140616先生は、一度安土城址を見に行ってみたいと思っています。できれば、今月にでも…。

安土城をつくった織田信長は人間的な魅力にあふれています。肖像画などを見ると、西洋風の甲冑を身に着けて、華やかな人というイメージですが、基本的には彼の人生は不安の中で生きた50年だったと思います。すべてを否定しながら、ひたすら走り続けた。その信長がつくった城ですから、安土城は、さぞ華やかな城だったのだろうと思います。

信長のすごさは、柔軟性ではないでしょうか。
天下統一まで“ほぼ”ノーミスで行った男、それが信長です。
それを可能にしたのは、彼の限りなくやわらかい頭脳だったのではないでしょうか。
よく言われることに、
「信長は桶狭間の戦いで小兵力で大兵力を破る奇跡をおこしたが、その後は同じ手を二度と使っていない」
普通の人であれば、一度成功したら味をしめるものですが、信長はそうしなかったのです。
また、信長は「楽市楽座」をおこなっていますよね。
たとえば、物価が上がって庶民が困っている。普通の武将は「物価を下げよ」としか言えません。物価は自由競争をさせれば下がります。しかし、武将はそんなことは知りません。信長は違います。これを知っていたのです。そして自由競争を実現させたのが楽市楽座です。

これからの日本には強い責任感と、統率力を持った魅力的なリーダーが必要と思います。リーダーは人を束ねていかなければなりません、そのためには相当な覚悟と人間力が必要です。

はじめに信長は不安の中で生きた50年だったと言いましたが、先生なりに言えば、不安の中でこそ、ものごとは成しえるのかもしれません。生きた心地がしない、ちょっと大げさですが。そんな毎日だからこそ、まったく新しい感性が生まれてくる。「つくる」という行為には、常に苦しみがともないます。

勉強も同じで、1学期に光はなかなか見えないかもしれませんが、それでも光は自分で探さないといけないと先生は思います。

週1回のゼミで競争心と緊張感、そこから生まれる信長のような大胆な発想を感じ取ってみなさん1学期から夏へ、そして2学期へと進んで行って下さい。応援しています。

140602いや~、暑い日が続いていて、季節はすっかり夏ですね。
外を歩いているとあまりの暑さにフラフラになってしまいます。
なるべく太陽の光を直接受けたくないので、信号を待つときも街路樹の陰で待っています。
そんなときに、ふと青々と茂った葉を見上げると、先日聞いた話を思い出しました。

「植物には芽・花・実・葉・穂がありますね。顔にも目・鼻・耳・歯・頬があります。
目と芽、鼻と花、耳と実(み)、歯と葉、頬と穂(ほ)。
漢字で書くと別々のように見えますが、
同じ音を持つ言葉で呼ばれているのは偶然でしょうか?」

う~ん、確かに言われてみれば人間の顔のパーツに使う言葉も、植物のパーツに使う言葉も同じ音を持つ言葉ですね。
言われるまで気づきもしませんでした。とても偶然とは思えませんねぇ。

「じつは、古代の日本語(『やまとことば』といいます)では、「め」「はな」「み」「は」「ほ」のそれぞれの組み合わせは同じ語源なんです。

例えば、鼻と花。
鼻は顔の真ん中に突き出ています。
花は植物の枝先の先端に咲きます。
はなは「端」とも書き、「最初」や「先端」を意味します。
「はなから」や「しょっぱな」という言葉は聞いたことがあると思います。

「からだ」の「から」は「幹」で、手足は「えだ」と呼んでいたそうです。
今のように「手」と「足」と分けて呼ぶようになったのは奈良時代のことです。

このように、遠いご先祖様は人間も植物も同じものだと考えていたんですね。
全ては同じ生命であると。」

ほほ~っ!
たしかに、漢字はあとから中国より伝わってきたものですから、もともと使っていた古代の日本語に当てはめていったから「め」が「目」と「芽」に別れたんですね。

