皆さんは、宇宙戦艦ヤマトを知っていますか。
オリジナルは約50年前のアニメです。
それが、今リメイクされています。
そのリメイク作品のパート2「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」に次のような場面があります。

人間の乗組員は艦長だけの完全にAI化された自動制御の最新鋭戦艦で、敵に敗れた山南艦長が、自らの命と引きかえに敵にとらえられたヤマトを救出することで、その責任を取ろうとします。
そんな時、ヤマトの二代目艦長の土方艦長が言った、ある台詞が聞こえてきます。
二人は師弟関係にあって、山南艦長は土方艦長の教え子という設定です。
その教え子に向かって、「死んで取れる責任などないぞ、山南。生きろ。生きて恥をかけ。どんな屈辱にまみれても生き抜くんだ!人間は弱い、間違える、それがどうした。
俺達は機械じゃない!」と。

日本には「生き恥をさらす」よりも「いさぎよく散る」ことをよしとする考えもあります。
しかし、本当に「いさぎよく散る」ことがかっこいいことなのでしょうか。
誰でも恥ずかしい思いをしたくはありません。
でも、恥ずかしい思いをするから、成長できることもあります。
困難な事に出くわした時、そこから逃げ出すことは簡単です。
しかし、それでは本質的な解決にはなりません。

「宿題が終わらない。」それがどうした。
「成績がよくならない。」それがどうした。
あえて厳しいことを言いますが、このくらいの事が乗り越えられなくてどうする。
目の前の困難を本気で乗り越えようとするあきらめない気持ちが大事なんだ。
みんなの未来には予測できない困難が待っているかもしれません。
今は、その時に逃げないための訓練なんだ。
恥をかいてもいいじゃないか。
逃げ出すよりもはるかにましだ。
100回失敗して、100回恥ずかしい思いをしても、101回目に成功すればいいじゃないか。

でも、この覚悟があれば、100回かからずによい成果が得られると思いますよ。

AIも失敗から学びます。
しかし、それは次に選択する時の判断材料としてデータが増えるだけだと思います。
人間は、生きていくのに必要な「折れない心」を、「恥ずかしさ」をバネにして手に入れることができるのです。

「失敗から学ぶのは、人間の特権だ」