は先頭集団からは遅れてしまい、2時間7分台という好記録を出しましたが、全体順位は7位と世界のレベルとの差を見せつけられました。

マラソンにおいては日本人が練習をしていないわけではありません。最後まであきらめない姿勢も見られます。でも、現実には世界レベルには到底およばないというのが、今の日本のマラソン界の現状です。しかし、あきらめない姿勢を持ち続けて練習を続けていけば、日本人のマラソン選手からいつの日か世界トップランナーがでると信じています。

君たちはまもなく、高校受験マラソンという1つのマラソンが終了します。しかし、次のマラソンはまだ続きます。「大学受験マラソン」というマラソンです。

君たちは「大学受験マラソン」のスタートをいつ切りますか?

「高校受験終了直後」「高校入学式の日」「高校での成績がやばくなった1年生の秋ころ」
「高校3年生で部活動が終了したあと」

よく君たちはいいます。「高校受験の勉強で疲れたから、少し休んでからスタートしたい」
と。しかし、本当にその考え方はあっていますか?高校受験が君たちのゴールではありませんよね?

受験というマラソンは「よーい、ドン」でスタートするのではなく、スタートの時期を自分で選べます。君たちは「早くスタートを切り先頭集団で走っていきますか?」「それとも遅れたと分かってからスタートしますか?」

スタートする時期によって、君たちの入れる大学および未来は変わってくるのではないでしょうか?

スタートを早めて、先頭集団に入ったとしても、その集団にくらいつく、または飛び出すための努力が必要ですし、遅れてしまってから追いつくには倍の努力が必要になります。受験はマラソンと同じく、他者との競争です。「自分のペース」だけ守っていても遅れてしまう可能性があります。

大学入試に向けての「大学入試マラソン」のスタートはまもなくです。スタートの切り方で君たちがどの位置についていくか、言い方を変えると君たちの未来は変わっていきます。

君たちが希望する将来に向かって、次の「大学入試マラソン」に挑んでいきましょう。

150309_02やがて全ての受験生が受験を終わらせます。
ゲームやテレビを我慢し、ときには寝る時間を削ってまで勉強する姿を数多く見てきました。目標に向かって、必死に頑張り続けるかっこいい姿です。
さて、この頑張りは一体どこにつながっていくのでしょうか。

皆さんは「太陽の塔」って知っていますか?
昔のことなので皆さんは知らないかもしれないですが、愛知万博の前に日本で開かれた万博、「大阪万博」のときに建てられた塔です。

この太陽の塔には3つの顔があり、それぞれの顔にはメッセージがこめられていると言われています。

<塔の背面>無表情な顔をした黒い顔があります。
これは、一部の人々が、物の豊かさや経済的発展を求めるあまり、人の不幸、例えば公害を生み出した、「過去」を意味しています。

<塔の正面>苦しい顔をした白い顔があります。
これは、急速に技術や産業が発展していく中で、自然が破壊され、人間の心まで破壊されていくことに苦しんでいる様子、万博当時の「現在」を意味しています。

<塔の頂上>黄金の顔があります。
「過去」と「現在」を受けて、物の豊かさだけでなく、自然との調和や人の心の豊かさも求める姿を表しています。これから進むべき「未来」を意味しています。

大阪万博が開催された当時は、「科学技術の進歩が社会を豊かにして、人を幸せにする」と皆が思っていた時代です。
だから、科学技術に合わない太陽の塔の建設は多くの人に猛反対されたようですが、塔を作った岡本太郎さんは「人間の本当の豊かさ」を求めて建設を進めました。
大阪万博が終わり、太陽の塔は、ほかのパビリオンと同様取り壊される予定でした。しかし、「撤去反対」の大署名運動が巻き起こり、パビリオンでの中では太陽の塔だけが残りました。建設を反対された太陽の塔だけが、40年以上たった今でも緑あふれる万博記念公園の中に残っています。
そして、皆さんのよく知る愛知万博、「愛・地球博」へとつながっています。

