
今日は、不思議な池の話をします。
山口県の美祢市に、別府弁天池という池があります。美祢市には秋吉台や秋芳洞といった有名な観光スポットがありますが、別府弁天池も知る人ぞ知る名所です。みなさんの中には行ったことがある人もいるでしょう。
この弁天池は、神秘的な青い池として知られています。弁天池は地下から湧き出た水がたまってできた池なのですが、その水がとてもきれいな青色をしているのです。水が青いのは当たり前と思うかもしれません。しかし、水は本来透明のはずです。弁天池の水は、地下からの湧水で日本の名水にも選ばれるほどの澄んだ水です。実際にペットボトルに汲んだ水は全くの透明に見えます。藻などで濁った水とは違います。その水が、池では青く見えるのです。私が行ったときにはきれいなエメラルドグリーン色をしていました。南国の海の浅瀬のような色です。透明な水が緑色に輝いているのがとても不思議に思えました。青い池と紹介されることも多く、季節や天気や見る人によって見える色が違うのかも知れません。
なぜ澄んだ水が青色や緑色に見えるのでしょう。池の近くの案内板の説明には、光の性質や水の中に溶けているミネラルが影響していると考えられているが、実は理由はまだ解明されていない、とありました。なんとなくわかった気になりますが、ミネラルが反射するとなぜ青や緑に見えるのか、やっぱり不思議です。弁天池のあたりがカルスト台地であることも関係しそうです。
この弁天池には、こんな伝説があります。昔、この地方を開拓した者が、水に困って諏訪大明神に祈ったところ、弁才天をまつり青竹を杖に水をたずねよというお告げを受けて、まもなく清らかな湧水が発見されたそうです。ほかの各地にも似たお話は伝わっており、昔の人が水を得るのに苦労していたのだなあと思います。
この弁天池の湧水は持って帰ることができ、飲むことで長寿が保たれ財宝を得ることができるとも言われています。なんだかすごい水です。給水場があり、地元の方でしょうか、大きなポリ容器にたくさんの水を汲んでいる人もいました。私もペットボトルに汲んで帰りました。
みなさんの周りにもたくさんの不思議なことがあふれているはずです。そんな不思議なことに気づき、いろいろなことを考えることで、毎日がもっともっと楽しくなるかもしれませんね。






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