1904014月1日(月)11時30分が新元号の発表のとき。
事前にネット上では予想が花盛り。事前予想では「平和」が一番多いとか。
人々の願いはやはり平和な世の中になってほしいとのことですね。
でも、明治(M)・大正(T)・昭和(S)・平成(H)と来ているので、平和(H)の頭文字がかぶるのでこれはなさそう。(この朝礼のお話は3/31に書いているので、皆さんが見る頃はもう決定していますね。)

さあ、この4月は○○元年!新しい時代の幕開けです。新学年を迎えて、さらに気持ちが高ぶりますね。皆さん!前学年は勉強のことを含めて、あれが出来なかった、これもダメだったと出来なかったことを上げれば一杯出てくる人が多いのでは・・・ その原因は・・・

①目標を設定しなかったので、ダラダラと過ごした
②やる気が出なかった

つまり気持ちの問題がすべて。勉強方法は能開で「予習型・くり返し学習」を通じてしっかり学んでいるはず。
参考書もある、辞書もある、それでも分からなければネット検索で調べられる。要はやろうとする気持ちがあるかどうかの問題。部活をやっている人も、成果を出すためには目標を持って日々取り組む努力をするかどうかが大切。

この新しい年を迎え、新学年になる今こそ過去の悪い自分を一旦完全にリセットして走り始めませんか。
それが出来る最大のチャンスがこの時期では。

君たちにこの言葉を送ります。

「心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」

松井秀喜(元ヤンキース)の座右の銘

190325春を迎え、新しい年度が始まろうとしています。
みなさんもそれぞれに環境が変わるタイミングかと思います。
新たな気持ちで「○○高校(中学校)に行きたい」や「将来こうなりたい」といった具合に未来を考えることができることはとてもすばらしいことだと思います。
けれど、夢は語るだけではかないません。
そこには「数字」が必要です。
「あと何日」「あと何点くらいとれるとA判定になるのか」
「その夢をかなえるために必要な資格はなんなのか」

こういったものがここでいう数字にあたります。
気持ち=「国語的な考え方」も大切ですが、
「数字」を見れば、「事実」が見えてきます。事実が見えれば「道筋」も見えてきます。
道筋が決まれば、行動が決まります。
先日引退を発表した野球のイチロー選手の小学校時代の有名な作文にも
『ぼくは、3歳のときから練習を始めています。3歳から7歳までは半年くらいやっていましたが3年生の時から今では、365日中360日は激しい練習をやってます。
だから1週間中で友達と遊べる時間は、5~6時間です。
そんなに練習をやっているのだから、必ずプロ野球選手になれると思います』
ほら、数字がたくさん載っていますよね。
興味のある人は調べてみてほしいですが、
サッカーの本田圭佑の小学校時代の作文も同様に有名で数字がたくさん書かれています。

春だからこそ新たな目標を立ててみることと同時に、
皆さんが目標を達成するための「算数」的な考え方ぜひ挑戦してみてくださいね。

190318チャンスを掴むことができる人と、できない人、その差はどこにあるのでしょうか。
「コネがなければ、自ら動いて作る」

フランスの有名な皇帝ナポレオンがまだ陸軍の大尉だった頃、彼は人生をかけてフランスを飛び出しますが、思い通りに行かず、命からがらフランスへ舞い戻ります。

いつの時代も実力より先にモノを言うのがコネですが、ナポレオンには何のコネもツテもなかったからです。ここで多くの人は挫折してしまいがちですが、ナポレオンのすごいところはここからです。

ナポレオンはすぐに机に向かい、わずか1ヵ月で『ボーケールの晩餐』という本を書き上げます。時の最高権力者への「ゴマすり」なのですが、彼が自費出版した直後、彼の人生を変える事件が起こります。

彼の住むマルセイユからわずか50キロのところで反乱が起き、これを鎮圧するため政府軍が送られますが、いきなり砲兵隊長を失ってしまいます。

新しい砲兵隊長を補充しなければならないとき、適任者として目を付けられたのが『ボーケールの晩餐』を書いたナポレオンだったのです。

このときの推薦資料として提出されたのが『ボーケールの晩餐』で、何の実績もなかったナポレオンは砲兵隊長に大抜擢されることになります。ナポレオンはこの貴重なチャンスをモノにして、やがてフランスの皇帝にまで上りつめていくのです。