この話を聞いて、昔の人は本当に自然とともに生きていたんだなと思いました。
自然と向き合い、自然を感じ、自然を想って生活していたのですね。

今の君たちに「自然と向き合え」「自然を感じろ」と言っても、「そんな暇なんて無いですよ!」と言うかも知れませんね。
たしかに、1学期も折り返し地点を過ぎ、ゼミの内容は学校のはるか先を進んでいます。
全く学習していないテーマを、参考書を片手に必死になって予習しているわけですから、時間もかかって当然です。
完璧にできなくて悔しい想いをしている人も多いかも知れません。
でも安心してください。
能開は「くり返し学習」ですから、これからの夏期講習会や2学期のゼミでもう一度同じテーマを学習していきます。
そうしてくり返すたびに、力が伸びていることが実感できるでしょう。
予習の時間も短くて済むようになります。
時間と心にも余裕が出てきます。そのときにはぜひ自然を感じて欲しいですね。

ちなみに「み」は2つあるから「耳(みみ)」、「ほ」も2つあるから「頬(ほほ)」と呼ぶそうです。
なるほど。たしかに「め」も小さい子には「御目々(おめめ)」と言いますね。

140602「プラスはマイナスから書きはじめる」という言葉を聞いたことがありますか?
多くの人がプラスを書くときに、横棒から先に書いていると思います。つまり、横棒のマイナスに縦棒を加えて初めてプラスになるというわけですね。

「プラスはマイナスから書き始める」という言葉を考えると、書き方だけでなく、生活や学習にも当てはまる事が多いことに気が付きます。

たとえば、宝くじはお金を払って買わなければ当たらないし、クラブでは課題を見つけ厳しい練習を経て成果が出るし、学習では、弱点を見つけ長い勉強時間を使ってよい点数が取れたりしますね。

このように、いろいろなことの多くはマイナスから出発します。行動の中で、初めのマイナスは自分の弱点を認めそれをゼロに持ってく努力をすること。そして、未来の希望を思い描くことで、積極的な行動になりプラスの成果に結びつきます。

いま、この時期、学校のクラブの大会や定期テスト、能開では毎週の課題やオープンテストをはじめ、各種テストなど様々な行事の真っ最中だと思います。でも、それらから見つかった自分の課題(マイナス)は、今後の成果(プラス)になるものです。

いま、君たちが抱えている課題(マイナス)が、未来の成果(プラス)に繋げられるように、積極的に前向きに努めていきましょうね。

001
 さて、諸君、今から書く漢字を正しくよめるだろうか?
1 一段落
2 他人事
3 三階 
4 二人組 
5 大地震
さあ、書いて、書いて。
わざわざ出すということは…。いろいろ考えるでしょうが、とりあえず答えを書いてください。

3問以上正解ならかなり優秀です。
どちらかというと小学生の諸君の正解者が多いのではないでしょうか。

さあ、発表するよ。

1 いちだんらく、(ひとだんらく)でない。 
2 ひとごと、(たにんごと)じゃないの?
3 さんがい、(さんかい)ではない。 
4 ににんぐみ(ふたりぐみ)ではない。 
5 おおじしん(だいじしん)ではない。

実際、きみたちが書いた答えで、使われることも多いです。
それに言葉は生き物で。長い年月、多くの人が使っていけば、間違いも、真実になります。
でも、まずは正しい読み方、書き方を学んでいくべきです。それにこれらの言葉はアナウンサーの
ひとなら決してまちがえない漢字だそうです。NHKのアナウンサーの方が言われていました。
きちんと覚えると、ちょっと自慢できるかも。お家でも話してみてください。

言葉は、時代とともに使われ方も変化しますね。
たとえば、「すごい」…という言葉。基本的にはマイナスイメージのことに使われる言葉です。
だから、よく聞く「すごくおいしい」も、できたら使わない方がいいらしいです。

「羅生門」や「鼻」とかで有名な、芥川龍之介は以前、東京では、「とても…」が来たら
あとに「~ない」がこないと変だったと言っていました。

もうひとつ、話しましょうか。
「緊張感」という言葉を、良くないもの、楽しくないものと感じる人が多いみたいです。
でもそうではありません。「いい意味での緊張感」なんて時々聞きますが、あまりいい使い方ではないですね。

でも実際には、緊張感があるほうが、楽しいわけです。
映画やドラマでもよく聞かれるサスペンス! ハラハラ、ドキドキ、それこそが本当の楽しさです。
楽(らく)であることや、安心なことは、本当は楽しくないことです。

ところで皆さんは、能開にきてノートを出すとき、緊張しているかな。
「先生はなんといってほめてくれるか?」 
「(ノートまとめ)がんばったんだけど、どうかな?」
「(B)(A)とりたいな…」なんてね。
まさか、出来ていない宿題に、恐る恐る…なんてことはないよね。

