一部英語を含む以下の3つの文章を読んでください。
<1>こどもの頃、クリスマスには<Santa Claus>に会うのを楽しみにしていました
<2>大きな話ではなく、もっと深刻で重要な問題を<close up>して討論しよう
<3>家にノートを忘れてきてしまったからきみの<loose leaf>を一枚くれないか
※もう少し前の世代の方用→昔のJKはみんな<loose socks>を履いていたよ
さて<1>~<3>の<Claus><close ><loose>3つの英語のなかでひとつだけ発音が違うものがあります。どれでしょうか。
先生はこれまでに中3の生徒たちに何世代にも渡ってこの質問をしてきましたが、どの世代においてもその8割以上の人が<1>と答えました。そしてそのほとんどがカタカナ語の発音である「<サンタクロース><クローズアップ><ルーズリーフ/ルーズソックス>だから<1>が仲間はずれ!」と答えました。みなさんはどうでしょう。そして正解は?
はい、正解はその<1>です。正解だった人たち、よくできました。
が、おそらくほとんどの人はその答へのたどりつき方に問題があります。日本語(カタカナ語)では
<サンタクロース><クローズアップ><ルーズリーフ><ルーズソックス>ですが、英語の発音をあえてカタカナで書くと
<サンタクローズ><クロースアップ><ルースリーフ><ルースソックス>と、カタカナ語として定着したものと英語では「ス」と「ズ」の音がそれぞれ逆なのです。言ってしまえば<1>と答えたこれまでのその8割の人たちや多くのみなさんは「間違っているけれど、問題に対する正解には結果的にたどりついた」だけで、不正解のようなものですね。
普段のゼミでもテストでも講習会のテキストやプリントの問題でも何でもそうですが、上の例は◯つけと解き直し/やり直しをするときの重要なヒントと捉えてください。みなさんは✓がついて不正解だったものの解き直しはしても、◯がついたものを解き直したりすることはほとんどないでしょう。「宿題をがんばっているのに結果が出ない」と困っている人こそ、これからはまず
「なんとなく書いたらたまたま正解だった」
「迷って選んだ選択肢が正解だった」
などは、たとえ◯であっても✓がついたものとして、要するに「不正解と同じ扱い」にしてそれも解き直しをしましょう。これはまず絶対に!
そしてさらに上を目指すなら、解答を見て◯をつけて良い気分になるだけではなく、正解の中にも上の問題の例のように「わかっていると思い込んでいる」という見かけ上の◯も潜んでいることがあると気づけるように
「解説をしっかり読みこんで理解する」
「自分でも調べて確かめてみる」
「それでも疑問に思うことがあれば先生に質問をして解決する」
をして向上していきましょう。この文にしても第二段落で読むのをやめていたら、正しい/新しい知識を得ることなく「正解だった」で終わる残念な人になるところでした。本当の意味で向上したいのであれば、今後は「疑問を持つ」どころか「疑ってかかる」という姿勢さえも持って突き詰めて取り組んでみましょう。たくさんの問題に出会い、そしてそれにとどまらず注意深く目を向けたり耳を傾けることで「ん?」と思う瞬間にたくさん出会って、それをとことん突き詰めてください。どんどん拡がっていきますよ!
「あの人ってナルシストだよね。」に「いや、ナルシシストだよ。」と返したり、「間違わないようにシュミレーションしとけよ。」と言われて「あんたこそしっかりシミュレーションして間違わないようにね。」と言い返したりするといろいろな意味で怪訝な顔をされるくらい、定着してしまったカタカナ語は気をつけないと間違っていることに気づかないことも多いものです(気づけましたよね?)。このようなカタカナ語に限らず、様々な場面で「深い勉強/追究」をして、たくさんの「?」との出会いを大切にすることで本物の力と正しい方法を身につけ、合格というハッピーエンドを迎えましょう!いや、ハッピーエンディングを迎えましょう!