夢や目標に向かって努力するだけでなく、その夢が破れたときどうするか。失意に打ちひしがれることなく、「次」に向かって努力を続けることが大切なのですね。

190311普段はあまり本を読まない人でもマンガだったら読みやすいですよね。勉強だけでなく、キャリア教育にも役立つ伝記のお話です。
伝記マンガの教育的効果は予想以上に高いと思っています。ストーリーになっていることで、読んで得た知識や、沸き起こった感情が心に強く残ります。
本能寺の変について、教科書で文字だけ学ぶより、「燃え盛る寺の周りに立ち並ぶ桔梗の幟旗」の光景を絵で見たほうがずっと覚えやすいです。
豊臣秀吉、伊能忠敬、エジソンなど。小学生時代に伝記マンガに夢中になった保護者の方も多いと思います。小学校の図書館などには、こうした伝記マンガが一通り揃えられていることもあります。私も家から図書館が近かったので、毎日のように通っていました。

そんな伝記マンガのラインナップが、近年大きく変わってきています。
書店に並ぶのは、歴史の教科書に出てくる偉人たちに加え、スティーブ・ジョブズ、オードリー・ヘプバーンといった近現代の人物の伝記です。とはいえ、これまでの伝記マンガは、主に歴史を学ぶものに過ぎませんでした。
それに対して、近現代の人物に焦点を当てた伝記マンガは、子どもたちのキャリア教育に効果があると言われています。「子どもが人生の目標を持つのに一番手っ取り早いのが、憧れの人を見つけること」。
近年の伝記マンガは子どもが憧れの人を見つけるのに最高の教材だと思います。人が誰かに憧れるには、二つの条件が必要だと言われています。「一つは、かっこいい、こうなりたいと思わせる魅力。もう一つは、私でもなれそうという親近感です」。夢・志をもつための第一歩として、憧れの人を見つけていきたいですね。

190304「紅の豚」という映画を知っていますか? ジブリ映画なので、知っている人も多いと思います。この映画のポスターには、こんなキャッチコピーが書かれていました。
さて、皆さんにとって「カッコイイ」とは、どんなことでしょうか。勉強ができればかっこいい? イケメンだったらかっこいい? 教科書や参考書に答えが載っている問題ではありませんね。

 では、「あいさつ」を例に考えてみましょう。いつ、どこで誰に対しても元気に大きな声であいさつできる人もいれば、みんなが元気にあいさつする時には、大きな声を出すけれど、自分ひとりだと声が小さくなったり、みんなが大きな声を出すのだから、自分ひとりぐらいしなくてもいいんじゃないかと思ったりする人もいます。誰がカッコイイのか、言うまでもありませんね。

 もちろん、いつでも元気よくあいさつできる人は、かっこよく見せようとしているわけではなく、「当たり前のことを普通にしている姿」や「相手によって態度を変えない姿」が、かっこよく見えるだけだと思います。

 皆さんが、カッコイイと感じる人は、歴史上の人物かもしれないし、アニメやマンガの登場人物かもしれません。しかし、カッコイイと感じるのは、見た目よりもその人の言動や姿勢や生き様なのではないでしょうか。

 目立つとたたかれる今の世の中で、正しいことを貫き通すだけでも難しいです。勉強は大事です。志望校合格も大事です。ただ、男女を問わず、自分さえ良ければ的なカッコワルイ大人にはならないでほしいと思います。

190225皆さんは普段使っている言葉の正しい意味を知っていますか?普通に使われているからと言って、その言葉の使い方が正しいとは限りません。
以下誤用の多い言葉ランキングからの参照です。
■穿った見方
→ ×ひねくれた見方 ○うまく本質をついた見方
■姑息(な手段) 
→ ×ひきょうであるさま ○一時しのぎであるさま
■確信犯
→ ×悪いとわかっていながらする犯罪 ○信念の下「正しいことだ」と思い込んでする犯罪

これらの言葉は、正しい意味で使っても通じないことが多いのではないでしょうか。意味が通じる方が誤用で、通じない方が正しいなんて、おかしな話ですよね。しかし、言葉は生き物とも言われ、常に変化し続けています。誤用が広まり、本来の意味を上書きしてしまうなんてこともよくあります。(約1000年前、清少納言は枕草子の中で、言葉の乱れを嘆いていました。)

そんな変化する言葉に対応するため、辞書は何度も改訂を重ねています。辞書の代表格「広辞苑」では、新版を出した時には既に次の改訂の編集が始まっているそうです。というのも、新版の編集が終った段階で、既に改善したい言葉が出てきているし、今回は載せられなかったけれど、次回の候補として残った言葉もあるからです。