どんなことにも、恐れず、楽しんで進んでいってほしいな。(ワンピースのルフィーのようにね。)

これからは、漢字検定を受検する人も多いと思います、ぜひ正しい言葉の使い方を学んでください。
(受験での大切さはもちろんですが)よい文章を正しく書くことは、本当によい学力をそだてます。

140519サッカーの日本代表チームのキャプテン、長谷部誠選手のことを知っていますか。サッカーに詳しい人はもちろん詳しくない人でも知っている人は多いと思います。名門高校でサッカーをしていましたが、プロ1年目は出場機会もなく、なかなか代表選手に選ばれなかったのですが、今ではドイツのプロサッカーリーグの選手です。長谷部選手は、ダンドツのまじめさが有名で、日本代表メンバーの間では、まじめな話をしている人に対してタカ&トシという芸人の「欧米かっ」というギャグを真似して「長谷部かっ」というツッコミを入れるギャグまで生まれたそうです。

そんな彼が書いた一冊の本に書かれていたことをお話します。今では100万部を超えたそうですが「心を整える」という本です。久しぶりに読んでみました。その本の中に、ドイツには「○○○○は人生の半分である」ということわざがあると紹介されています。○○○○には、漢字4文字が入ります。

すぐに答えを言いますが「整理整頓は人生の半分である」これは日頃から整理整頓を心がけていれば、それが生活や仕事に規律や秩序をもたらす。だから整理整頓は人生の半分といえるくらい大切だという意味です。
整理整頓という文字は、いろんなところで見かけます。教室にも書かれているかもしれません。部室や工場なんかでもよく目にします。本の中では、目に見える整理整頓をすることで心の掃除に通じるとありました。

新年度がスタートしてから1ヵ月半が経ちました。新しい学校、新しいクラス、部活動そして新しい学年の勉強が始まり、多くの中高生は中間テスト真っ最中です。自分の限界と戦えていますか。あいだにゴールデンウィークもあったりして、やるべきことはわかっているのにやる気が出ない、しんどい、辛いと感じている人もいるかもしれません。気持ちはわかっているのに心意気がでない。この時期に多くの人がそういう病気になるので五月病という言葉があるのでしょう。大人もそうですからね。だから上手くいってないと感じている人も慌てふためく必要はないと思いますが、まず身の回り、家の机の上の整理整頓をしてみてください。
身の回りの整理整頓が心を整えます。家族や友人との人間関係、勉強、部活など悩むことは生きている間、絶えません。でもそのせいで自分がやりたいことができないのはもったいないです。どうせやるなら、まず自分の心を整え、夢を描く時間を作ること。この時間は無駄ではないです。そして今からやるべきこと、やりたいことの計画を立てて、自分に対して堂々と「今を頑張っています」と言えるようになりたいですね。

140512みなさんの住んでいる町や土地には有名なものや自慢できることはありますか?
先生の住んでいる山口県は、全国的には歴史の町として有名かもしれません。明治維新の時には山口県出身の歴史上の人物もその中心にたくさんいましたし、有名な場所もたくさんあります。山口に来たときにはたくさん巡ってほしいなと思います。
しかし、今日は全く新しい、山口発信の全国的にも有名な「お酒」のお話をしたいと思います。「獺祭」(だっさい)というお酒です。ひょっとすると、みなさんのお家の方が飲んだことのあるものかもしれませんね。これを作っている会社が山口県岩国市にあります。旭酒造という会社です。商品名の由来としては、会社がある場所の「獺越(おそごえ)」という地名から取ってつけたそうです。
日本酒を飲む人が年々減ってきている中で、8年前くらいから右肩上がりに急成長を続けているのがこの旭酒造です。このお酒は現在、非常に注文が殺到しており品薄状態にあります。手元に届くのが1か月先になるくらいの商品です。
みなさんはまだ飲むことができませんのでお酒の細かい説明はしませんが、
今日はこれを造っている「旭酒造」という会社のすごいなあというところを紹介します。

①本社がある場所は「過疎地」
有名であったり、規模が大きな会社は大都市にあったりというイメージもありますが、実はこの旭酒造がある「岩国市周東町獺越」という場所は、びっくりするくらいの「過疎地(かそち)」です。例えば、この近くにある小学校の全校生徒は9名です。ほとんど人が住んでいないのです。皆さんの学校のクラスの人数よりも少ないのではないでしょうか。周りには大きなお店もコンビニもない。周りを山に囲まれた静かな、とっても小さな町。
全国でも有名なものを造っている工場があるなんて!先生はこのことが一番びっくりしました。

