大寒とは一年で最も寒さが厳しい時期を指し、今年は1月20日~2月3日の期間になります。
先生がこの文章を書いているとき外は雪が降っています。
先生も朝雪かきをしてから出勤しました。
そして、今週はもう一度大雪が降るそうです。
今週のゼミは開講できるのかな?

ところで、一年で最も寒さの厳しいこの時期ですが、大寒の次は立春という時期になります。
だから、厳しい寒さの中でも水面下では春の準備が始まっています。
近くに梅の木がある人はつぼみを見てください。
いつもより少し膨らんでいることに気づきますよ。
また土手や田んぼのあぜを歩いてみるとどこかで「ふきのとう」が顔を出しているかもしれません。
厳しい寒さの中で植物たちは春に向かって準備を始めています。

ひるがえって、これを人生に当てはめてみましょう。
人生にもつらい時期、大変な時期があるはずです。
心が寒くて、寒くて、しかたがない時期もあるでしょう。
先生もいろいろあって全てを投げ出したくなるときが何度も何度もありました。
でも、必ず春は訪れました。
どんなにつらいことがあっても一歩一歩前に進んでいると、春がきたときに季節があなたを迎えてくれます。

だから、土の中で寝ていたいと思っても、厳しい寒さの中で何をするかが大切ですね。

受験に挑む皆さんへ。
いよいよ本番が近づき、期待と不安が入り混じる日々を過ごしていることでしょう。
ここまで積み重ねてきた努力は、決して無駄にはなりません。
結果が出るかどうかよりも、逃げずに立ち向かってきた自分自身を、まず誇ってください。
今、みなさんは受験や進路という大きな山を前に、不安や焦り、時には自信を失いそうになることもあるでしょう。
それは決して弱さではありません。
むしろ、本気で自分の人生と向き合っている証です。
先生は最近、坊主頭にしたせいか、生徒のみなさんから「お坊さんみたいだね」と言われることがあります。
そこで今日は、お寺にまつわる話を一つしたいと思います。

お寺の本堂には、長い年月をかけて磨かれてきた柱や床があります。
一日でできたものではありません。
毎日少しずつ人が歩き、手を合わせ、その積み重ねによって今の姿があります。
みなさんの努力も同じです。今日覚えた一つの単語、解いた一問、机に向かった10分間。
それらはすぐに結果として見えなくても、確実に自分の中に積み重なり、やがて大きな力になります。
仏教には「一念三千」という言葉があります。
一つの思いが、やがて大きな世界をつくるという教えです。
「やってみよう」「あきらめない」という一念が、未来を切り開く力になります。
反対に「どうせ無理だ」と思えば、その思いに心が縛られてしまいます。
うまくいかない日があっても、自分を責めすぎず、また明日、静かに立ち上がればよいのです。

お寺では、鐘を一回打つごとに煩悩が一つ消えるといわれます。
勉強も同じで、問題に向き合うたび、迷いや弱さが少しずつ整理されていきます。
完璧でなくてかまいません。今の自分にできる一歩を大切にしてください。
みなさん一人ひとりの歩みを、周りの大人も、そして先生も見守っています。
自分を信じ、静かで強い心をもって、前へ進んでください。
南無~

新年明けましておめでとうございます。
皆さん初詣には行きましたか?
初詣に行った人は、ついでにおみくじも引いたのではないでしょうか?

先生も初詣に行き、さっそくの今年の運勢をおみくじで占ってみました。
毎年初詣に行っている神社でのおみくじ。
今年引いたおみくじは、なんと「半凶」
こんなの初めて見ましたし、凶を引いたのも人生初めてです。

悪いおみくじを引いたとき、皆さんはどう捉えるでしょうか?
先生は見た瞬間感激し、これはスゴイと感動し、記念に持って帰ってしまいました。
悪いおみくじだったのに?不思議に思う人もいるでしょう。
でも、強がりでも何でもなく、今年はとても良い年になるのではないかと、正直に思った訳です。

というのも、凶という悪い結果からスタートすれば、あとは良いことが積み重なっていくしかありません。
つまり後は良いことしか起きない訳です。

もちろん、今後の物事は、慎重に進めなければなりません。
(おみくじにも書いてありました)
が、きちんと対応すれば、必ず良い方向に進むということです。

さて、ゼミやオープンや学校のテストで、思ったよりも悪い結果だった時、皆さんはそれをどのように捉えるでしょうか?

