部屋にうずたかく積まれた1万冊を超えるマンガが雪崩をおこしそうな暑さになってきました。
そんな中から今回取り出したのは「税金で買った本」
図書館でのお仕事マンガです。
小学生以来久しぶりに図書館に訪れた、ちょっとやんちゃな高校生の石平くん。
10年前に借りた本を返却していないことがわかります。
その借りた本はすでに紛失していて、弁償しないと次の本を借りることができません。
石平くんは「大昔の出来事なので時効だろ」と逆ギレして帰ろうとするのですが、
図書館の職員さんに「いいんですか?」と声をかけられ、10年前その本を借りたときの気持ちを思い出させるようなことを言われます。
「だれかに
教えられるのではなく
知りたいから
本を開く
一番純粋な
ほんとうの『学び』です」
「あなたがこの本を借りた時も
何か知りたかったのでは?」
石平くんはこの言葉をきっかけにして書店で本を購入し、弁償することで図書館の利用ができるようになります。
このシーンから、学ぶことの本質は『知りたい』ということだと改めて思いました。
みなさん宿題をするとき、特に予習の宿題に取り組むときは、なぜそうなるのか?どうして?と思うことが多いと思います。
そんな時は、『わからない』で終わらせるともったいないので、『知りたい』と思ってください。
そう思って参考書などで調べると今までよりもすっと、自分の中に入ってくるかもしれません。
もうすぐ夏休み。いろんな『知りたい』が見つかる夏にしてほしいと思います。
「塵も積もれば山となる」という言葉がありますよね。
例えば、毎日7時間眠る人と8時間眠る人では、1週間で7時間、1か月で30時間もの差が生まれます。
1年間だと、365時間(約15日間分)なので、冬休みと同じくらいの時間です。
こんなにも時間の差ができるって驚きませんか?
勉強にあてはめてみると、毎日10分英語の勉強を続ければ、1年間で約61時間の勉強時間になります。
小学校(公立)の1週間の授業時間は18時間~21時間なので、約3週間分の授業時間に相当します。
たった10分がこんなにも勉強時間として積み重なるのです。
さらに、勉強時間を10分伸ばして20分にすると、年間で学校の授業時間を6週間以上リードすることになります。
家庭学習しない人と比べるとその差は歴然ですね。
毎日コツコツと積み重ねることが大事ということは知っていると思いますが、具体的な時間にしてみるとより実感できませんか?
小さな努力が大きな成果に繋がります。
時間の使い方は、自分で決めることができます。
大切なことを優先して、計画的に使うことが重要です。
自分の目標に向かって、毎日少しずつでも努力を続けてください。
ただし、睡眠時間を削ることはお勧めできません。
十分な睡眠を取ることは、健康や学習効果にとっても大切です。
バランスの取れた時間の使い方を心がけて、充実した日々を過ごしましょう。
皆さんは国語で学んだ対義語を知っていますよね。
「自由」の対義語は? 「束縛」。 正解。
「平和」の対義語は? 「戦争」。 正解。
何か重い…。
でも、よくできているなと感心します。
例えば、「原因」と「結果」。出た結果にはその過程となる原因がある。
単純な反対の言葉ではなく、表裏一体となっています。そういう対義語もたくさんあり、おもしろいと感じます。
次は、「形式」と「内容」。
能開の勉強は正に「形式」と「内容」。「形式」はノートの作り方、直しの仕方などですね。
まずは形から入り、それだけでは力がつかないことを発見し、その「形式」に自分で試行錯誤して作り上げた「内容」を注ぎ込んでいく。
そうして、学力が伸びていく。
先生が一番、ぐっときた対義語を紹介します。
それは…。
「権利」と「義務」です。
もっと魅力的な対義語が出てくると思ったでしょ。
でも、本当にそうなんです。
「権利」とは手に入れた自由であり、夢、目標です。しかし、簡単に権利を得られるわけではありません。
大人の世界では「納税の義務」があります。税金を払い、大人は権利を得ているのです。
その権利とは日本という国の中で暮らさせてもらうという権利です。
義務を果たし、権利という対価を得ているのです。
もっと言えば、僕は将来金持ちになりたい。
でも、働くのは嫌なんだ。
こういう人がいたとすると、皆さんも「ふざけてるのか」って思うよね。
そう。
義務を果たさずに権利だけを求めるのはおかしな話です。
では、考えてみてください。
皆さんが将来、手に入れたい権利は何ですか?
お医者さんになりたい。
学校の先生になりたい。
〇〇中学に合格したい。
〇〇高校に合格したい。
とにかく強い男になりたい。
とにかくかっこいい人間に… などなど。
その思い描いた権利を手に入れるためには義務を果たさなければならない。
では皆さんの義務とは?