②杜氏ではなく、「会社の社員」がつくるお酒である
お酒は普通、「杜氏(とうじ)」と呼ばれるお酒を造る責任者の下で作られます。杜氏は「お酒造りのプロ」です。この人たちが造って、会社の社員がお酒を販売する。普通はこの形です。しかし、このお酒を造っているのは、この会社の社員。専門はお酒を販売する人なのです。つまりお酒づくりにおいては素人だったわけです。
ここに至るには色んなきっかけがあったそうですが、一番は「自分の理想のお酒が造りたかった」。社長さんが理想にしていた味にどうしてもできず、杜氏と意見が分かれてしまったそうです。そして出した結論は「自分で造る」。
元々この酒蔵の息子であった社長さんは、今までの自分の経験と知識を活かして現在の
獺祭を造り上げていきました。

理想へ近づけるためには「妥協」をしない。そんな信念を感じます。

③世界へ目を向ける
現在の旭酒造の目標は「世界で成果を出す」こと。狭い日本を飛び出して、世界にこのお酒を広めたい。
「世界で売れなければ日本酒の未来はない」という強い信念のもとに、世界で勝負を挑もうとしています。進出先はフランスだそうです。
それは何故か?フランスは食に対してのこだわりが非常に強く、例えば市場規模の大きいアメリカで売れるには、まずフランスで認められないと難しいといわれるほどだそうです。それだけこの場所で売れることが重要なんですね。
実は、今年の3月に「第一号店」のお店をオープンして獺祭を売り出しています。
世界挑戦はまだ始まったばかりです。

何かに挑戦しようとする時、今の自分の実力や環境で達成できる目標を決めるのではなく、
「自分は何をしたいのか」を一番に考えて行動することが重要であると、先生はこの話しを知った時に改めて感じました。
例えば今回で言えば「理想のお酒を造りたい」そして「世界へ日本酒を広めたい」という想いだったのかもしれません。決して簡単ではなかったでしょうし、たくさんの困難もあったでしょう。しかし、それらを全て乗り越えて今がある。
全国で知ってもらえるような会社が、地元の山口県から出てきたことを先生は誇り思いますし、とても勇気をもらいます。全国のみなさんに故郷を知ってもらえることが先生はととても嬉しいです。

能開での取り組み、例えば毎回のテストやゼミ、一週間の家庭学習や講習会・合宿では、みなさんがそれぞれ目指していく、夢や未来を「自ら切り拓く力」を養っています。
宿題が大変だなと感じることもたくさんあるでしょう。ノートを上手にまとめることができない・・・今この時期だからこそある悩みかもしれませんね。
しかし、だからこそ、力がつく。本物の実力を身につけることができる。困難なき道に成長はありません。
「今の自分だったら、このくらいを目指せそう」ではなく。本当に目指したい、達成したい目標は何なのか。それを描いて努力することが何より大切です。みなさんの可能性は
無限大です。やりたいと思うこと、なりたいと思う自分を思う存分描いて、全力で突き進んで下さい。結果は出たときにしっかり受け止めればOK。次はどうするかを考えよう。

幾多もの試練を乗り越えて、地元・日本・世界で活躍できる人材となってください。
先生も山口から応援しています!

140428先生は先日、大きな手術をしました。「急性心筋梗塞」という病気でした。
急性と名がつくので突然の発症かと思いきやそうではありません。

能開では毎年、健康診断を受診しなければなりません。
その結果、7年前からコレステロ-ルに異常が見られていたのですが、気にもとめませんでした。
何故か?自覚症状がないからです。

お医者さんからは再三再四、食事指導、運動指導と治療を勧められていましたが、自覚症状がないためその話に耳を貸すことはありませんでした。

その結果、長期の入院と手術をすることになりました。

今になって考えると、お医者さんから指導されたことをなぜ実行しなかったのだろうと後悔しています。
実行していればこんな結果は生まなかったと思います。

みなさんの学習にも同じことが言えませんか?
オ-プン模試、通常テストは、この定期的な健康診断と同じです。

できていなテーマや問題の発見から、家庭学習状態、今の学力でも診断してくれます。
そして返却の際に、先生からいろいろなアドバイスをもらいますね。
その指導や、アドバイスを守ってますか?また守ろうと努力していますか?