悪い結果だったからこそ、自分の課題というモノも、たくさん見えてきます。
点数だけを見て一喜一憂するのではなく、その課題をどのように直して、自分の力に変えていくか。
ミスや間違えてしまった問題を直して、一つ一つ積み重ねていく。
おみくじの結果と同じですよね。

悪い結果で落ち込むだけでは、物事は何も好転しません。
いかに、その結果を受け止め、そして前向きに捉えていくか。
勉強も全く同じことです。
大吉だからと油断していては、何も進展はありません。

むしろ悪い結果は自分の伸びしろ。
自分はまだまだ、ここから伸びるのです。

新年最初のスタート。
強い、前向きな、新しい気持ちで、今年も一年がんばりましょう!

みなさんは年末年始に何をして過ごしましたか。
先生はswitchで桃太郎電鉄(以下桃鉄)をしました。
桃鉄は日本各地の名産品などの物件を買い、収益を得ながら最終的にお金をたくさん持っている人が勝ちのすごろくゲームです。

先生の戦略として、まずは島根県の出雲(いずも)駅にある「出雲そば屋」の物件をすべて買って独占することを目指します。
ここを独占できれば毎年8000万円の収益が得られ、序盤ではかなり有利になります。
そういうわけで、桃鉄といえば「出雲そば」が先生の中では定番になりました。

ほかにも神戸駅にとまるとサラウドン(ご当地怪獣)が出現するので避けるようにしたり(強制的に長崎に移動させられます)、北浜駅の「あったらいいな製薬」(小林製薬)の物件を買っておけば、不利になるカードを除去できたり、ここに行けば何があるかを知っておくことが戦略上で重要になるので、桃鉄を通して社会の勉強になります。

実際にそのような視点に着目し、最近では学校の授業の中で桃鉄を取り入れるという活動があるみたいですね。

話は変わりますが、先生が最近ハマっているゲームで「ジオゲッサー」というのがあります。
世界のどこかの写真(Googleストリートビュー)から、それが地図上のどのあたりであるかを当てるゲームです。

桃鉄と一見似ていると思われますが、使う知識が全く異なります。
写真はランダムで選ばれ、運が悪ければ手がかりがない山奥のような道路から始まります(少しずつ移動はできます)。
地名の書いてある看板が見つかれば当たりですが、なければそれ以外から情報を探さなければなりません。
はじめはとても難しいですが、知識がついてくるとだんだんと面白くなっていきます。

たとえば日本と同じように車が左側通行の国はあまりなく、イギリスの旧植民地の可能性が高いです。
ほかにも太陽の位置から南側にあれば北半球、北側にあれば南半球がわかります。
上級者になると「青色の消火栓があるのでクロアチア」などで判断できるようになるそうです。
知識をつけ意識することがわかってくれば勝負にも勝てるようになってきます。

ふだんの学習も同じで使える知識が増えるとできることが増えていきます。
ぜひ知識を身に付けて攻略法をつかみ、楽しんでいきましょう。

登山は好きですか?

先生はまぁまぁ好きです。
そこは大好きであってくれと思った方がいるかもしれませんが、まぁまぁ好きです。
登山は「非日常」です。
普段見ることのできない景色を見ることができますし、空気が言葉通り綺麗です。
苦労して山頂まで登った達成感は山でしか味わえません。
ただ、登山口までの車の移動が大変であり、早起きしなければいけないという理由で、まぁまぁ好きというわけなんです。
そんな山ですが、私は標高の低い山にはあまり登りません。
なぜだか分かりますか?
答えは、「つらく苦しい思いをするため」です。