勉強すること。みんな、そう思うよね。
でも、違う。
皆さんの義務は何か。
それは…。
「成長」することです。
勉強ができるだけでは皆さんの思い描く権利は叶えられない。
今よりも、一歩でも、二歩でも、「成長」することで思い描く権利に繋がっていく。
「成長」するためには何が必要か。
それは、今の自分を少しでも超えていくことです。
そのために能開には「ゼミ」があり、「講習会」があり、「合宿」があるのです。
素晴らしいね。能開って。
この夏は「成長」するために、家族や友達と思い切り遊び、能開で思い切り勉強し、2024年夏にしかできない色々な経験をしてください。
気づけば、今よりももっと成長して、みんなの思い描いた「権利」に近づいているはずです。
皆さんの中にも、ペットを飼っている人は多いかと思いますが、我が家にも人間の年にして100歳になるミニチュアダックスのチョコ君がいます。
最近、彼が体調を崩し、病院に入院や通院をすることになり、彼がいる日常とは違う日々を過ごすことになり、考えさせてくれたことがたくさんありました。
チョコ君は会話ができるわけでもなく、何かをしてくれるわけでもありませんが、その存在が私の日々の生活の癒しとなってくれています。
チョコ君に感謝とリスペクトの日々です。
今では元気を取り戻してくれて、私とチョコ君のいつもの日常が戻りつつあります。
「これからの時間に何ができるのか・・・」
「自分の生きた証とは何なのか・・・」
今回のチョコ君の体調不良が、自分の生き方をふと考えるきっかけになりました。
みなさんも、未来への答え合わせを愉しみに、今を大切にして前進あるのみですね。
「わたしの見ている空は、ほんとうに青色か?」
遺伝などが原因で、色の見え方が通常の人と異なる人は、日本人男性の5%、20人に1人の割合といわれています。
20人に1人なら、データの散らばり的に、クラスに数人いてもおかしくはないですね。
「ねぇ、今日は雲ひとつない、きれいな青空だね!」
「そうだね、ほんとうに、きれいだね。」
そう返してくれたあの人は、実は灰色の空を眺めていたのかもしれません。
もしかしたら、あなただって、青色ではない青色を見ているのかもしれない。
たとえば学校での勉強。
国語で主人公の気持ちを考えることが得意な人もいれば、
算数で早く正確に計算することが得意な人もいれば、
体育でボールを遠くに飛ばすことが得意な人もいる。
たとえば休みの日の過ごし方。
外に出て、友達とバスケやサッカーをするのが好きな人もいれば、
自分の部屋で本や映画、アニメを見るのが好きな人もいる。
大人の世界だってそうです。
プログラミングやデータ分析が得意な人もいれば、
人と話して、相手のしてほしいことに気づくのが得意な人もいれば、
身体を動かして、重いものを運んだり組み立てたりするのが得意な人もいる。
こういうのは、どれが良くてどれがダメとか、
そういう勝敗とか、優劣の話じゃなくてね。
何が言いたいかというと、自分と人は違う。
同じ人間で、同じヒトだけど、自分と人は違う。
ヒトは「おなじ」「ちがう」を脳みそで考えることのできる動物なのですが、
油断すると、自分の先入観や思い込みの色眼鏡に支配されてしまうんですよね。
「自分と人は同じはずだ。」と。
だから、「あれは間違っている!」「こうあるべきだ!」なんて言いたくなるけど、
そういう認識で行動すると、失敗する。軋轢を生む。涙が流れる。
昨今の社会を見てみると、ダイバーシティとか、LGBTQ+とか、話題ですよね。
日本人は戦争に負けた後、大変な時代を乗り越えて、
少しずつ、少しずつ、日本を良くしてきました。
ご飯がない時代、お金がない時代、情報がない時代、そういう時代を経て、
点と点を線で繋いでいけば、日本人の生き方というのは、確実に良くなってる。
次なるステージへの成熟は、「心の豊さ」をもってして訪れるでしょう。
そしてそこへ行くには、平たく言うと、人と私は違うんだということを理解して、お互いにリスペクトすることが大切でしょう。
人間はね、一人ひとり、ちがっていいんですよ。
なんか、詩人みたいになっちゃった。
人には、みんなそれぞれ、得手不得手がある。
だから、いいんです。
だからこそ、みんなでそれぞれに、尊重し合って、手を取り合って、助け合って、
たった一人ではできなかったような、大きなことが、できるようになる。
ミギもヒダリもヒガシもニシも、80億の脳みそが、
それぞれにそれぞれのベクトルで思考するから、
総体としての人類は、間違わない。
多様性は、世界を救う。
だから、自分とは違う誰かを、簡単に、安易に、否定してほしくはないし、
あなたも、簡単に、安易に、否定されてほしくない。
「これからの豊さ」の時代を生き抜くための「お守り」を、あらためて。
「わたしの見ている空は、ほんとうに青色か?」