怖いのは学習にも痛みや、身体に変化などの「自覚症状がない」という点です。
だから「少しぐらいは」とか、「このくらいで」などといって守ろうとしなかったりしますね。
それが後々の学習に大きな影響を与えることになります。

毎週の通常テスト、オ-プン模試を健康診断だと思って、その結果をしっかり受け止め、先生からの指導やアドバイスを素直に実行してみてください。

一学期能開は、一番苦労をともなう学習期間です。
だからこそ、先生と二人三脚でやっていきましょう。
そのためには、テストで診断、アドバイスを実行。
すると、必ず良い方向に向かっていくと思います。

オ-プンも近づいてきました。今日帰ってからの学習に今日のアドバイスや指導を生かしましょう。

140415今日は「人間の暗記力」についてお話をします。「暗記」と聞くと、「暗記は苦手だから・・・」と思う人もいるかもしれませんね。しかし、「暗記」という勉強は誰もが出来ることなのです。得意・不得意ではないのです。では、どうすればできるようになるか。今日は、そのヒントを教えてくれる人物を紹介します。

皆さんは円周率をどこまで覚えていますか?3.14159265…せいぜい9桁くらいでしょうか。実は円周率を一番長く速く暗唱するギネス記録を持っている人は日本人なんですよ。それも現在、69歳の方です。原口さんという、千葉に住んでおられる方です。原口さんはどれくらい暗唱できたかというと・・・なんと10万桁!!58歳で6万8千桁、59歳で8万3千桁、そして60歳で10万桁の暗唱を達成することができました。10万桁・・・ピンとこない人が多いことでしょう。みなさんが知っている400字詰めの作文用紙、250枚分です。すごい量ですね。では原口さんは昔から勉強が得意だったかというと、そうではなかったようです。学校の通知表ではオール3を取ったこともあるそうですよ。では、どうやって10万桁の数字を覚えていったのでしょう。
その覚え方はとても独特なものです。例えば、3.14159265・・・を覚えるのに、「さー、安心得んと国許(くにもと)去った儚きその身は、・・・」と数字に言葉をあてはめながら物語を作るそうです。そうすると、10万桁の数字から、ある一つのお話が出来上がるわけです。よくある、「語呂合わせ」というものですね。自分が一番覚えやすい覚え方を、原口さんはご自分で見つけられたのですね。そして大切なことがもう一つ。原口さんは「楽しみながら覚えることが大切」と言われておりました。不規則に並んだ数字をただ覚えるよりも、物語が一緒の方がおもしろいですよね。

さて、暗記するためのヒントは分かったでしょうか。「自分に合った覚え方で」、そして「楽しく」覚えるということですね。覚え方は人それぞれです。書いて覚える人もいれば、読んで覚える人もいます。試行錯誤をしながら、早く自分にとって一番の覚え方を発掘してください。漢字・公式・英単語・・・いろいろなもの覚えれば覚えるほど、出来ることは増えていきます。その喜びを感じながら、暗記に取り組んでみてください。原口さんのお話を聞いて、勇気をもらったひとはたくさんいることでしょう。
「暗記は誰でも出来る勉強法!」次回の満点テストの得点を楽しみにしています。

140414「後悔」と言う言葉があります。あまりプラスのイメージはない言葉ですが、「後悔」には2種類あります。

やって後悔
やらずに後悔

みなさんはどちらの後悔が多いと思いますか?

みんなより幾分長めの人生を送っている先生達の経験からすると、圧倒的に「やらずに後悔する」ことの方が多いです。いえいえ、その100%が「やらずに後悔する」と言っても過言ではありません。

部活の試合中に、あそこで見逃さずにバットを振っていれば…。
クラスの役員決めで、思い切って手を挙げていれば…。
宿題をギリギリまで延ばさずに週の頭に始めておけば…。
あの時あの子に告白していれば…。

では、「やらずに後悔」してしまった原因は何でしょう?