ん?と思った方がほとんどでしょう。
もう少し詳しく話します。
いくつもの山を登っていく中で、「山は苦しい思いをした分、楽しい」ことに気づいたからです。
日本アルプスの山々となると、空気が薄く、山道が険しく、ときには登山道に掛けてあるはしごを使ったり、命綱をつけて登らなければいけない道もあります。
危険で過酷な環境です。
しかし、それだけ苦労して登った先にある山頂に立った時、言葉では表せない達成感を味わうことができます。
この達成感は、つらい思いをしてもあきらめず、自分の力で進み続けたからこそ味わえる感動です。

皆さんにとって、勉強が楽しいを思う人は少ないと思います。
できることなら、ごろごろしたいと思う人がほとんどでしょう。
しかし、最高の瞬間は、踏ん張った先にあると思っています。
つらい思いをしてくださいと言っているわけではありません。
ただ、諦めそうになったとき、くじけそうになったとき、踏ん張った先にある最高の景色を想像してみてほしいんです。
皆さんであれば、今頑張っている勉強をやり切った先にある結果を想像してみてほしいんです。

諦めるにはまだ早い、もう少し踏ん張ってみようと感じてくれたら先生は嬉しいです。
まだまだ皆さんはこんなものじゃありません。
一緒に人生を輝かせましょう。

皆さんは、宇宙戦艦ヤマトを知っていますか。
オリジナルは約50年前のアニメです。
それが、今リメイクされています。
そのリメイク作品のパート2「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」に次のような場面があります。

人間の乗組員は艦長だけの完全にAI化された自動制御の最新鋭戦艦で、敵に敗れた山南艦長が、自らの命と引きかえに敵にとらえられたヤマトを救出することで、その責任を取ろうとします。
そんな時、ヤマトの二代目艦長の土方艦長が言った、ある台詞が聞こえてきます。
二人は師弟関係にあって、山南艦長は土方艦長の教え子という設定です。
その教え子に向かって、「死んで取れる責任などないぞ、山南。生きろ。生きて恥をかけ。どんな屈辱にまみれても生き抜くんだ!人間は弱い、間違える、それがどうした。
俺達は機械じゃない!」と。

日本には「生き恥をさらす」よりも「いさぎよく散る」ことをよしとする考えもあります。
しかし、本当に「いさぎよく散る」ことがかっこいいことなのでしょうか。
誰でも恥ずかしい思いをしたくはありません。
でも、恥ずかしい思いをするから、成長できることもあります。
困難な事に出くわした時、そこから逃げ出すことは簡単です。
しかし、それでは本質的な解決にはなりません。

「宿題が終わらない。」それがどうした。
「成績がよくならない。」それがどうした。
あえて厳しいことを言いますが、このくらいの事が乗り越えられなくてどうする。
目の前の困難を本気で乗り越えようとするあきらめない気持ちが大事なんだ。
みんなの未来には予測できない困難が待っているかもしれません。
今は、その時に逃げないための訓練なんだ。
恥をかいてもいいじゃないか。
逃げ出すよりもはるかにましだ。
100回失敗して、100回恥ずかしい思いをしても、101回目に成功すればいいじゃないか。

でも、この覚悟があれば、100回かからずによい成果が得られると思いますよ。

AIも失敗から学びます。
しかし、それは次に選択する時の判断材料としてデータが増えるだけだと思います。
人間は、生きていくのに必要な「折れない心」を、「恥ずかしさ」をバネにして手に入れることができるのです。

「失敗から学ぶのは、人間の特権だ」

昔から疑問に思っていることがあります。
ドラえもんはネズミが嫌いなのになぜ押し入れで寝ているのか?
恐怖症のレベルでネズミが嫌いなはずなのに、のび太の部屋のなかでは一番ネズミが出やすそうな場所でなぜ??