さて、冒頭の”頑張りのつながる先”ですが、受験勉強も講習会の勉強も、努力して入学した学校での勉強も、大阪万博のようにいつかは終わります。そのときに残るものは「何を目標に努力したか。そして、目標に向かって頑張った自分、立ち向かった自分」だけです。志望校に合格した、講習会の宿題を終わらせた。これらもとても大切なことですが、「どんな目標を立てたか、どのように合格したか、どのように宿題を終わらせたか」が、何十年と皆さんの心に残り皆さんを支え続ける、結果以上に大切なこと。そんなことを太陽の塔は教えてくれて
います。

講習会がスタートします。
自分の目標をもう一度確認し、講習会が終わった後も、自分の誇りとなるような勉強にしていきましょう!

150302今日は「たまご」の話をしたいと思います。
「コロンブスの卵」という言葉は、みなさんも聞いたことがあるでしょう。「誰にでもできることでも、最初に実行し成功するのは難しい」という意味で使われますね。
大西洋航路を発見したコロンブスが、成功をねたむ人々にたいして「卵を立ててみてください」といい、誰にもできなかったところ、殻を一部わることで簡単に立ててみせた。それなら誰にでもできると主張した人々にたいする見事な反論の逸話ですね。
このときのたまごは「ゆで卵」だったらしいのですが、実は「生卵」なら底をつぶさなくてもふつうに立ちます。

たまにスーパーで買ったたまごパックを教室に持ち込んで実演しますが、これがかなり楽しい。
先生がこの事実を知ったのは、小学生のとき図書館で借りて読んだ科学本に書いてありました。その日さっそく台所の冷蔵庫に向かい、時間はかかりましたが3個のたまごをテーブルの上に立てることに成功しました。何遊んでるの!と母には叱られましたが、立っているたまごを不思議そうに見ていた顔をいまだに覚えています。

必要なもの、
1. 新鮮な生卵(笑)。
2. 根気と集中力。
以上。これだけです。

新鮮なたまごの表面はざらざらしていますが、これが重要。あとは指先で重心を意識しながら、バランスをとる。たまごによって立ちやすい立ちにくいものがあるので、何個かためしてみるといいでしょう。
生徒のみなさんにやってもらうとよく分かるのですが、たまごが立つことを信じている又はたまごが立つことを知っている子は成功させるのが早い。半信半疑な子はすぐに諦めちゃいますね。他の子がたまごを立たせるのに成功したのを見て「ほんとにできるんだ」と分かってからようやく成功させます。

実はこのことは、みなさんの学習にもあてはまります。「この勉強を頑張って続けていたら必ず上手くいくんだと信じて又は知っていて取り組んでいる人は、受験でも何でも成功しやすい。この感覚が分かれば、今よりももっと勉強ができるようになりますよ。

まずは、先生を信じてたまごを1個立ててみましょうか。

150223今日は、皆さんにある少女のお話をしたいと思います。
その少女は1997年にパキスタンのミンゴラに生まれます。ミンゴラは近くにはスワート渓谷があり、この渓谷には、滝や緑豊かな丘陵があり、四季の彩りが豊かで、地元の人は「地上の天国」と唱っています。この美しい自然の中で彼女は育ちました。数学が少し苦手でしたが、将来は医者を目指して、お父さんが経営する学校で勉強にはげんでいました。

しかし、そんな緑豊かな楽園に悲劇がおとずれます。2007年から、パキスタン・タリバン運動というテロ組織がこの地域の政治を動かすようになります。この組織は様々なものを禁止していきます。
・映画やテレビを見ることの禁止。
・音楽を聴いたり、おどったりすることの禁止。
・ひげを剃ることの禁止。
・ポリオワクチンの接種の禁止。
・女生徒が学校に行くことを禁止。
・女性の買い物の禁止