勇気がなかった。
失敗して笑われるのが恐かった。
つい先延ばしにしてしまった。
誘惑に負けてしまった。
スイッチが入らなかった。

色々あるでしょうが、全てその判断は「自分の中」にあります。

日本人の悪い性格の一つに「積極性がない」というのがあります。
あれこれ考えすぎて行動できないと言うことです。
みんなはまだ10代そこそこですね。
決して失敗を恐れずにいろんなことにチャレンジして欲しいです。

Ⅰ期ゼミも学校も始まり、少しずつ新しい環境にも慣れていく時期ですが、能開でも【夏合宿】の申込受付が始まりましたね。すでに参加を決めた諸君は「強い勇気」を持っているということです。
まだ迷っている諸君は不安が先行して勇気を出せないでいるのでしょう。

どんな場所だろうか?
寝る時間がないのでは?
食事はおいしいのかな?
どんな友達が来るのだろうか?
どんな先生が教えてくれるのだろうか?

住み慣れた居心地のいい家と比べるといろんな不安があるかもしれません。
しかし、一緒に参加する友達も同じ思いです。
でも同じ境遇であるからこそ、その友達から大きな勇気をもらえます。
同じ釜の飯を食った友達は一生の宝物になります。

「井の中の蛙大海を知らず」という言葉があります。
住み慣れた井戸の中では自分が一番と思っているものの、一旦、井戸から大きな海に出てみるといかに自分が小さかったかがわかるものです。
自分がくよくよ悩んでいたことが、いかにちっぽけだったかがわかるものです。
あの時やっておけば…。と言った、「やらずに後悔」だけはして欲しくありません。

君たちの未来は明るい。
いざ大きな海へ向けて勇気を持って飛び込んで来なさい!

140407春の講習会も終わり、新学年でのゼミがスタートしました。講習会では、自己新記録の勉強を更新することができましたか。自分のライバルに勝つことができましたか。そして何よりも、講習会前に立てた自分の目標は達成できましたか。
今日は、1970年代、今から40年ほど前に活躍したあるスポーツ選手の話をしたいと思います。その選手の名前は、輪島功一。ボクシングの元世界ジュニアミドル級のチャンピオンで、現役時代はそのファイトぶりから 『炎の男』と呼ばれていました。少年マガジンに連載されている人気ボクシング漫画 『はじめの一歩』で登場する青木選手の必殺技?かえる跳びパンチの発案者としても知られている人です。実際の試合では、このパンチで相手をノックアウトしたことは一度もないのですが、世界王座初挑戦の時に放ったこのパンチの一撃があまりにも衝撃的だったこととその後、元オリンピック銀メダリストだったチャンピオンが完全に冷静さを失い、小差ながらも判定で敗れたことから記憶に残るパンチとして現在まで語り継がれています。
さて、ボクサーとしての輪島功一選手ですが、これまでに数多くの世界チャンピオンが日本のボクシング界から誕生していますが、不屈の精神と根性で世界タイトル6度防衛と世界王座2度の返り咲きを果たした偉大なボクサーです。ボクシングの世界では、一度失ったタイトルを再戦で奪回するのは至難の業とされており、それを2度も、しかも前回痛烈なノックアウト負けを喫した相手から成し遂げたのは、130年以上の長きにわたる世界タイトルマッチの歴史の中でも輪島選手ただひとり。特に2度目の王座返り咲きのときは、当時奇跡とさえ言われ、その戦いぶりは翌日東京都内で銀行強盗事件が起きた時、警察官が犯人を説得させたほどの試合でした。
『ハングリースポーツ』の代名詞といわれているボクシングの世界。25歳という当時では引退を考えてもおかしくない年齢で、輪島選手はプロボクサーになりました。『練習で必要なものは根性、試合で必要なものは勇気』輪島選手の現役時代の言葉ですが、それを実際にやり遂げて自分の目標、いや夢であった世界の頂点に立ち、金字塔を打ち建てたのです。
輪島選手は生涯38戦のキャリアの中で引き分けを含めて、勝てなかった試合が7回あります。決して最強というわけではありませんが、同じ相手に2度負けていません。日本タイトルを失った試合、引き分けに終わった3度目の世界タイトル防衛戦、2度にわたる世界再挑戦の4試合すべてにおいて明白な勝利を挙げています。何故勝てなかったのか、どうすれば勝てるのか、そのために必要なトレーニングは何か、それを考えて練習し、試合で実践できたからだと思います。
さあ、4月からの新学年、新しい生活の始まりです。勉強も部活も今まで以上に大変になってくると思います。新しいことに挑戦する時や失敗した時、輪島選手のように『何故』『どうすれば』『そのためには何が必要か』を考えてみてはいかがですか。