時代は言葉以上に変化が大きいです。2020年の教育改革で、勉強の仕方も大きく変わります。受験が終った人も、これから受験する人も、次へのステップはもう始まっています。皆さんも常に自分自身のアップデートを重ね、激動の時代を乗り越えてください。

190218みなさんは「いだてん」という言葉を聞いたことがありますか?そう、今年のNHK大河ドラマのタイトルですね。このドラマは、日本で初めてオリンピックに出場し、日本の「マラソンの父」と呼ばれた金栗四三(かなくりしそう)さんという人物を題材としたお話。まだ序盤ですが、なかなか面白いので、毎週楽しみに見ています。
ちなみに「いだてん(韋駄天)」とは、古代インドのバラモン教を発祥とする、とても足の速い神様のこと。お釈迦様の骨を持って逃げた鬼を走って追いかけ、一瞬で骨を取り返したというお話があります。マラソンランナーとして人生を走り抜けた主人公が登場するドラマにはぴったりなタイトルです。

そして、このドラマの題字やポスター制作を手がけているのが、世界的に有名なグラフィックデザイナーであり画家でもある横尾忠則さん。御年82歳にして、いまだ精力的に創作活動を行っており、その作風はかなり斬新で独特なので、一度目にしたら忘れられないようなインパクトがあります。そんな横尾さんが手がけた今回のドラマの題字ロゴも、かなりユニークなものなので、「何これ?」と一瞬びっくりします。興味がある人はその由来や意味を調べてみても面白いでしょう。

横尾さんは、作中で描かれるマラソンというテーマにも深く共感したのだそうです。マラソンは、喜びも苦しみも、全て詰まっている「人生そのもののようだ」と横尾さんは語っています。ランナーの走る姿に、それまでの努力やその人の生きざまが色濃く表れるからなのでしょう。
確かにマラソンは長い人生全体にも例えられると思いますが、皆さんが目標としている志望校合格への道のりだって、マラソンのようなものではないでしょうか。合格という目標までの、過酷なレースを戦うマラソンランナー。走りきるための体力をつけ、どんなペースでどんな風に走るか、自分に足りないものは何か、常に考えながら力を尽くす。時にはくじけそうになっても、また走り出す。果てしなく遠いように思えるゴールへの道のりも、一歩一歩、自分の足で近づいていく。そんな風にして苦しみながらゴールにたどり着いた時の喜びは、何物にも代えがたいものなのではないでしょうか。

今年、すでにゴールにたどり着いた喜びを手にした人も、長い人生の中ではまだ通過点。次の目標に向かうためのレースが始まります。これからラストスパートという人も、そしてこれから目標に向かってスタートを切る人も、力の限り走り切ってください。
「いだてん」のように颯爽と駆け抜けることはできなくても、みなさんが自分なりのペースで、自分の足で走り切る姿が、きっと最高にかっこいいと思いますよ。

190212みなさんもよく知っている「ウサギとカメ」の話。ウサギとカメが競走をし、脚の速いウサギはカメをどんどん引き離して、カメが来るまで少し待とうと余裕しゃくしゃくで居眠りを始めます。カメはウサギが寝ている間に着実に歩を進め、遂にはウサギを追い越して先にゴールするという話です。
勝てるはずのウサギが油断をしてカメに負けたことから「油断大敵」という教訓を、そして、最後まで頑張り続けるカメの姿勢を通して「諦めないことの大切さ」を私たちに伝える話です。

そんな「ウサギとカメ」の話ですが、見方を変えればこんな解釈もできます。
ウサギが競走中に意識していたこと。それは「カメになら勝てる」「カメはまだまだ後ろだから大丈夫」というように、カメのことだけでした。一方のカメが見ていたものは、ウサギの脚の速さやウサギが今どこにいるかではなく、自分が目指している「ゴール」でした。カメはまわりの状況に左右されず、最後まで目標を見失わずに歩み続けたから勝てたのです。

受験生は入試本番まであと少しとなりました。この時期になると「自分は全受験生の中で何番目なのだろうか」「自分の勉強量は他のみんなと比べてどうだろうか」とまわりの状況を意識しすぎるあまり不安になりがちです。
大切なことは、第一志望校だけを見つめ、ただひたすら自分の学力と得点力を本番まで高めていくこと。日々積み重ねる努力を自信に変えながら、一歩一歩力強い歩みを続けてゴールへ向かいましょう。

190204芥川龍之介の「蜘蛛(くも)の糸」
このとても短い小説をみなさんは読んだことがありますか?

