皆さんは好きな数字ってありますか?
ラッキーセブンの「7」や、末広がりで縁起のいい「8」など、いろいろな答えがあると思います。
先生の好きな数字は「6」です。
なぜかって?
「6」という数字は、「完全数」という数字だからです。
完全数ってなんだか、かっこよくないですか?
英語でいうとパーフェクト・ナンバーですよ。カッコイイ!
完全数とは、その数自身を除く約数の合計が、その数に等しくなるという性質を持つ数です。
6の約数は1,2,3で1+2+3=6となります。
この完全数は小さいものから順に、
・6
・28
・496
・8128
・130816
と、すごい速さで大きくなっていきます。
現在知られている一番大きな完全数は、「2^77,232,917-1」で、なんと22,338,618桁の数字です。
2,000万個の数字が並ぶんです。果てしない…。
誰が何のために見つけたんだ、そんなこと知らなくても生きていけるのに、という声が聞こえてきそうですね。
きっとその人たちは「知りたい」から、頑張って考えて、探しているのだと思いますよ。
勉強とは、もともとそういうものだと思います。
将来役に立つのかどうか、そういう打算的な考え方ではなくて、純粋に新しいことを知りたいという興味や、新しいことを見つけた感動も勉強するうえで忘れないでほしいなと先生は思っています。
皆さんは山名宗全という武将を知っていますか。
彼は応仁の乱で西軍の総大将を務めた人物です。
ある博識な公家が宗全に話をする際、「前例がないから」という言葉をしきりと使ったので、それに対して宗全は、「前例を重視するより今この時が大事」と反論したのです。
さらに宗全は続けます。
「そもそも公家であるあなたが、身分の低い武士である私と対等の立場で話をしている。前例に従えばこれこそおかしなことではありませんか。」
そう言われたこの公家さんは返す言葉がなかったそうです。
現代でも「過去に前例がないから。」と新しいことに挑戦するのをためらう人もいますが、これからは「今が大事」という考え方がさらに大切になるかもしれませんね。
2021年の流行語大賞にもノミネートされるなど、最近よく耳にする「推し活」。
皆さんは「推し活」していますか?
こんな話をすると、すでに布教活動がしたくてウズウズしている人もいるかもしれませんね。
先生も早口にならないように、落ち着いて話したいと思います。
先生の周りにも推し活をしている人はたくさんいます。
そう、先生の嫁にもヨメがいます笑
そして娘にもヨメがいて、推し活を楽しんでいる姿はキラキラしていて、とても素敵だなと思って見ています。
何かに夢中になれることや、そのために日々を頑張ろうと思えることはとても尊いことですよね。
推しの対象は何でもアリだと思っています。
「未知の病気と闘っている人」を推す(応援する)ために医師を目指す。
難しい問題が解けていく快感が忘れられないから「数学」を推す(研究する)、なども「推し活」になると思っています。
そして、一つだけに限定することもないと思います。自分の中の原動力となるものは沢山あった方がいいですからね。
今、目の前の勉強を自分のために頑張ることは当然として、「誰か」や「何か」のためにも頑張れる力が加われば、さらに自分を成長させるための活力になると思いませんか?
どうせやるなら、愉しんで取り組めたらいいですよね。
ぜひ「推し活」していきましょう。
夏の暑さがウソのように、一日が涼しくなりました。
過ごしやすい秋になり、いろいろな行動もしやすい今日この頃です。
秋と言えば、スポーツの秋、実りの秋、芸術の秋、読書の秋など、いろいろな文化的行動がたくさん挙げられます。もちろん勉強の秋も。
皆さんの秋は、どんな秋でしょうか?(先生は食欲の秋です)
このように行動がしやすいからこそ、色々なことに挑戦できる季節です。
ただし、いろんなことに挑戦する時には、えてして反対の結果になることが多くなります。
せっかくやる気になって、がんばろうとしても、3日で飽きてしまい、結局身に付かないこと。皆さんも聞いたことがあることわざ「三日坊主」です。
今度こそはがんばろう、と先生も一念発起してみますが、なかなか続きません。
今度こそは、今度こそは、とランニングシューズを買ったり、甘いものを控えたり、1分間で400回腹筋ができる夢のような機械を手に入れたりしてみましたが、やっぱりなかなか続きません。
あの頃(の体形)に戻ることは無理なのだろうか?
悔しさと虚しさと切なさで、何度も自己嫌悪に陥りました。
その時です、「三日坊主」を逆に考えてみれば良いのではないか? と考えました。
「三日」で終われば無駄になるのであれば、「四日」達成できれば、それは習慣に変わるハズです。
一応、「三日坊主」の「三日」は、短い日数の例えなので、厳密には「三日」ではないですが、そんなことはどうでもいいです。
要は、前向きな気持ちで、いかに自分を奮い立たせるか。
ここまでやれば、自分は新しくできるようになる。
ここまでやれば、自分は今までと違う自分になる。
その区切りが「三日」。
次の「四日」を達成することなど簡単でしょう。
たかが一日とあなどるなかれ。その一日が大きく変わる一歩になります。
なかなか壁が破れなかった皆さんも、
この秋に新たな一歩を踏み出し、
この秋に新たな一歩を続けてみませんか?
