意見が割れた時に多数決で決めることがあると思います。

他にも、クラスの委員長を決める推薦や、生徒会長を決める選挙なども多数決で決めていることが多いと思います。

しかし、実はこの多数決は公平ではないという意見もあります。
それは、2番目以降に良いと思っている選択肢が反映されないことです。

例えば、委員長を選ぶときに、AさんとBさんで迷っているとします。
しかし、一人しか選べないので、もう一方の候補に投票できません。
これが多数決の問題とされています。

多数決に変わる決定方法として「ボルダ得点」というものがあります。
これは、一人ひとりが複数の投票を行い、選択肢に順位をつけていくやり方です。
(ボルダルールやボルダ投票とも呼ばれています)

例えば、1位は3点、2位は2点、3位は1点と点数をつけて、合計点数が一番高い選択肢を採用します。
一人ひとりの意見がより反映され、第2位以降の選択肢にも投票することができます。

ボルダ得点と多数決の違い

 

野球

サッカー

テニス

Aさん

3

2

1

Bさん

3

2

1

Cさん

3

2

1

Dさん

1

3

2

Eさん

1

3

2

合計得点

11

12

7

 

上の表は、休みの日に5人で何をして遊ぶかを決める時の比較表です。

多数決だと、DさんとEさんが一番やりたくない野球が選ばれてしまいますが、ボルダ得点だとサッカーが選ばれます。
みなさんは、どちらの決め方がより公平だと思いますか?

アメリカのメジャーリーグのMVPや、音楽コンテストなどがボルダ得点で採点されています。

とはいえ、ボルダ得点は手間も時間もかかります。
休み時間に友達と何をして遊ぶかなど、ちょっとしたことを決めるのには向いていないこともあります。

一方、多数決は時間もかからないし、手軽に決められて便利です。
しかし、手軽だからこそ、大事なことを決めるのには向いていないのかもしれません。

大事なことは、みんなが納得することです。
問題や状況に合わせて、多数決かボルダ得点で決めるか考えてみませんか?

一人ひとりの考えや意見を大切にし、答えを見つけるために努力をすることが大切です。