受験に挑む皆さんへ。
いよいよ本番が近づき、期待と不安が入り混じる日々を過ごしていることでしょう。
ここまで積み重ねてきた努力は、決して無駄にはなりません。
結果が出るかどうかよりも、逃げずに立ち向かってきた自分自身を、まず誇ってください。
今、みなさんは受験や進路という大きな山を前に、不安や焦り、時には自信を失いそうになることもあるでしょう。
それは決して弱さではありません。
むしろ、本気で自分の人生と向き合っている証です。
先生は最近、坊主頭にしたせいか、生徒のみなさんから「お坊さんみたいだね」と言われることがあります。
そこで今日は、お寺にまつわる話を一つしたいと思います。

お寺の本堂には、長い年月をかけて磨かれてきた柱や床があります。
一日でできたものではありません。
毎日少しずつ人が歩き、手を合わせ、その積み重ねによって今の姿があります。
みなさんの努力も同じです。今日覚えた一つの単語、解いた一問、机に向かった10分間。
それらはすぐに結果として見えなくても、確実に自分の中に積み重なり、やがて大きな力になります。
仏教には「一念三千」という言葉があります。
一つの思いが、やがて大きな世界をつくるという教えです。
「やってみよう」「あきらめない」という一念が、未来を切り開く力になります。
反対に「どうせ無理だ」と思えば、その思いに心が縛られてしまいます。
うまくいかない日があっても、自分を責めすぎず、また明日、静かに立ち上がればよいのです。

お寺では、鐘を一回打つごとに煩悩が一つ消えるといわれます。
勉強も同じで、問題に向き合うたび、迷いや弱さが少しずつ整理されていきます。
完璧でなくてかまいません。今の自分にできる一歩を大切にしてください。
みなさん一人ひとりの歩みを、周りの大人も、そして先生も見守っています。
自分を信じ、静かで強い心をもって、前へ進んでください。
南無~