意見が割れた時に多数決で決めることがあると思います。
他にも、クラスの委員長を決める推薦や、生徒会長を決める選挙なども多数決で決めていることが多いと思います。
しかし、実はこの多数決は公平ではないという意見もあります。
それは、2番目以降に良いと思っている選択肢が反映されないことです。
例えば、委員長を選ぶときに、AさんとBさんで迷っているとします。
しかし、一人しか選べないので、もう一方の候補に投票できません。
これが多数決の問題とされています。
多数決に変わる決定方法として「ボルダ得点」というものがあります。
これは、一人ひとりが複数の投票を行い、選択肢に順位をつけていくやり方です。
(ボルダルールやボルダ投票とも呼ばれています)
例えば、1位は3点、2位は2点、3位は1点と点数をつけて、合計点数が一番高い選択肢を採用します。
一人ひとりの意見がより反映され、第2位以降の選択肢にも投票することができます。
ボルダ得点と多数決の違い
|
野球 |
サッカー |
テニス |
Aさん |
3 |
2 |
1 |
Bさん |
3 |
2 |
1 |
Cさん |
3 |
2 |
1 |
Dさん |
1 |
3 |
2 |
Eさん |
1 |
3 |
2 |
合計得点 |
11 |
12 |
7 |
上の表は、休みの日に5人で何をして遊ぶかを決める時の比較表です。
多数決だと、DさんとEさんが一番やりたくない野球が選ばれてしまいますが、ボルダ得点だとサッカーが選ばれます。
みなさんは、どちらの決め方がより公平だと思いますか?
アメリカのメジャーリーグのMVPや、音楽コンテストなどがボルダ得点で採点されています。
とはいえ、ボルダ得点は手間も時間もかかります。
休み時間に友達と何をして遊ぶかなど、ちょっとしたことを決めるのには向いていないこともあります。
一方、多数決は時間もかからないし、手軽に決められて便利です。
しかし、手軽だからこそ、大事なことを決めるのには向いていないのかもしれません。
大事なことは、みんなが納得することです。
問題や状況に合わせて、多数決かボルダ得点で決めるか考えてみませんか?
一人ひとりの考えや意見を大切にし、答えを見つけるために努力をすることが大切です。
阪神タイガースが18年ぶりのセ・リーグ優勝を決めました。
ファンのみなさん、おめでとうございます!
タイガースのお膝元の兵庫県に住んでいますが、大変な盛り上がりです。
近所の家電量販店や飲食店などでは優勝記念セールも始まりました。
この優勝による経済効果は、日本全体で900億円以上と言われていますから凄まじいですね。
タイガースの本拠地と言えば「阪神甲子園球場」です。
夏の高校野球大会でも使われているので知っている人も多いと思います。
甲子園球場を象徴する風物詩が、球場の外壁を覆う「ツタ」ですが、なぜツタで装飾されるようになったのか知っていますか。
1905年、「阪神電鉄」は大阪と神戸を結ぶ路線を開通しました。
当時、阪神電鉄と路線開発で競争を繰り広げていたのが「阪急電鉄」です。
阪急電鉄は、当時農村だった宝塚に路線を通して住宅地として開発。
さらに宝塚歌劇団や温泉を作って、沿線に華やかな街を作り出しました。
ライバルの存在を脅威に感じた阪神は、対抗するビッグプロジェクトを立ち上げます。
当時人気だった中等野球(現在の高校野球)に着目し、阪神沿線に野球の聖地を作って人を集めようと考えたのです。
1924年、こうして阪神甲子園球場は完成しました。
その年の中等野球大会に間に合わせるため、たった4ヶ月半で作られた甲子園球場は、完成した当初は外壁がコンクリートむき出しの状態で、とても殺風景でした。
そこで、阪急の宝塚歌劇団のような華やかさを出すため、ヨーロッパの古城を参考にして外壁にツタを急遽植えたのです。
甲子園球場が誕生したのも、あのツタの装飾が生まれたのも、ライバルとしのぎを削る中で生まれたアイデアでした。
競争関係にあった阪神電鉄と阪急電鉄ですが、2006年に経営統合し「阪急阪神ホールディングス」となりました。
今は同じグループで切磋琢磨しながら、関西に住む私たちのくらしを支えています。
ライバルの存在が自分を高めてくれる。
なんだか能開での勉強と似ていますね。
勉強は決して孤独なものではありません。
隣を意識し、みんなで競い合い、時には肩を組みながら、全員でレベルアップしていきましょう。
季節も夏から秋に移り変わり、読書の秋がやってきました。
先日、ふと思い立って本棚の中からマンガを取り出し読み始めました。
そのとき手に取ったのは「君に届け」という作品です。
主人公は女子高校生で、ありふれた日常の青春と恋愛模様を描いたマンガです。
映画・アニメ・ドラマ化もされているので、知っている人がいるかもしれませんね。
今日は、その中からとてもいいシーンがあったので紹介させてください。
そのシーンは、主人公の友達の『あやね』の進路指導の場面です。
今の自分の成績からみて堅い進路を決めたあやねに対し、担任の荒井先生はこう言います。
「自分の限界をものすごい手前で先に決めてるんじゃないのか?」
あやねは、自分はこの程度だからこれぐらいの学校でいい、と進学先を決めていました。
荒井先生は「レベル下げるのも1つの手だ。悪いことじゃない。」と認めつつ、「選択の幅を自分自身で狭めていないか」と語りかけます。
これをきっかけにあやねは一歩を踏み出します。
受験を控えているみなさんの中に、同じような気持ちで受験先を決めようとしている人はいませんか?
