冬はその寒さや風景が、なぜか「試練」をいう二文字を呼び起こしてくれます。
冬来たりなば春遠からじーーー 厳しい寒さに耐えて、春に芽がふく幾多の草木。それらはやがて咲かせる色鮮やかな花の季節をじっと待っているようにも見えます。こうした自然の摂理が、私たちに大いなる教訓を与えてくれそうです。

来る春に入試を控えている生徒の皆さん。入試に向けて、まさに正念場を迎えているはずです。君たちの目標は第一志望合格という栄冠を勝ち取ることだと思います。したがって、それに向かって最善を尽くさなければならないことは言うまでもありません。
また受験生にとって、たっぷりと学力を蓄えて、その成果を入試で多いに発揮するためには、この冬をいかに乗り切るかが鍵となります。

一方で、受験を控えている先輩たちの姿を見つめて、数年後の自分を想像している君たち。自分の力で一人勉強する習慣をつけ、様々な困難に打ち勝つべく、自己を鍛錬することの大切さは、君たちも充分承知していることと思います。そうした鍛錬の積み重ねをしかるべき時期に余すことなく発揮出来る用意をしているでしょうか。

この冬にもあちこちから雪のたよりが寄せられています。雪解けの春に向けて、生きとし生けるものが着々と躍動する準備を始めています。君たちの躍動の準備は万端でしょうか。

ともあれ、それぞれの学年を越えて、厳しい冬を自分にとっての試練の場として受け止め、闘志を燃やせる君たちであって欲しい。
学年の総復習と新学年への準備という課題に取り組まなくてはいけないIII期ゼミもいよいよスタートします。新たなステージへの充実した学期にしていって欲しいものです。