よくある対処法は苦手なものを遠ざけたり・苦手なものから逃げたりすることだ。
ドラえもんでいえば、ネズミから逃げてどら焼きを食べたり、友達のネコと遊んだり、のび太君たちと宇宙や海底を冒険したりする。
しかし、この方法をとると「苦手を逃れる=めっちゃ楽しい」になり、ますます苦手を克服するのは難しくなってしまいます。
次に考えられる手法が、論理的に納得する方法である。
ドラえもんでいえば「ネズミは怖い生き物ではないこと」を科学的に理解することがあてはまる。
恐怖症の種類によってはこの方法で改善する場合もあるかもしれないが、ドラえもんは別に「怖い生き物だからネズミが嫌い」なわけではない。
足場が丈夫だとしても高いところは怖いのだ。
凡庸な結論だが、実は最も効果がある方法は「徐々に慣れる」ことだという。
そう、ドラえもんでいえば「ネズミのいそうな場所に行くこと」に他ならない!!
ドラえもんは苦手を克服しようと努力をしていたのだ!!

苦手な科目はどうやって克服しようとしていますか?
「○○という科目は○○だから大事」といわれてもあまりピンとこないこともあるのではないでしょうか?
(でも、大事な理由は知っておいたほうが良いですよ)
時には勉強を中途でやめてゲームや動画などの楽しいことをしてしまったりするかもしれません。
楽しいことはしてもいいですが、勉強とは切り離すこと。
勉強は勉強。
遊びは遊び。
決して「嫌なことをやっていない時間は最高に楽しい!!」にならないように。
苦手の克服には時間がかかるものです。
まずは少しずつ慣れることから始めませんか?
まもなく冬期講習です。
カリキュラムが進まないこの時期こそ苦手の克服に最適ですね。

今日はみなさんに、「自分をちょっとだけ最強にする方法」をお話ししようと思います。
“最強”なんて、いきなりどういうこと?
――そう思った人もいるかもしれませんね。
でもこれは、ゲームやアニメの世界だけじゃなく、現実の世界でも使える“本当に大事な力”なんです。

その方法とは――ずばり、「リフレクション(ふり返り)」です。

リフレクションとは、自分の行動や考え方を立ち止まって見つめ直し、「次はどうしよう?」と考える力のこと。
似た言葉に「反省」や「内省」もありますが、リフレクションはもっと前向きな“ふり返り”です。
「うまくいかなかった」で終わらせず、「どうすればうまくいくか?」を考える。
この姿勢こそ、自分を強くしていく第一歩なんです。

実は、人間の行動の約95%は無意識で決まると言われています。
つまり、私たちが「よし、こうしよう」と意識して決めているのは、たった5%ほど。
残りの95%は、習慣やクセ、気分、環境――“なんとなく”で動いているんです。
たとえば、朝起きてすぐスマホを見てしまう。
気づいたらゲームをしている。
なんとなく動画を見続けている……。
こうした行動は、ほとんどが無意識のパターンです。
でも、その無意識に気づかないままだと、毎日同じ行動をくり返すだけ。
だからこそ、自分の行動に光を当てて見つめ直す――それが「リフレクション」なんです。

アニメのキャラクターたちは、この力を自然に使っています。
たとえば『鬼滅の刃』の炭治郎。
彼は戦いのたびに「どうして斬れなかったのか」「どこを見落としたのか」を丁寧にふり返ります。
失敗を恐れず、次に生かす。それができるからこそ、彼はどんどん強くなっていくのです。

『ドラゴンボール』の悟空も同じです。
毎回ボコボコにされても、「オラ、次は勝つぞ!」と自分を見つめ直し、修行を重ねていきます。
負けを“終わり”ではなく“始まり”に変える――それが悟空のリフレクションです。

そして『僕のヒーローアカデミア』の緑谷出久(デク)。
彼は戦いのたびに自分の動きや力の使い方をノートに記録し、「次はこうしてみよう」と考え続けています。
その地道なふり返りこそ、彼をヒーローへと成長させている原動力なんです。

こうして見ると、強くなれるキャラクターはみんなリフレクション上手。
失敗しても落ち込むだけで終わらず、そこから学び、次につなげる。
リフレクションは、彼らの“成長のエンジン”なんですね。