自分の中で無理そうだからとあきらめてしまったところはありませんか。
本当にその学校に行きたいですか?少しだけ自分と対話してみるのはどうでしょうか。
自分と向き合い全力で取り組んでいるからこそ見えるものが、きっとあると思います。
自分の進む方向が決まったら、あとは全力で自分のできることをやっていくだけです。
限界を自分で決めないように少しずつ出来ることを増やしていけば、限界だと思っていたところはいつの間にか限界ではなくなっていると思います。
そういう積み重ねが自信につながっていきます。
春夏と季節は過ぎていきました。
残りは秋と冬。
この季節を乗り越えて満開の桜が咲く中で笑顔を満開に咲かせる春にするために、がんばっていきましょう。
近年、アニメを中心としたBGМ音楽家として頭角を表しているエバン・コールさん(35歳)をご存知でしょうか。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品が有名ですが、彼はアメリカ・カルフォルニア州の生まれで、ボストンにある名門・バークリー音楽大学を卒業後、2012年より日本を拠点にゼロから創作活動を開始し、幅広い楽曲作りで目覚ましい活躍をされています。
そんなエバン・コールさんの新しいサントラ作品集の音源が昨年末に出たので、聴いてみました。
全127曲中で特に好きなのは、事が瞬時に変化する様の描写が絶妙な『光芒一閃(こうぼういっせん)』という曲なのですが、よくよく眺めてみると、他にも『四面楚歌』『虎視眈々』『大願成就』といった古風な四字熟語のタイトル曲が乱立しています。
数えてみたら26曲もあって、実に2割も占めていました。(作曲者は米国人なのに、なんで?)
知識の源である語彙力を測るため、四字熟語は入試にも度々取り上げられています。
『自由自在』『一問一答』『百戦錬磨』『起承転結』『万里一空』『不易流行』『花鳥風月』『誠心誠意』……、思いつくままにいくつか挙げてみましたが、キリがありません。
(狭義では、日本におよそ10000語はあるらしいです。)
元々は、いにしえの中国の故事成語に由来するものが多いとはいえ、日本人の日常に自然と溶け込んでいる四字熟語。
「四文字という短い語に込められた複層的な意味の深さ」「音にしたときのリズムの小気味よさ」「漢字を並べたときのビジュアルの面白さ」などをイメージしますが、総じて、美しく含蓄に富み、しかもどことなくカッコいい。
そういうところに、みんな惹かれるのではないでしょうか。
四字熟語は、授業やテストに向けて暗記するためにあるのではありません。
先人の知恵が凝縮された、いわば人生を豊かにしてくれる存在なのです。
ところで、「外国人に伝えたい日本の四字熟語は何か。」という調査があって、その結果、トップは『一期一会』でした。
しかも、中高生から40代までの男女1000人を対象にした別の調査(四字熟語の人気ランキングリサーチ)においても、圧倒的多数で第1位になっています。
意味的には「一生涯に一度限りの機会であること」ですが、前述のエバン・コールさんもかつて、観光ビザでわずか3か月間ほど日本に滞在していた際、シェアハウスのルームメイトの友人との出会いを通じて、幸運にも音楽クリエーター集団加入への道が開かれ、ひいては、日本での成功へとつながっていきました。
自分自身を振り返ってみてください。
昔の出来事にとらわれ、引きずっていませんか。
また、将来への不安を過大に受け過ぎ、萎縮していませんか。
でも、私たちは、過去でも未来でもなく、現在を生きています。
「今・この瞬間」に縁のあった一期一会を大切にすることを、少しずつ少しずつ積み重ねることによって、「未来」への新たな可能性を広げていきましょう!