「となりのトトロ」「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」…
ほかにも数々のアニメ映画を作り、日本だけでなく世界で愛され、
2014年にはアメリカのアカデミー賞を受賞した宮崎駿監督。
みなさんもその作品は観たことがあるでしょう。
では、その作品を作る現場は観たことがありますか。
宮崎監督がアニメ映画制作のために立ち上げたスタジオジブリでは、300人にも及ぶスタッフが1500を超えるカットを2年以上かけて完成させます。
宮崎監督の一番の仕事は、1カットごとの絵コンテ描くことです。
その仕事場で、監督が四六時中つぶやく言葉があります。
「面倒くさい」
「面倒くさいなぁ」
「究極に面倒くさい」
巨匠と呼ばれる名監督でも、面倒くさいものは面倒くさい。常にポジティブではないんですね。
みなさんも勉強や部活、習い事で面倒くさいと思いことはあるでしょう。
それでいいんだと思えてきます。
しかし、宮崎監督はこう続けます。
「世の中の大事なものって、たいてい面倒くさいんだよ。面倒くさいっていう自分の気持ちとの戦いなんだ。」
絵コンテは、映画のもとになる下絵で、キャラクターの動きや表情、セリフや背景を細かく描いて、自分が表現したいことを大勢のスタッフに伝えるものです。
すべて無から生み出すアニメ映画では、草一本の表現、髪の毛一本の動きなど、些細なことでもうまく描かなければ、その世界を台無しにしてしまうのです。
自分自身が描く一本一本の大切さ、価値を理解しているからこそ、自分自身の折れそうな気持ちに負けずに続けていけるのです。
例えば、ノートに毎ページ日付とタイトルなんて面倒くさい、途中式なんて面倒くさい。
宿題なんて面倒くさい、辞書参考書を使うなんて面倒くさい。
それでもがんばる能開生のみなさんも「大事なことは面倒くさい」ということを理解している人なんだと思います。
「面倒くさい」と思う気持ちを否定せず、その裏にある価値や意味を考えてみてください。
それがわかれば、立ち向かえるはずです。


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