
皆さんは上杉鷹山(ようざん)という人物を知っていますか。
江戸時代の名君の一人で、第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディが「最も尊敬する政治家」に挙げた人物です。
鷹山は米沢藩(山形県米沢市)の第九代藩主となった人物で、彼が詠んだ「なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人の なさぬなりけり」という和歌はとても有名です。
「やればできる、やらなければできない。何事もできないのは、人がやろうとしないからだ。」というこの和歌は、家臣宛てに書かれた教訓の一節として後世に伝わりました。
上杉家は元々120万石だったものが、関ヶ原の戦いに敗れたことをきっかけに、15万石まで減ってしまいました。
その結果ひどい財政難に苦しみ、家臣の給料を減らし、領民に重税を課しても借金は増える一方でした。
そんな米沢藩の危機に登場したのが鷹山で、倹約や人材育成などの改革を始めます。
彼はそれまでの藩主の贅沢な生活を改め、衣服は木綿、食事は一汁一菜を続けたそうです。
また、倹約に合わせて凶作に備えた備蓄も行った結果、1783年の大飢饉では米沢藩だけが一人の餓死者も出さなかったと言われています。
彼が成し遂げたことは単なる改革ではなく、変革、まさに大変革だったと言えます。
領民を大切にした上で藩を建て直した鷹山。
彼が亡くなった翌年には、米沢藩の借金20万両(約200億円)はほぼ返済されたそうです。
この大変革は決して簡単なものではなく、「何としても領民を救う」という固い決意の元に成し遂げられました。
冒頭の和歌にはそんな鷹山の想いが込められていたのですね。
私は難しい問題に直面したとき、真っ先に「できない理由」を考え、逃げることを考えてしまいがちですが、鷹山の和歌にそんな弱気は微塵も感じられません。
不可能だと思えることを成し遂げて来た偉人たちに共通するのは、いつの世も「言い訳せずにやり切る固い決意」なのかもしれませんね。

