今日は「素直さ」について話します。
学習面だけに限らず、人が成長するために「素直さ」は欠かせないものです。

君たちも、今までにお父さんやお母さん、あるいは先生たつに「素直に言うことを聞きなさい」などと言われたことはあるのではないでしょうか。そんな時は「性格なんてスグに変えられるわけがないよ!」とも思うでしょうね。

ところで「素直さ」って性格なのでしょうか?
いいえ。素直さは、性格ではありません。
あるいは「受身的な姿勢」とか「状態」でもありません。

素直さは「能動的な姿勢」を指すのです。素直さは性格ではなく、能力です。もっと分かりやすく言えば、他人の意見を聴く能力であり、自己責任として行動を選択する能力ともいえます。

身近な例でいえば、勉強のやり方ひとつでも、実は数え切れないくらいの方法論が存在するでしょう。3通りの勉強法知っている人と、100通りの勉強法を知っている人とがいたとして、その中から1つの方法を選んでいたとします。

どちらがより良くなる可能性が高いかは明白ですよね。
 
大切なのは、100通りもの選択肢を持つということです。それだけ勉強法を知っているということは、たくさんの人の意見を聴くだけでなく、本に書いてあることなんかも含めて多くを受け入れてみようという姿勢があるからこそでしょう。間口が広くないと、そこまで到達しないはずです。

自分の勉強法が世の中で最善だ、なんて思っているとそうはなりません。今、選択している勉強を否定するのではなく、もっと他のやり方があるかもしれない、と考え続けることが重要なのです。

そしてもうひとつ。
結局、選ぶのは「自分」だということ。誰かに「これがいいぞ」と言われた勉強法を実行して、志望校に落ちることだってあるわけです。でも、アドバイスしてくれた人に逆恨みするなんて、とんだ筋違いですよね。

最後に、方法論はいっぱい知っているのに「何も選択しない」という人もいる。それはつまり、行動していないということ。100通りの選択肢を持っていても無意味ですね。

今、「志望校に近づこう」、「成績を上げよう」と努力をしている君たち。きっと現時点でベストな選択をしているはずです。それを疑えと言うつもりはありません。

ただ、そう簡単に成績が上がるわけでもなく、伸び悩んでいる人もいるはずです。
そういうときこそ、素直さが大切です。
素直さは誰でも発揮できる“能力”ですから。