もちろん、これはアニメの中だけの話ではありません。
私たちの日常でも同じです。
テストで思ったより点数が低かったとき、「もっと勉強しとけばよかった〜」で終わらせるのではなく、「どこでつまずいたのか」「どんな準備をすればよかったのか」と考える。
それだけで、次のテストで点数を上げるヒントが見えてきます。

友達とケンカしたときも、「あいつが悪い!」で終わらせず、「自分の言い方を少し変えたらどうだったかな?」と考えることで、次はもっと良い関係を築けるようになります。
気づいたらスマホやゲームに何時間も使っていた日も同じ。
「なぜそうなったのか」「何を変えれば10%だけ改善できるか」と自分に問いかけるだけで、明日の過ごし方はきっと変わっていきます。

もう一度、最初の話に戻りましょう。
人は95%の行動を無意識でしている。
でも、リフレクションをすることで、自分の“無意識のクセ”に気づけるようになります。
そうすれば、「じゃあ、こう変えてみよう」と意識的に行動を選べるようになる。
それこそが、意識を成長させる第一歩なんです。

そこで、みなさんにちょっとしたチャレンジを提案します。
それは、「1日1リフレクションチャレンジ」です。
夜寝る前やお風呂に入っているとき、たった1分でいいので、自分に問いかけてみてください。

・今日、うまくいったことは? うまくいったのは何があったからだろう?
・うまくいかなかったことは? どうすれば前より少し変化がうまれるだろう?

この小さな習慣を続けるだけで、自分の中の“無意識”が少しずつ“意識”に変わっていきます。
そして、炭治郎のように、昨日の自分より少しだけ強い自分に出会えるようになるはずです。

どんなにすごいキャラクターでも、最初から最強だったわけではありません。
彼らは「リフレクション」をくり返すことで、確実に強くなっていきました。
そして、その力は――みんなの中にも、ちゃんとあります。

「ふり返る」という小さな習慣が、未来の大きな成長につながります。
今日も明日も、その先も。
ちょっとだけ自分と向き合い、自分だけの“最強”を目指していきましょう

今回は学校給食の話をします。

日本の学校給食は世界に誇るべき目的があることはあまり知られていません。
一般的に、日本の学校給食には4つの目的があると言われています。

1. 栄養の提供
2. 文化の理解
3. 社会性の育成
4. 食育の推進

1番目の「栄養の提供」は当然として、2番目の「文化の理解」についても実は世界共通です。
各国の給食は、まさにその国の文化的背景が如実に反映されています。
たとえば韓国ではキムチが欠かせないそうですし、メキシコではトルティーヤ(トウモロコシで作られた薄焼きのパン)、インドではカレーなどのスパイスの効いた料理が並ぶそうです。

ヨーロッパの中では日本に似ていると言われているのがフランスです。
フランスの給食は、前菜、メイン、チーズ、デザートと、まるでレストランのようにコース仕立てが一般的です。

さらに、アメリカのようにカフェテリア方式で提供されることも多いです。
実際にアメリカでは、ピザやハンバーガーのような定番メニューに加え、フライドポテト、サンドイッチ、サラダバーなど豊富なメニューの中から自由に選び取ることが可能です。

さて、ここで日本に話を戻します。

日本では給食の時間は「準備」「会食」「片付け」の3つに分けられます。
そして給食当番の生徒・児童は、手洗いをし、衛生的な服装に身を包みます。
重いものや熱いものに十分注意しながら教室まで安全に運び、配食では全員の分を盛りつけます。
会食が終われば、全員が協力し合いながら片づけを行います。
また、日本の給食は栄養バランスと安全性が徹底されています。
メニューは旬の食材をつかった和食が中心ですが、地域によっては郷土料理も登場します。

日本人は、給食の時間を通じて社会性を学ぶだけでなく「理想的な食事」もまた学校給食を通して学んできました。
その証左として世界の肥満率を比較すると、以下のようになります。

1位 トンガ 81.5%
36位 アメリカ 43.8%
43位 メキシコ 41.3%
165位 北朝鮮 13.4%
181位 フランス 9.8%
193位 韓国 5.7%
198位 日本 3.6%

