今年の10月13日に加古川本校は新しい教室に移転しました。隣に東進衛星予備校があり、4階建てのビル全体が教室で、机もいすもすべてのものが新しくなりました。生徒のみんなも、新しくなった教室で、元気に勉強しています。
その教室は、JR加古川駅から真っ直ぐ南に伸びている商店街の中にあります。この商店街の道路の両脇には、街路樹が植えられています。クロガネモチやモッコク、コブシやハナミズキ、ヤマボウシなどがあります。なかでも多いのが桜の木です。ソメイヨシノはもちろんのこと、シダレザクラ、カンヒザクラ、ヤマザクラなどいろいろな種類の桜の木があります。春、まだ寒いころ、カンヒザクラが緋色の花をつけはじめます。そしてソメイヨシノが咲くころには、春本番となり、強風が吹くと桜の花びらが雪のように散って路上を駆け抜けていきます。
教室の前にも、ソメイヨシノの木があります。樹齢はまだ10年もたっていないでしょうか、幹もあまり太くありません。例年でしたら、11月の終わりには、紅葉して葉っぱは落ちてしまいますが、今年は紅葉も遅く、その色もぼけた感じです。そういえば、近くのイチョウの葉も11月の終わりにもかかわらずまだ緑のままです。
広葉樹は、夏のあいだエネルギーを作り出していた葉を、冬には落葉させることで自身を守ろうとします。寒さが急に厳しくなると、葉を切り離して落葉させるのです。そのときに葉に残っている色素がカロテノイドなら黄色くなり、アントシアンなら赤くなるわけです。その昔、信州の紅葉を見ましたが、それはそれは得もいえないほどの鮮やかな赤と黄色の色でした。鮮やかな紅葉になるためには、急激な温度変化、寒暖の変化が必要なのだそうです。
そして、冬本番となり、木々の葉がすべて散り終えてしまうころ、枝々には次の春に向けた準備がすでに始まっています。寒さから守りながら、新芽を出す準備をしているのです。
これから寒くなりますが、生きているものは次の季節、次の年に向けた準備をはじめます。みなさんも、新しい学年になる準備、新しい高校へ行く準備を本格的にする時期となりました。この準備がちゃんとできるかどうかで、次の学年は決まります。特に、中3のみんなは、受験に向けた最後の努力をしないといけない時期です。高校に入っても、しっかりやっていける勉強の体力をぜひつけてもらいたいものです。