これらの命令に従わない者は、
顔に酸がかけられる、家や学校が爆撃される、さらに公開処刑され、その死体は広場にならべられる・・・現在の日本では考えられないような現実が次々とおこっていきます。

けれども、そんな日常をなんとかしようという人も現れていきます。この少女のお父さんもその一人です。このお父さんの友人がジャーナリストでした。少女はこのつながりから、イギリスの主要テレビ局のウェブサイトにスワートの現状というブログを書き始めました。スワートの人々がどれだけ過酷な日々を送っているかをリアルタイムで伝えるためです。もちろん、命を狙われる危険があるため、ブログネームを使いました。また、テレビに出て「どうして学校に行く権利を取り上げようとするのですか?」と自分の意見を主張したことも何度かありました。少女が11歳のときです。

12歳になった少女は、母に新しい夢を伝えます。「私、政治の道に進むべきだと思う。この国の役に立とうとすると紛争が多すぎるでしょ。わたしが解決したいの。パキスタンを救うために」・・・そして、テレビでブログを書いていたのは私です。と公表します。すると彼女のところにはテレビの出演依頼が殺到します。彼女の肩書きも「スワートの女子学生」から「子どもの権利を訴える運動家」に変わりました。少女は信じています。「学校を作って全ての人に教育を施すことが、タリバンというテロ組織と戦う最善の方法だと。」

テレビの出演が増えると、少女や少女の父には脅迫の手紙が何通も届くようになりました。少女の父の友人たちは、「少女を留学させたほうがよい。命が危険だ。」と何度も伝えてきます。そんなとき少女はこんなことをいいます。「おじさんは素晴らしい人だけど、それは勇気の教えに背くことだわ」と。

そして2012年10月9日、15歳になった少女は通学途中に銃撃に合います。頭部と首に2発の銃弾を受け、2ヶ月半の入院生活をします。奇跡的に一命をとりとめた少女は、電話口で父にこう伝えます。「こっちにくるとき本をもってきて。試験勉強がしたいから。」

2013年7月12日、少女は国連本部でスピーチをする機会を得ます。少女はスピーチの締めくくりにこんなことを呼びかけます。

親愛なる兄弟姉妹の皆さん、何百万人もの人が貧困、不正、無知に苦しんでいることを忘れてはなりません。何百万人の子どもたちが学校に通えていない事実を忘れてはなりません。わたしたちの兄弟姉妹が、明るく平和な未来を待ち望んでいることを忘れてはならないのです。
ですから、本とペンを手に取り、全世界の無学、貧困、テロに立ち向かいましょう。それこそわたしたちにとってもっとも強力な武器だからです。
一人の子ども、一人の教師、一冊の本、そして一本のペンが、世界を変えられるのです。
教育以外に解決策はありません。教育こそ最優先です。
 
少女は、現在イギリスの高校で勉強しています。近い将来パキスタンに帰るために。

先生の話は以上になります。この少女の生き方から何かを感じ取っていただけたら幸いです。

120216みなさんは法隆寺の五重塔を知っていますか?きっと歴史の授業で習ったと思います。この五重塔は今から1300年以上前、飛鳥時代に建てられた世界最古の木造建築で、ユネスコの世界文化遺産にも登録されています。

さてここで問題です。法隆寺の五重塔には屋根が何枚あるでしょうか?