日本の肥満率は驚くほど低いことがわかりますが、それ以上に世界の肥満率の高さにも驚いたのではないでしょうか。
アメリカのように子どもの時から好きなものを自由に選び取ることができるのは、羨ましいことのように見えます。
もしアメリカで日本と同じ給食制度に急に変更されたら「自由の侵害だ」と暴動が起きるかもしれません。
日本人である私たちは、あらゆる不自由さを犠牲にしながらも学校給食を通じて「理想の食事」を刷り込まれてきたのではないでしょうか。
そして、この「不自由さ」にこそ大切なことが隠されているような気がします。

能開に通うキミは、もしかしたら不自由な環境に身を置いているのかもしれません。
能開では、学習における自立を獲得するために、敢えて厳しいカリキュラムでキミを鍛えています。
ただ、当事者であるキミはその意味を見失っているかもしれません。
キミが受験生ならば、より不自由さを感じていることでしょう。

しかし、その不自由さを通じて、いかに大切なものをつかみ取ろうとしているのかに、今一度思いを馳せてみてください。
そして、思い出してください。本当に「給食の時間は苦痛の連続」だったでしょうか。
日本の学校給食には決して「自由」はないけれど、肥満率という視点で世界を見渡せば、その成果は歴然です。

能開生もまた同じです。
能開生であることに誇りをもって、頑張ってください。
キミたちが知らない間に身につけた能力は生涯の宝になるはずだから。

先日、サッカー日本代表がブラジル代表に3対2で逆転勝利しました。
前半0対2からの大逆転――実質は親善試合ではありますが、まさに歴史的な一戦でした。

その勝因は、選手たちがピッチの中で自分たちで考え、修正し、声をかけ合えたことにあります。
監督の指示を待つだけではなく、一人ひとりが「今、何をすべきか」を判断して動いていた。
今の代表は、まさに“考えるチーム”です。

新しい選手の活躍もありましたが、その試合に守備の中心――冨安健洋(とみやす・たけひろ)選手の姿はありませんでした。
わからない人のために言うと、でかい。速い。うまい。両足で蹴れる。

ケガで現在はチームには所属していませんが、昨シーズンまでイングランドの強豪チーム、アーセナルに所属していました。
とにかく、すごい選手です。

冨安選手は現在けがのリハビリ中。
2026年のワールドカップへの参加は難しいかもしれないとも言われています。
それでもSNSでは、こう発信しています。

「今はただ早く戻りたい!サッカーしたい!それだけ!やるよ!」
この短い言葉には、焦りよりも強い覚悟を感じます。
「できない今」を嘆くのではなく、「今できること」を探し、積み重ねていく。
その姿勢こそが、彼の強さです。

冨安選手の原点は、Jリーグ・アビスパ福岡の下部組織にあります。
当時のコーチが「気づいたことをノートに書こう」と伝えたところ、
冨安選手のノートは、ページいっぱいに課題で埋め尽くされていたそうです。
「チームが苦しいときに声をかける」「守備のとき、一歩早く動く」――
細かなことを自分の言葉で書き留め、改善し続けていたのです。

コーチは当時のことを振り返って言いました。
「全部クリアしたら世界でやれると思っていたら、本当に世界へ羽ばたいた」と。

近代サッカーで重視されているのは、技術だけではありません。
「ポジショニング」――どこに立つか。
「コーチング」――どう声をかけるか。
自分の立ち位置を理解し、周りを見ながらチームを動かす。
その力を持つ選手がいるチームは、どんな相手にも対応できます。

冨安選手は今も、プレーできない時間を“次の準備の時間”に変えています。
焦らず、考え、気づき、行動する。
その積み重ねが、復帰への道を支えています。

どんな分野でも、伸びていく人は「気づける人」です。
まわりを見て、必要な声をかけ、少し先を読んで動く。
それが、チームを支える本当の力です。

冨安選手がもう一度ピッチに戻るとき、そこには“努力の続き”と“気づきの積み重ね”が見えるでしょう。
その姿は、どんな場所にいても前に進もうとする、すべての人の励ましになるはずです。