あらすじは、悪いことばかりしていた泥棒が、ただ一匹の蜘蛛を助けるという良い行いをしたことで、お釈迦様が「地獄から助けてあげよう」と一本の細い蜘蛛の糸を極楽から地獄に下ろします。その蜘蛛の糸を使って泥棒が極楽に向かって上っていきます。ですが、その後ろにたくさんの人が同じようについてくるのです。泥棒はびっくりして「これはオレのだから上ってくるな!」と声をかけたとたん、蜘蛛の糸は切れてしまい、泥棒はまた地獄に逆戻りになってしまいました。

この物語を読むと、人に優しくしないといけないな、悪いことはしてはいけないんだと感想を持つ人が多いと思います。

ですが、この蜘蛛の糸を題材にした、この感想とは違ったすごく面白い自由研究の記事を見つけました。
山陽新聞デジタルに
【理数教育研究所が全国の小中高生から募った「算数・数学の自由研究作品コンクール」で、岡山県の小学5年生が「蜘蛛の糸」を題材に地獄と極楽の世界の間を人が何時間で移動できるかを計算し、最優秀、優秀賞に次ぐ特別賞の栄誉を手にした。】とありました。
研究の内容は、【「蜘蛛の糸」に登場する泥棒の男が何万里もある地獄から極楽の世界の間を蜘蛛の糸を登ったことに着目し、必要な時間を計算。極楽までの距離を1万里(約4万キロ)と仮定し、近所の公園の登り棒で人が登る速さを計測。そこから12.7年かかることを導き「実際は登り棒より細く登りにくいので、さらに時間がかかる」とまとめた。作中で約千人が登っても切れなかった蜘蛛の糸の強度も割り出した。】
と書かれていました。

単純に「おもしろい!」と思って、インターネットで検索し、実際の作品を覗いてみると、5ページにまとめられた立派なレポートになっていました。

さて、皆さんは身の回りのことで「ん?」と不思議に思った時、どうしていますか?
そのままほったらかしにせず、ぜひ調べたり考えたりしてみてください。人に聞いたり意見を出し合ったりしてみてください。そうすることで色々な考え方を知ることができ、自分の知識の幅を大きく広げることができると思います。
毎日、身の回りの不思議をキャッチして、「おもしろそう!」と感じたことにはどんどん挑戦してみよう!

190128昨今の将棋界は、大きなうねりが巻き起こり、何かと話題に事欠きません。印象的なのは、「新星・藤井聡太七段の登場と快進撃」「おちゃめな“ひふみん”人気」「コンピュータ将棋ソフトの劇的な進化」、そして昨年末、「天才棋士・羽生善治プロ、27年振りの無冠転落決定」というショッキングなニュースが舞い込んできたことです。

若いときからずっと一線で活躍し、圧巻のタイトル連続保持記録をはじめとする羽生善治九段(2018.12.25より)の戦績の凄さは、とても一言では説明できません。ただ、異競技のチェスの腕前も全国レベル、2018年には国民栄誉賞を受賞、AIにも造詣が深い識者である彼は、「日本史上最強の棋士」であると言っても過言ではないでしょう。今回の一件は、平成の終わりと共に混迷の戦国時代への突入を予感させる、将棋界の歴史が動いた瞬間であったように思います。

羽生善治九段は30年以上の間輝かしいキャリアを経てきましたが、その道のりは山あり谷ありの連続でした。時折、自分の欠点が浮き彫りになった状況であっても、彼は欠点の多くは長所の裏返しと捉え、自分の短所を直そうと無理にがんばって矯正すれば、自分のかたちに何か狂いが生じ、更に調子が落ち、長所までが崩れてしまうと考えました。だから、負けがこんでも「足りない部分が明らかにされている」時と認識し、自分にしかない「方位磁石」をじっくりと磨くことを大事にしました。

また、過去の百戦練磨の体験から、「才能」について、羽生善治九段は次のように話しています。
「報われないかもしれないところで、同じ情熱・気力・モチベーションを持って継続しているのは非常に大変なことであり、それこそが才能だ。」

今まさに受験シーズン。目の前の試験やその先の将来に対して、どうしても不安になることが多い時期だと思います。その道を志して少しずつ積み重ねていけば、気が付けば着実に前進しています。今できることをひたむきに続けていくという健全さが必要なのですね。ゴールは遠くとも、一歩一歩進んでいきましょう。