「5枚!」

と答える人が多いのではないでしょうか。だって塔の名前が「五重塔」なのですから。
では実際に確認してみましょう。(参考書や資料集に載っているので調べてみてください。)何枚ありましたか?正解はなんと「6枚」です。五重塔なのに不思議ですね。

なぜ「6枚」なのか少しだけ説明します。実は5枚目の下の屋根を裳階(もこし)と言い、奈良時代に入ってから付け足されました。裳階は建物を風雨から守る役割があります。また塔の外観を美しく見せる効果もあります。

先生もこの事実を2年ほど前に知りました。そのきっかけは東大寺へ旅行に行ったとき、たまたまそこにいらっしゃったガイドさんに「法隆寺に行ったら五重塔の屋根の数を数えてみて」と言われたからです。「数えなくても5枚でしょ!」と先生は思ったのですが、念のため真相を確かめに法隆寺へ行きました。そしてこの目で屋根が「6枚」であることを確認したのです。その時は本当に驚きました。それまで法隆寺の五重塔の屋根は5枚だと思い込んでいたので、数えることをしていなかったのです。

同じようなことがテスト中にも起こります。プラスとマイナスを勘違いしたなど、問題文を「思い込み」によって解いたため、ミスをしてしまったのと似ていますね。この「思い込み」によるミスはもう一度解いてみたり、本当にその答えで正しいか確認したりすれば軽減できます。つまり注意深く問題文を読んだり、見直しをきちんと行ったりすることが大切なのです。「思い込み」によりミスをするかしないかは「自分の心がけ次第」なのです。

そろそろテストの日が近づいてきていると思います。ぜひテスト中に見直しする時間を確保して「思い込み」によるミスを撲滅してください。

150209先生が小学生のころ、クラスの中で円周率を覚えるのがはやっていました。算数の教科書にある「コラム」みたいな欄に羅列されていた数字をクラスの人たち(特に男子)が覚えていたものです。
「3.14141592653589793238462・・・」桁が多くなれば、本当に言っている数字が正しいのかどうか誰もわからないにも関わらず、やたらと勝ち誇ったようにそらんじる人が数人ぐらいいたものです。
そんな人たちを見て、なぜか先生は悔しく思っていました。
すごく「負けた」という気分でした。
そこで変なライバル心が芽生え、「自分も負けてられない。何かを覚えねば」というミョーな使命感
にかられたのです。そして暗記する題材に選んだのが「世界の首都」でした。まずは知っている国・聞いたことがある国から覚え、そこからヨーロッパ・アメリカ・アジア・そして非常に困難なアフリカといった具合に。さらには首都だけに飽き足らず、ノートに国名と首都名をまとめながら、なぜか国旗も書きながら覚えていったのです。サクラクーピーペンシル24色セットをフル活用しながら、いろいろな国をノートにまとめながら覚えていったのです。
そして次のターゲットは「天皇家」でした。

なぜ「天皇家」だったか?…全く意図なんてない。ただそこに天皇家があったからだと思う。

これはさすがに苦労しましたよ。漢字も難しいし、似たような名前(特に「後」がつく名前)がたくさん出てくるし。途中で投げ出したくなるときが何度もありました。覚えられなくてイライラしたこともありました。でも何回も書いて覚えたり、音読したりとあらゆるやり方を試しながら最終的に125代全てを覚えたのです。自分で「覚えきった」と認めれたときには、えも言われぬ達成感があったのを今でも覚えているし、そのときに覚えた首都や天皇家を○十年経った今でも完璧に言うことができるのです。
そのときには、円周率のときの悔しさなんてとっくに忘れていました。ただ「途中で投げ出したくない」「最後まで覚えないと納得できない」という一心だったと思います。

正直に言ってそれらの知識はほとんどテストや入試では役立ちませんでした。
がしかし、それ以上に「暗記のやり方」「最後まで粘る力」「本当の達成感」など数多くのことが学べたと思います。何よりも小学生のときには社会科が大嫌いだったのが、これをきっかけに社会科が好きになり、そして今では能開で社会の先生をやっているわけですから、大きな財産だったかも知れません。

今やっている勉強が「テスト」「偏差値」「志望校合格」の目的達成のためになりがちです。それも必要ですし、小6や中3といった受験勉強ではそのようにならざるをえません。
ただ受験学年でなければ、点数のためではなく、何か1つのことをとことんまで極めていく、そんな突き抜けた勉強をしてほしいものです。

150202みなさんが知っているように「挨拶」という漢字ですが、「挨拶」の「挨」には相手との距離を縮める、「拶」には相手の心を開かせるという意味があります。つまり、「挨拶」とは相手との車間距離を縮め、相手の本音を言わせる、という意味になるのです。うまくできていますね。

先生は大学時代、外国語(スペイン語)を専攻していました。そして、卒業の際にゼミ論(いわゆる卒論)を書く段階で上記のことを知り、漢字の意味についてスペイン語でまとめることにしました。

一口に漢字と言っても膨大な数があります。その中で先生が関心を持ったのは「糸瓜」という漢字でした。みなさんはこの漢字を読めますか?「いとうり」ではなく「へちま」と読みます。昔はお風呂で身体を洗うのによく使いました。「糸瓜」がなぜ「へちま」と呼ぶようになったのでしょうか。昔の人は、「とうり」と呼んでいました。「うり」はもちろん野菜ですので意味があります。そこで、「と」にも意味を持たせたいと考えたのです。そこで、思い立ったのが「いろは歌」です。初歩の初歩を表す言葉として「○○のいろは」と使いますよね。知らない人は調べてみてください。

「いろは歌」はこうなります。
 いろはにほへと ちりぬるを 
 わかよたれそ つねならむ  以下省略します。

もうわかりましたよね。「と」の場所を見てください。「へ」と「ち」の間にありますよね。へとちの間(ま)、「へちま」となったのです。どうですか?

みなさんは、日々漢字の勉強をしていると思いますが、何気なく書いたり、読んだりしている漢字にはこのように意味があるのだということを考えながら、漢字の勉強を楽しんでもらいたいと思います。

150126“今、新しい伝説が生まれようとしている”

およそ30年前、このキャッチフレーズで世に生み出されたゲームを知っていますか?ゲームといえばシューティングゲームかアクションゲームしかないロールプレイングゲーム未踏の時代。発売されるや瞬く間に大ヒット。いまや知らない人がいないほど有名になってしまった伝説のゲーム。そう、ドラゴンクエストです。

初めての冒険はわくわくドキドキの連続。時を忘れひたすらプレイする日々。はがねのつるぎのキレ味に震え、太陽の石を求めて右往左往し、ベギラマの威力にほくそ笑む。そんな冒険を重ね竜王を倒す目的をはたすため旅をつづけます。竜王を倒すためにはレベルアップが不可欠です。地味でつまらないけれどやらなければ打倒竜王は果たせません。せっせとモンスターを倒し装備を整えます。膨大な時間の積み重ねの果てにロトの末裔は竜王と世界を賭けた戦いにようやく挑みます。

ゲームの中で行われていることは何かに似ていると思いませんか。

このプロセス、人生と大きく重なります。まず最終目標(竜王を倒す)を決めます。みなさんにとっては高校入試であったり、大学入試がそれにあたります。人によっては職業まで考えている人がいるかもしれませんね。次のステップは合格のために定期テスト(小ボス)を攻略します。点数を上げるために単語を覚えたり、計算練習をしたり、ワークを何回も反復します。ゲームでも現実の世界でもレベルアップするため退屈でうんざりすることに耐えてやらなければならないのは同じです。

この退屈で苦しいことを乗り越えていかなければ目標を果たすことができません。つまり目標をクリアするためには目標をたてるだけでは実現しません。目標を達成するための行動、行動を支える強力なモチベーションが必要です。

ゲームでは、“クリアしたいっ”、“竜王を倒したい!!”といった強いモチベーションをもってプレイしていると思います。目標をかなえる行動に最も必要なものが強いモチベーションのです。とはいえ、こういった強力なモチベーションをもつことはそれほど容易ではありませんね。そこでドラクエの主人公の心情に自分の心情を投影してみましょう。

本作の主人公はロトの血筋だからという理由で竜王を倒せというムチャ振りをされます。途方もない重責です。そのとき主人公は何を考えたのでしょうか。当然、「なぜ自分が」、という思いもあったでしょうが、おそらく竜王を倒す意味を考えたのではないでしょうか。竜王を倒すことで得られるものは何か、目標を達成したその先に待ち受けている世界はどうなっているのかを想像したに違いありません。竜王なき世界。そこは人々の笑顔があふれ、安心して暮らせる世界だと思ったことでしょう。主人公はその世界の実現のため困難に立ちむかっていったのだと思います。

部活で仲間のためだと不思議と頑張れた経験や、保護者が喜んでくれたから頑張ろうと思った経験をしたことがあると思います。誰かに認められたい。誰かに必要とされたい。人はこういった欲求をもっています。これこそが本当のモチベーションにつながる源泉です。社会にでて働くということは誰かを幸せにすることにつながります。

皆さんがやっている勉強は計り知れない価値をもっています。いま頑張ることは未来の誰かを幸せにします。勉強がつらいと思ったら、そのことを少し思い出してみてください。

1501192015年の1月も半ばを過ぎようとしています。
私たちは「1年」という期間を、新年を迎えるときくらいしかなかなか意識しません。考えてみれば、私たちの寿命は男性で80.21歳、女性で、86.61歳(いずれも厚生労働省調べ)。
長いような、短いような、どうもよくわからない期間ですが、いずれにせよどうやら私たちは地球に乗っかって、太陽の周りを80回くらい回るまでは、健康上特に問題が無ければ生きていられるようです。(先生個人は22世紀をこの目で確認できるまで生きたいと前向きに考えています。能開の先生には長生きしそうなタイプが多いと思いませんか?君の教室の先生はどうでしょうか?)

世界の他の国々に目を向けてみましょう。
コンゴ民主共和国、ナイジェリアなどアフリカの多くの国で男性・女性ともに平均寿命は50歳以下という統計が出ています。またアフリカ以外でも、インドやアフガニスタンなど貧富の差が激しかったり、政治の情勢が安定しない国でも60歳以下という統計もあります(WHO調べ)。
先生は専門家ではありませんので、その地域の人種の違いや食べ物の違い等による寿命の差については説明できませんが、ただ、統計を何度見ても「どうやら経済的に豊かな国のほうが長生きできる」という傾向があることは間違いないようです。

しかし以前に、大学入試の論文資料でおもしろい統計を目にしました。
「あなたは今、生きていて幸せですか?」の問いかけにいろいろな国の若者が回答した結果の統計なのですが、寿命世界一の日本の若者が「幸せです」と答えた率が、世界で43位。
そして先に挙げたアフリカの国々の若者が「幸せです」と答えた率が世界の最上位に多数ランキングされていたのです。経済的に豊かであれば心が豊かであるというのは、どうやら万国共通の考え方ではないようです。

人は残された時間が短いと本気になり、充実し、前向きに生きようとする。逆に残された時間が途方も無く長すぎると(小学6年生の女の子だったら、平均寿命まであと約74年!!なげえ~!)人は前向きになれず、本気になり、充実し、「ああ。生きてて幸せだな~。」と感じることが下手になってしまうのかもしれません。

★次のゼミまで6日間もあるから余裕だぜ。
と考える月曜日なのか。

★次のゼミまでの6日間などあっという間だから、今日は何をやっつけてやろうか。
と考える月曜日なのか。

しょせん成績の差なんて、生まれつきの能力や、素質に左右されるよりも、この「時間」に対する考え方に左右されている結果なのかもしれません。

この記事を読んでくれた君。

君が大切な中学受験や、高校受験や、大学受験を迎えるまでの「時間」が長いのか、短いのか。一度真剣に考えてみてくれ。その日までの時間を刻む秒針の音が聞こえてきたか?
聞こえた君はきっと成功するはず。先生はそう思います。